初陣の相手って危険なモンスターですか!?
俺たちの戦いが始まる・・・はずだった。
しかし今俺たちは王宮の応接間に座っていた。
応接間には俺、ウルシー、アリア、そして俺の召喚獣『ミケ』が座っている。
ミケは俺の最初に召喚した生前救った女の子に似ている召喚獣だ。彼女は回復魔法が使える。
俺たちが王宮の応接間に呼ばれた理由は、俺たちの初陣に起こしたある出来事が原因である。
出来事は昨日のことである・・・
前日・・・俺たちのパーティーは初陣として結構レベルの低い冒険者用のエリアに4人で足を運んできていた。
「フッ!!」
アリアはとても強かった。剣のスピードはもちろん、足の運び方が初心者の俺から見ても強いことが分かった。
「てりゃあー!!」
ウルシーも相当なもんだった。手に装備したかぎ爪をモンスターに振るう。彼女は獣っぽさのある激しくも可憐な動きをしていた。
俺も負けるわけにはいかない、自分の持っている弓に力を入れて引く。この弓には特別な魔法がかけられてあって弓を通して矢に魔法効果を与えることができる。
もし怪我したときのために『ミケ』も召喚しておこう。
「我が魔力を喰らいし魔獣よ。力を覆し、世界を救いし魔獣よ。ソノヤ・マサムネの名の下に汝を召喚する!!」
視界が白く染まり、ミケが召喚される。
「ご主人様ーなんかあったんですか?」
「一応怪我したときのためだ。それにご主人様はやめろ。ほかの人たちに白い目で見られてる気がするんだ。」
「でもご主人様はご主人様ですから・・・」
そんなやり取りをしていると・・・
「マサムネ!!魔物が来た。迎撃の準備だ!・・・あれは・・・デッドウルフ!?このエリアにはいないはずなのに」
デッドウルフはこの先の森の奥に生息されるといわれておりその力は上位の冒険者でも討伐に手こずるというヴァルキアでも危険視されている危険モンスターだ。
「どうする?逃げるか?今なら何とかにげれそうだが・・・」
「ご主人様、あのモンスター何かを追いかけてませんか?」
デッドウルフは確かに何かを追いかけているような・・・
「人だ、人おいかけているぞ!」
「なら助けるしかないだろ!」
俺たちの初陣が始まった。