第10回『人類を狙う深夜の狩人・ヒューマンキャッチャー7』
この小説に目を留めていただきありがとうございます。
皆様の暇つぶしになれば幸いです。
「さて、人間だけをターゲットにしているヒューマンキャッチャーは、当然ながら討伐依頼が頻繁に出されます。
しかしこの討伐依頼は、探索者なら誰でも受けられるというわけではありません」
探索者ギルドの出す討伐依頼は、基本的には自由受託となっています。自分に受けられるだけの能力があると思えば、それこそ下級探索者や駆け出し探索者であっても受けることが可能なのです。
しかし、ヒューマンキャッチャーの討伐依頼はそうではない、とのこと。
「何故なら中途半端な実力では、被害者が増えるだけだからだ。
ヒューマンキャッチャーの討伐依頼は、ギルドに登録されている中でも遠距離から確実に仕留められる腕と装備を持ったメンバーのいるチームに指名依頼される」
指名依頼というのは名前の通り、探索者本人や所属しているチームを名指しでギルドから依頼がされるというものです。これは断ることはできず、依頼された以上はしっかりとこなさなくてはいけません。
その分報酬は高く設定されていますが、探索者からは自由を縛られるのであまり良くは思われていないようですね。
ひいては、その指名依頼の原因となるヒューマンキャッチャーもまた、探索者たちからは嫌われています。
「奴らは素材となる部分がまったくと言っていいほどにない。肉は臭みが強くて食えたものじゃないし、素材として使える部分も無い。討伐報酬は高いが、もし一発で仕留め損なって逃げられでもしたら大変だ。
全員で気を付けながら辺りを探し回って、その後また無駄な戦闘をしなきゃならんからな」
スナイパーライフルで遠距離からならば安全に仕留められる反面、一撃で決められなければ余計な手間と危険が増える。そのくせ頻繁に街道に現れるので討伐はしなければいけない。
ヒューマンキャッチャーは、人間を狩猟しやすく、そして人間からは倒すことが面倒臭いと思われるように自分の生態を進化させてきたのでしょう。そしてその進化は、我々人類にとって非常に厄介なものとして確かな効果をもたらしています。
高い潜伏能力と、人間の心理を巧みに突いた狩猟方法を持つモンスター……ヒューマンキャッチャー。
人類が次元融合を果たしたこの世界に適応し、進化してきたからこそ生まれたモンスターとも言われる彼らは、我々人類の天敵ともいえる存在です。
自分は人間を餌として利益を得る一方、死体から何も得ることはさせないという彼ら。それはモンスターの死体を利用して生活を向上させている我々に向けて、ざまあみろと言っているようにさえ感じます。
もちろん討伐されてはいるのですが、それも彼らからすれば人類に余計な手間をかけさせる作戦なのかもしれません。
人類だけを狙い、人類を狩ることに特化した生態へと進化していったヒューマンキャッチャー。
彼らは今日も、草陰から街道を見つめて獲物が通りがかるのを待っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
作者のラモンと申します。
今回は直接的に人間を襲うことを目的としたモンスターの紹介となりました。
RPGのモンスターはこんな感じで、プレイヤーを襲ってくるのかなと考えつつ書いています。
その結果ちょっと長くなりすぎてしまいました。
それではまた、次回でお会いしましょう。
ラモンでした。
※何度も書き直し、書き足しを行っているため、内容がおかしな場所があるかもしれません。
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