表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/65

目が覚めればゲームの世界?

 ゲームの世界に行ってみたい。

 俺、風間(かざま) 晴輝(はるき)は常々思っていた。


 高校ではいじめられ、それを親に言い学校に行きたくないと伝えても学校に行けと強要される。

 そんな日々の中唯一心安らぐのがゲームだった。

 シューティング、恋愛シュミレーションなど種類はあるがその中でも俺が好んでするのがロールプレイングゲーム、いわゆるRPGだ。

 自分が勇者になり世界を救ったり、好きな職業(ジョブ)またはクラスになり世界を冒険したりとても楽しかった。

 ゲームの世界でだけ俺は自由になれた。



 そんなこんなで今もハマっているオンラインゲームを深夜になってもしている。


「明日がイベントの最終日だけどさすがに一人はキツイな」


 オンラインゲームは友達なりチャットなどしてパーティーを組むのがほとんどだ。だが、俺はリア友もいるはずもないし、チャットすらしていないのだ。

 チャットをしない理由は幾つかあるが一番の理由は気楽という事だ。

 人がいれば戦略の幅が広がる。だけどその分相手の都合もあったり途中でゲーム自体をやめたりで面倒なのだ。

 それに俺自身そんなにオンラインゲームをする傾向ではない。

 やるのは使えるキャラが増えて自分で好きなキャラでパーティーを組むゲームだったりNPCノンプレイヤーキャラクターが大雑把な命令で動くゲーム等だ。

 今やってるゲームは本当にたまたまハマってしまっただけだ。


「よし。明日は学校も休みだから今日は徹夜してこのイベントを頑張るか」


 気合いを入れてPCにかじりつくといきなりPCの電源が落ちた。それだけでなく部屋の電気まで切れ、家の周りも真っ暗だ。


「はあ‼ このタイミングで停電かよ。もういい寝る‼」


 外を見たら明かりがついている家が一軒もなく真っ暗だった。

 さっきまでのやる気が嘘のように鎮火し、やる気のなくした俺は停電が直るのも待たずにふて寝をする事にした。




「んん~、ふぁぁ~~~~。………あれ? ここ何処だ?」


 目が覚めそこに見えたのは見馴れた自室の天井ではなく、木々の隙間から見える青空だった。

 体を起こし周辺を見回すと森という表現ができるような多数の木、地面は土に所々に草か生えていた。


「あれ? 俺はたしかベッドで寝てて……あぁこれは夢か」


 そう思い古典的だが自分の頬をつねってみると普通に痛かった。夢じゃないのか?

 とりあえず自分の格好を確認する。服は寝る時に着ていたジャージ、靴はなぜか履いていた(もちろん俺のだ)。


「まあ、裸足よりかはいいんだけどな。さて、どうしようか?」


 ここに留まるべきか、それとも移動するべきか。

 ここに居てもやることないし、しかし移動するにしてもあてがある訳でもない。

 少し考えて移動する事にする。ここが森だったとしても歩いていればいつか出られるし、もしかしたら人と遭遇するかもしれない。


「遭難したら動かない方がいいんだけど広いかどうかもわからないしな」


 そうして俺は歩き出す事にした。




 歩き出して1時間ぐらい経っただろうか、いい加減少し休もうかと思い出した頃。離れた所にイノシシがいるのを発見してしまった。

 逃げようと1歩後退すると枯れ枝があったのかベキッと音がした。


「……こんなベタな展開マジであるんだ」


 イノシシも俺に気付いたのかこっちに向かって突進してきた。


「は? 何あれデカ!」


 遠目では気づかなかったがおそらく体高150㎝はありそうだ。

 それ以外にも口には自身の鼻の高さよりも伸び大きな2本の犬歯、そんなデカイイノシシは日本にはいないはずだ。


「とりあえず逃げよう‼」


 まだ距離はあるが人間が野生動物の速さに勝てる訳がなくその距離はすぐに縮まっていった。


「ぐっ」


 俺は周りより太い木によじ登りやり過ごそうとするがイノシシが木に激突してきた。

 折れはしなかったが結構揺れた。

 本当にこいつイノシシか? と思って見ていたらイノシシの横にゲームにでてくるウインドが現れた。


 ビッグボア Lv2


「なにこれ?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ