同じ穴の貉っていうんですかね?
今回は少し短めです。
3年前 エクリシスの住む村
私はみんなにのけ者扱いにされている。
私は魔術師学校に通う4年生。今年でもう卒業だ。
私の学年の順位は3位。しかし私には魔法のコントロールという欠点があった。
「エクリシス。お前は学力は優秀だが、あまり実技での成績が良くない。魔法もよく覚えているが使い方に難がある。」
「エクリ、あなたが何で3位なのか分からないわ?」
先生には叱られ、友達には罵られた。
学校を卒業した後もひどいものだった・・・
「攻撃の当たらない魔術師なんていらないよ!」
「君、攻撃の当たらない魔術師だよね。他を当たってもらえないかな」
パーティーに入れてもらえてもらえてもすぐに追い出され、噂が流れればパーティーにすらも入れてもらえない。
そんな時ギルドの掲示板に見つけたのが『飛竜の翼、パーティー募集中。魔術師求む』というパーティー募集の紙を見つけた。
園谷 政宗
エクリの話を聞いた俺は転生する前のことを思い出していた。
クラスでは独りぼっち、友達だって数えるほどしかいない。
「マサムネ?どうかしましたか?」
エクリが俺の顔をのぞき込んでくる。
「つまんない話でしたよね・・・」
「いいやそんなことなかったよ」
ほんとにこの子を追い出していいのだろうか。たくさんの人たちに拒絶され罵られてきたエクリを・・・俺と同じような境遇の子を、追い出してもいいのだろうか。
「やった答えが出せたよ」
本当は最初から俺の中では決まっていたのかもしれない。
「改めてようこそ、『飛竜の翼』へ。エクリ」
俺はエクリと一緒に戦うことを決めた。