前衛募集中!!
宿を借り、冒険者となった俺たちはパーティーを探していた。
「なんでマサムネ強いパティーにはいらないの?」
確かにヴァルキア屈指のサモナーとあらば入れてくれるパーティーは少なからずあるはずだが大きな問題があるそれは・・・経験のなさだ。
俺はせいぜい学校の体育の授業の剣道くらいしかないし、ウルシーの戦闘能力は知ってはいない。
今強いパティーに入ってもかえって迷惑になるだろう。
だからこうしてギルドの中でパティーメンバーを募集しているわけだ。
「暇ならお前も俺達でもこなせそうなクエスト探せよ」
ウルシーは呑気に本を読んでいる。
「いやよ、てか私くらいの実力なら大体のクエストはこなせるわよ?」
「でも俺が死ぬ確率がある。」
ウルシーはさておき掲示板には多くの依頼が掲示されている。
ペットの捜索、スライムの討伐、護衛任務など。
しかしどれも報酬が低いか、危険度の高い依頼ばかりだ。
「せめて一人、前衛のできる戦士でもいたらなぁ・・・」
俺は弓のスキルをあげている。もちろん死なないためにだ。そうすると前衛はウルシーに任せることになってしまう。彼女は丈夫そうだが女の子一人に前衛を任せるのもあれだし、一人でも前衛を任せることのできる人がパーティに加われば・・・
「すまないがちょっといいですか?」
そういって一人の女性が話しかけてきた。
「なんですか?」
「あなた方が前衛を募集しているパーティーだと聞いたもので・・・」
「ええ、まぁそうですけど」
「私はアリア・グレスティン、職業は戦士です。私をあなた方のパーティーに入れてはもらえないでしょうか」
大きい・・・何がとは言わないがとても大きかった。これじゃあ邪魔になるんじゃないかって思うほど大きかった・・・何がとは言わないが。
「もちろん入るのは構いませんが俺たちまだ駆け出しっすよ?アリアさんは相当なレベルだと思うんですがそこのところは?」
アリアさんは装飾品であしらわれた高そうな鎧とこれまた装飾された剣を持っていた。
「心配しなくてもいいですよ?この装備はもらいものなので。私も駆け出しのようなものです」
「あなたがいいならいいんですが・・・」
実際前衛がいれば十分戦える。これから魔術師とかを加えればもっと強くなれるが、戦士だけでも十分戦えるはずだ。
そして俺たち『飛竜の翼』の英雄伝説が始まる・・・
アリア・グレスティン 18歳
戦士学校 主席卒業
父親が王宮の騎士をしており剣術には人並み外れた力を持っている
金髪 ポニーテール