この世で一番怖いもの
この世で一番怖いものは何だろう、多くの人がこう答えた。
「この世で一番怖いものは人間である」、。その理由は様々だ。
この世の中で恐れを感じるものの多くは人間が作ったものだから、平気で環境を壊し、人間同士も殺し合ったり、騙し合ったりするから、一番身近で危険なものが人間だから、など⋯⋯、とても興味深い。
人間がつくったものの多くは、世の中の役に立つために、作られている。しかし、それにより多くの問題が起きている。環境破壊、異常気象、地球温暖化、自然災害⋯⋯。しかし、これらの問題すぺて人間が望んだから起きてしまったのであり、人間が便利で贅沢に暮らすために作られている。車、エアコン、家庭用品⋯⋯。
これらのせいで、さっき話したような問題が起きている。人間は問題を言われないと気づかない、そして何かしらの対策をする。しかし、100人中1人しか間題を言わなかったら対策するだろうか、しないだろう。多くの人間が問題や不満を言うことで、解決に繋がっている。
人間は確かに恐ろしい。世の中のためと多くの間違いをした。しかし、それを正せるのは人間であり、もっと言うなら多くの人間の意見、ひいては民意だ。人間は良いものにも悪いものにもなれる。しかし、なぜ人間は人間を怖がるのか。
間違いを正せるのは人間であり、間違いをさらに間違えるのも人間なのだ。一つ例を出してやろう。いじめをしている人間がいるのに、誰も何も言わない不思議な現象が起こる。この現象は学校や職場など、この世界のあらゆるところで発生しる。なぜか。それはきっと1人では不安だからだ。人間は常に周りの顔色を気にし、その流れにのることを強いられて生きている。多数派は常に正義であり、異を唱えるものは排除される、それにより少数派になりたくないという思いがあるからだ、この現象、正体は「空気」だ。
良くも悪くも空気がこの社会を支配しているのだ、
-空気、みんなが賛成していることなら、全て正しい。みんなが右を向いているなら、左と感じても、右
人は見たいように見、見聞きしたいように聞き、信じたいように信じるでしょう。大人の人間も例外ではない。みんなが右を向いていたら、1人だけ左になんて向きたくないのは当然であり全人類共通の心理だ。、
そうなれば本当にこの世で一番怖いのは人間になってしまい、みんなが言っていることが全て正しいのなら、みんなで暴力、戦争、虐殺をすることだって正しいのだ。そうなってしまえば、人間は無力だ。
民意でできた空気という敵の前では、法よりも強くなる。どんどん増えていく民意という怪物、この中で1人反対が言える人間がいるのか。
言えるわけがない。本当に怖いのは人間がつくりだし巨大になった民意なのだ。日本人はみんながやるから自分もやるという感情が非常に強い。みんながタピオカにはまっているなら、行列ができているならきっとおいしいのだろうからと並んでみる、皆がやっていて自分だけやっていないと変な目で見られるという不安が出る、一斉に一つのものへ向かい群がる習性がある。こうして民意ができた時には、暴走し混乱を生むのだ。
だが民意とは所詮国民一人ひとりの集団体でしかないのだ。もしも人間一人ひとり流れることなく、正しい判断ができれば民意が暴走することはないだろう。
人間は怖く果てしなく愚かな生き物だ。気に入らないものを憎み、「人の不幸は蜜の味」という言葉まであるくらいだ。だから、無意識のうちに嫌われないように振る舞い、たいして聞いていない話でも、うすっぺらい笑顔をしながら「うん、そうだね」と相手を傷つけないようにして集団の中で生きていくための悪術を身につけていった。
だが、忘れてはいけない。人間は正しくあろうと努力することができる美しい生き物でもある。自分を律する理性がある。
人間は言葉を介さなくても、表情や仕草で意思の疎通がある程度できる。互いの心情を想定し、考えて行動することは霊長である人間にしかできない。とても素晴らしいことだ。しかし、空気を読むことが間違った方向に進むとまた怪物をうむ、
人間は物事に流れやすく、物事を正確に計れないときが多くあり、何かに失敗する。なので、普段から疑う気持ちを持って行動していこうと考えるようにする。周りの人間が良いということや躇するようなこともできるだけことなった視点でみるなど、民意に感わされないように考えて行動すべきだ。
何かがおかしいと気づいたときに、自分の意思で立てるようになり、一人ひとり正しいと思うことができればいいのだが、それはとても難しい。たとえその先にかげがあっても苦難があっても、人間という生命体は群がり皆が進む方に民意にそって進んでしまう。人間は今一度民意のつき合い方を考えるべきだ。
「この世で一番怖いものは確かに人間なのかもしれないが、この世で1番尊い心を持っているのも人間なのだと信じたいのだから。」
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