修羅場になるまで 前編
皆さま、お久しぶりです。初めましての方は初めまして。作者です(笑)
まず始めに、申し訳ございませんでした!!!
もう一つの作品でも言っておるのですが、ここ最近、学年末考査やらなんやらで更新が遅れておりました。
楽しみにしてくださっていた皆さまには大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。
つきまして、これから受験生となり慌ただしい日々となりますので週一投稿から月末投稿へと変更させていただきます。
また、来年のこの季節は一切投稿しない可能性があることを頭の片隅にでも入れておいて貰えれば幸いです。
さて、長くなってしまいましたが本文をお楽しみください。
今回の作品は前編と後編に分けており、前編では主人公と謎の美少女とのやりとりを、後編では美晴視点をお送りします。
『ねえねえー、つーかーさー』
久し振りに、その声が聞こえてきた。恋人という関係になってから、決まり文句のようにその鈴が鳴ったような声で俺の名前を呼んできた。夢の中だというのに、段々と声の主の姿が鮮明に見えてくる。
『おーい?聞こえるかーい?』
もう一回、声をかけられて気づいた。そうだ、彼女だ。俺の前世の彼女である花京院 美咲だ。本当に懐かしい。ここ最近、彼女との思い出は夢でも出てこなかった。今日は朝っぱらから騒がしくてウンザリしていたが、こうやって彼女との軌跡を思い出せたから、よし!後はセンセイに起こされるまで、この幸せを存分に感じよう!
『つーん、つーん♪』
そう、そう。こうやってさ、普段はクールで友達と話してもあまり笑わない美咲が、俺と一緒にいる時だけ見せる無邪気な笑顔で俺の身体をツンツンと突いてくる。声で擬音を出しながらな!これがメッチャ可愛い。本当にアレは最強だった、うん。
今もこうやって寝ている俺の身体を突いてくる。ああ〜最高だ〜……………………は?
ちょっと待て、え、何?俺突かれているの、誰に?夢だと思っていたことが現実だった知った俺は勢いよく身体を起こした。
「きゃっ!」
すると、そこには可愛らしい、いや綺麗という言葉の方が合っているかな?まぁ、兎に角美少女がいた。
「あ、やっと起きた。全く何で自己紹介の時に寝ているのよ?ふざけてるの?」
「……」
突然の罵声に、黙り込んでしまった。え、何?初対面でいきなり、暴言吐かれたんですけど……理不尽すぎません?
「ちょっと、何黙っているのよ?感動の再会じゃない。少しくらい喋ったら?さっきから周りから、というかある女子から凄く冷たい目で見られている私の気持ちを考えなさいよ。だいたいね……………」
いや!この子、毒舌すぎん!?しかも自分勝手じゃね?
てか、さっき感動の再会とか言っていたけど、初対面だから!こんな綺麗な人、一回見たら忘れないから……え、そんなもんだよね、男子諸君?一回綺麗なと人見たら、3日は忘れないよね?え、違う?またまた〜。
俺がこうやって1人、脳内独演会を行っている中でも彼女は話をやめない。とりあえず、人違いだってことを教えておこう。
「あの……」
「…………だから、え、何?やっと何か言う気になったの」
「大変申し上げにくいんだけど………」
「何、勿体ぶらないで早く言って」
「……君、誰?」
暫しの沈黙が会話を挟む。そして彼女の口が開く。
「……ウソでしょ?」
「いや、本当に誰か分からないんだけど」
「………さの……カ」
「え、何と?」
プルプルと身体が震えている。そして顔も赤い。まさか……怒ってる?
彼女は勢いよく顔を上げた。彼女の目は赤く涙目になっていた。
「司のバーーーーーカ!!!!」
その罵声は、クラスの中だけでなく3年生のフロアまで響いたという。
次回もお楽しみ!
宣伝!
『文学少年である僕は、本を貰う代わりに自由な青春を失った』
https://ncode.syosetu.com/n7022ga/
こちらも是非、お楽しみください!