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ふわっとした短編集

恋≠愛

作者: 蟹蔵部

 あなたのことが好き。


 ありきたりだけど、目が合うと胸が高鳴って挨拶するのも一苦労。触れた指先は全身の感覚が集中したみたいになってしまう。


 だから私はあなたに恋してる。


 あなたの隣にいたい。あなたに触れてほしい。あなたに見つめてほしい。

 あなたに恋してほしい。


 あなたの行動のひとつひとつに、舞い上がって、落ち込んで、喜んで、そして悲しむ。


 きっとあなたは、私に恋していない。あなたの目には、私と同じ恋が浮かんでいない。


 それでもいい。それでも、私の心はあなたへの恋で燃え上がる。


 この恋が燃え尽きてしまうまで、私はあなたに恋をしている。


――――――――――――――――――――


 君のことが好き。


 君のやわらかな笑顔が好き。

 君が笑顔でいるだけで、私の心に暖かな火が灯る。


 だから私は君を愛している。


 だから私は君に恋はできない。


 この胸をいっぱいにするのは、暖かな火。君の笑顔のような優しい火。


 愛をくべても、恋のように燃え上がりはしない。

 君の望む恋を与えてはあげられない。


 私が望むのは君の幸せ。君の隣にいられなくてもいい。君に触れられなくてもいい。君の目に映らなくてもいい。君を愛する、それだけでいい。


 この心臓が動きを止めても、私は君を愛している。

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