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王都への旅路

王都への旅路

とりあえず、東に三日歩けばいいんだと言われ、東ってどっちだろうと考える。

日が沈むほう?

日が昇るほう?

日本は東国の魔女の国で、日いずるところだから東は日の出の方角かな。

まぁ、誰かに出会えばそいつにきけばいいか。


森を離れると草原が長く続いていた。


モンスターたちは僕を発見するなり逃げてしまうので、

この歩き続けた一日は特になにもない。


ただ、歩き続けるだけの一日だった。


夜営ともいえない、そこらへんに、寝転がって夜を迎えた。


夜風が涼しい。


歩くだけでは効率が悪い気がする。


この身体を活かした走法がないものだろうか。


でも、スライムって俊敏性高いイメージないよね。


某RPGゲームのメタルスライムは俊敏性も高いが、納得いかない。


金属化して重量が増えているはずなのに、なぜはやいんだ。


もう、いっそ、水流を打ち出すみたいに身体ごと投げだしてみるか。


というか、そもそも、重量が存在するはずの流体を僕はその重量を感じずに自由自在に動かせたよな。


戦闘時なんて特に。


思い立ったが、吉日。


僕は寝っ転がったまま、身体全体をスライドさせるように動かしている想像をする。


草や土に身体をすりつけながらではあるが、スライド移動に成功する。


これを戦闘時と同じスピードで行うことができれば、めちゃくちゃはやいんじゃないだろうか。


眠気もそこそこに、あたらしい試みに挑戦することが楽しくなってくる。


結論、速い。


ものすごくはやい。


景色が置き去りになるぐらいには速い。


もし、身体がスライムでなければ、何かしらの障害物にあたることを心配して減速したりしたほうがいいのだろうけれど、そんなことは関係ないので、トップスピードでスライド移動する。


敵を貫く触手のスピードで身体全体が移動する。


移動することに集中力をもっていかれて、景色とかみる余裕がないけど、これはこれで楽しい。


そして、ふと、思う。


この速度が出せているんなら、空くらい飛べるんじゃないだろうか。


僕は横に移動させていた力を徐々に上方へも加える。


僕の身体が徐々に地面から離れていき、僕は宙を駆ける一つの飛翔体となった。


やべー。


スライムって空、飛べるんだね、知らなかった。


目に見える景色が遠く離れ、速度はかわっていないはずなのに、景色はゆっくりながれていく。


いつの間にか、暗かった夜空に朝日が少し登り、その光の先に大きな町があった。


あれが王都だろうか。


いきなり、人が空から降ってきたら困るだろうし、僕はかわいい女の子でもないので、「親方、空から女の子が」なんて言われないだろうから、大人しく地面に着地しようと思った。


しかし、着地って難しい。


地面に向かって移動すると、重力に僕の力が加わって思いのほか激しく地面に衝突してしまった、地面を揺らすぐらいに。


まだ、日が出て浅いのに、王都が騒がしくなる。


敵襲か何かと勘違いさせてしまっただろうか。


「僕、スライム。悪いやつじゃないよ。」


っていっても信じないんだろうな。


衛兵らしい人が出てきた。


どうしようか、殺気立っている気がする。


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