表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

告白結果

私の思い人はウィンウッド=ベルレーヌ。


ウィンウッド様との出会いは生まれた時からと言っても過言ではない。

だってお母様と幼なじみでお父様の歌唱の先生よ、出会わないわけないじゃない。

もちろん、私やセリュの歌唱の先生でもある。


小さい頃、お昼寝の時間に時々来ては歌って下さったの。

今考えると凄く贅沢よね。

我が国最強の歌唱士に子守唄を歌わせるなんて。

優しくて心地よい音色に眠るのを我慢した事もあったわ。

あらやだ、懐かしがっている場合じゃないわね。




なんやかんやでウィンウッド様を発見。

人通りのない庭の木の下へ来てもらう。


「どうした、姫。」


ウィンウッド様が優しく微笑む。

女は度胸、女は度胸、女は度胸。


「ウィンウッド様。ずっとお慕い申しておりました。結婚を前提にお付き合いして下さい。」


言えたわ。

少し早口だったかもしれないけど大丈夫よね?

固く目を閉じながらウィンウッド様の返答を待つ。



「ありがとう。気持ちは凄く嬉しい。」


ウィンウッド様の言葉に目を開ける。


「俺は全ての人を愛している。もし順位をつけろと言うなら1番はティナとルシオンだ。」

「私は恋愛対象の愛しているにはなれませんか?」

「友人の娘としてはとても大切だ。」


きっぱり言われると凹む。

ティナ様やお母様に負けてるというか同じ土俵にもいないのね。


「わ、わかりました。これからも今まで通りお付き合い下さい。」

「あぁ。」


綺麗に笑い返事をしてくださるウィンウッド様はやはり格好良い。

私はお辞儀をし自室へ戻る。



自室に戻ると火がついたように泣いてしまった。

大泣きするのとか久々だわ。

泣き疲れてうとうとしてきたのは私がまだまだ子供なのね。



初恋は実らない。


私は当てはまってしまったわ。

でも良いの。

ちゃんと思いも伝えたし、きちんと対応してもらえたもの。



ウィンウッド様の歌声が聞こえる気がする。

やっぱり優しくて素敵な音色だわ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ