強くなった気がします!
エクリのパーティー正式加入3か月後
「喰らえ!ファイヤーブラスト!」
エクリの放った火の玉がモンスターを爆ぜさせる。
エクリの魔法の命中率は毎日のように町の外に通い詰めたかいもあって以前よりも格段に上昇している・・・ような気がする。
「当たりましたよ、マサムネ」
そういってエクリが喜ぶ。
「私たちも負けてられないわね、行くわよアリア」
「任せてください」
ウルシーとアリアが魔物を見事な連携技で翻弄する。
「俺も負けてられないな」
俺も負けじと弓を打ち出す。
「私たちだいぶ強くなったんじゃない?」
「そうですが慢心はできませんよウルシー」
確かに俺たちは強くなって今は森ではなく、中級者向けのダンジョンに来ている。
「私ももっと強いモンスターと戦いたいです」
「そうだな、明日からはもうワンランク高いダンジョンに行ってみるか」
「「やったー」」
喜ぶウルシーとエクリを裏にアリアはいやな顔をしている。
「どうしたアリア?」
「いやなんでもないです。そうですね私も楽しみです」
「おっちゃん。これちょうだい」
「あいよ」
町に戻った俺は買い物をしていた。
「兄ちゃん、もしかして『飛竜の翼』のリーダーじゃねえか?」
「まぁ、そうですけど・・・」
俺を知ってくれてる人がいるとは。
「なんか月の神殿に強力なモンスターが現れたって話だぜ。名前は確か・・・『剣士の亡霊』とか言ってたかな」
月の神殿は俺たちが明日、行こうとしているダンジョンだ。
しかし、『剣士の亡霊』か・・・
「ってことがあったんだけど・・・」
「面白そうな話じゃない」
「私もがぜん楽しみになってきました」
宿に帰ってみんなに剣士の亡霊のことを話すとやはり二人は乗り気だったが・・・
「アリア、本当に大丈夫か?」
アリアはやはり険しい表情をしていた。
「大丈夫です」
「もうすぐ『剣士の亡霊』の出現場所だ。集中しろ」
月の神殿奥、広くなっている場所に『剣士の亡霊』はいた。
「戦闘開始!!」