戦い方と★マーク
ブルーウッド Lv3
次にエンカウントしたのはグリーンウッドの色違いの魔物だった。
グリーンウッドの葉っぱの色は緑だったが、ブルーウッドの葉っぱの色は青い。それ以外はほぼ違いはない。
今度は油断はしないで一気に畳み掛ける。
ブルーウッドに向かって走り、斬り掛かろうとするが、ブルーウッドが枝でパンチを繰り出してきたので、咄嗟に剣で弾く。
あっぶな、こっちが攻める事ばかりで守る事を頭に入れてなかった。
さっきは咄嗟にした事だが、避ける以外にも剣で弾いて防御する方法もあるのか。よし、少し試してみるか。
俺は両手で剣を握り、少しずつブルーウッドに近づくと、またパンチが飛んで来る。
それに剣を端に当てて軌道を逸らすが逆からもう1本の枝がフックように殴りかかってくる。
その攻撃をしゃがんで避け、横薙ぎでダメージを与えてまた離れる。
「つ~、手が痺れるけど出来なくはないかな」
剣で受けた衝撃で手がジンジン痺れた。
これはやり方を変えた方がいいかな。さっきはどうやった? 真っ直ぐ来た枝を横から剣を当てて弾いたんだっけ。
よし、今度はこのやり方でやってみよう。
またゆっくり近づき、真っ直ぐ来たパンチを正面から受けるんじゃなく、剣を横から当てて軌道をずらした。
これだ。さっきと全然負担が違う。
また逆からフックが来るが剣を下から切り上げて弾く。
これでブルーウッドの体はがら空きなので容赦なく斬り掛かる。
ブルーウッドもグリーンウッドと同じ四発目で倒れて煙になった。
煙が晴れてそこには一枚の葉っぱが残っていた。
【毒消し草】
……こんなアイテムがあるという事は毒の状態異常があるのは確定だな。
毒状態になったらHPが減るのは当たり前だけど、その際痛かったり苦しいのは嫌だなぁ。
毒消し草をアイテムボックスに入れ、MPも半分ぐらいまで回復したので次は魔物が二体いる場所に行く。
グリーンウッド Lv3
ブルースライム Lv3
この階層でもスライムが出るのか。
ブルースライムは名前通りに青色のスライムだ。こいつも物理耐性を持っているはずなので魔法で倒す事にする。
「【フレイムストーム】【ホーリーライト】」
複数いるので範囲魔法を唱える。
魔法は属性が違ったら同時に使えるようだが、俺が使える範囲魔法はこの2つしかない。
【ホーリーライト】は光属性の範囲魔法でMPの消費は少ないが、その分威力が低いのが難点だがしょうがない。
目の前に炎の竜巻と炎の明るさとは違う光が広がる。
炎 の竜巻と光が消えると2つのアイテムが残っていた。
【薬草】
【青銅】
おお、薬草だ。薬草はHPとMPを少し回復させるみたいだ。
やっぱりこういうアイテムがあるとゲームっぽいな。
青銅は武器の制作・強化に使えるらしい。
そういえば1回パーティーを組んだガルドも武器の強化がどうとか言っていたな。
ブロンズソードを【確定】で見たときそんな項目はなかったけどな。
もう1度ブロンズソードを見てみる。
【ブロンズソード】
【青銅で作られた剣。初心者用】
【強化 必要アイテム 青銅×3】
おい、あったよ。最初にみたときは強化の欄なんてなかったぞ!
あれか? ストーリーが進むにつれ、できなかった事ができるようになるゲーム特有のアレなのか。
それともちゃんと意識して見ないと出てこない項目でもあるのか?
わからないが今は強化に必要なアイテムが足りないので強化はできない。
なら、青銅をドロップしたブルースライムをメインに倒すか。
いや、薬草も欲しいからとりあえず何も考えずにエンカウントした魔物を倒し続けよう。
あくまでレベルアップが目的だ。そこは忘れないようにしよう。
この階層はグリーンスライム、ブルースライム、グリーンウッド、ブルーウッドの四種類の魔物が出るようなので、その後もスライム系は魔法、ウッド系は剣で倒すようにして、やっとLv5に上がった。
カザマ ハルキ 16歳 男
村人Lv5★
「やった! やっと★が出た。これでクラスアップができるはずだ」
にしても、Lv5でクラスアップが可能なら俺みたいな未成年の冒険者がいてもいいような気がするが全然見ないな。ギルドにいるのは20代後半とか、それより年上の人ばかりだ。
まあいっか。ドロップアイテムも集まってきたし、ギルドに行って買い取りとクラスアップをしてもらおう。