第78話 留学生が来た
こんばんわ!
さぁ、新キャラ登場です。
4月になり、大谷津学院は新学期を迎えた。真樹達は2年生へと進級し、新入生もたくさん入学してきた。真樹は慶と共に登校後、新たなクラス分けを確認していた。
「おお。俺はまたA組だ。」
「ホント?僕は…やった!僕もだよ!」
「そうか、じゃあ、今年もよろしくな。オニィ1」
「うん!」
真樹と慶は2年A組所属となり、1年時に続いて同じクラスになることができた。すると、そこに杜夫もクラス分けの確認に来た。
「おーい、杜夫!」
「よぉ、真樹に鬼越じゃないか。」
浦賀美優逮捕時にはかなり落ち込んでいた杜夫だが、今ではすっかり元気を取り戻している。真樹は杜夫がどこのクラスになったか気になっているようで…。
「杜夫はどこのクラスだ?」
「俺?A組だけど!」
「よっしゃ!じゃあ、俺達また同じだな!」
「マジで?やった!真樹、鬼越。今年もよろしくな!」
「ああ、よろしく!」
「僕の方こそよろしくね!」
今年も同じクラスになった事を喜ぶ真樹、慶、杜夫の3人。その近くで、大勢の女子生徒が集まって何やら騒いでいる。
「おお、俺はC組だ!みんなよろしく!」
「きゃぁ!裕也君と同じクラスだぁ!」
「嬉しい!よろしく裕也君!」
「俺もみんなと同じクラスで嬉しいよ!みんなと同じクラスなら絶対楽しいし!」
学校一イケメンの大和田裕也が大勢の女子生徒に囲まれていた。彼のファンである女子生徒達は裕也がどのクラスに行くのか気になって集まっていたという訳だ。結果、裕也はC組になったのだが、同じクラスになった女子生徒は黄色い声を上げて喜んでいた。一方、違うクラスになった女子生徒達はかなり落胆している。
「はぁ、裕也君と離れ離れになっちゃった。寂しいよ。」
「私は今年も一緒になれなかったなぁ。裕也君と同じクラスになれるの楽しみにしていたのに。」
「大丈夫だよ!休み時間とか教室に顔出すし、休日は俺と一緒に遊びに行こう!」
「裕也君、優しい!」
「やっぱいい男は違うわね!」
同じクラスになれなかった女子生徒達を優しくフォローする裕也。そして、そんな女子生徒の一人がある事を言い出した。
「でもなぁ、よりによってA組よ私。湯川と同じクラスとか最悪。病気になりそう。」
「あー。あいつの存在なんて無視しちゃっていいから。そもそもあいつは本来生きてちゃいけない、バイ菌以下の存在だし。何かあったら俺がぶっ殺してやるから大丈夫!」
「ありがとう。さすが裕也君、頼りにしてるわ!」
案の定、真樹と同じクラスになった女子生徒は不満を露わにし、裕也は真樹の悪口を言い放った。その様子を近くで見ていた真樹達は呆れ顔で立っていた。
「あいつC組か。とりあえず、大和田と一緒のクラスにならなくてよかった。ウザくて仕方ないし。」
「僕も嫌だな。あんな平然と人の悪口いう人とか無理だよ。真樹をバイ菌以下だなんて、いくらなんでも酷すぎる。」
「俺も同感だ。一緒のクラスになったら毎日マウントされるんだろうな。そう考えるだけでぞっとするわ。」
真樹、慶、杜夫の3人はそれぞれ裕也への不満を述べ、新しい教室へと向かって行った。教室に入ると、既に大勢の生徒がいて談笑している。そして、3人に気付いた美緒が近づいてきた。
「3人とも。同じクラスだったのね!今年もよろしくね!」
「ああ、宜しく。」
「よろしくね、菅野さん!」
「お手柔らかに。」
4人は挨拶を済ませ、それぞれの席に着く。そして、立石が出席簿を持って入ってきた。彼女が2年A組のたんにであり、真樹にとっては2年連続で立石のクラス所属となった。
「えー、皆さんおはようございます。そして、2年生に進級おめでとう。春休み明けで気が抜けているかもしれないけど、みんなが2年になった以上私もビシバシ授業していくわ!勉強、そして部活も気を抜かずに頑張って。以上。じゃあ、始業式あるから、みんな移動して。」
立石はそれだけ言うと教室から出て行き、真樹達もぞろぞろと体育館に移動していく。真樹の2年生として最初の学校生活が、今始まろうとしていた。
始業式終了後。2年D組の教室にて。
「今日は留学生が来る日ね!楽しみだわ!」
一人の女子生徒がご機嫌な様子で話していたクラスメート達にそう言った。黒くて長いストレートのロングヘア。パッチリと開いた二重瞼の眼に、筋が通った高めの鼻を持つ顔立ちは女優やモデルを彷彿とさせる美人だ。手足も長くて身長も170センチ以上あり、スタイルも抜群である。
「茉莉奈、国際交流楽しみにしてるんだもんね!」
「当然よ。私は自分を磨くためにここに来たの。国際線のCAには語学力が必須だけど、ネイティブの友達を作って言語交換する事が一番の近道だと思うわ。」
茉莉奈と呼ばれた長身の美女は笑顔でそう話す。彼女の名前は八広茉莉奈。大谷津学院の国際科の女子生徒だ。明るい性格の上、見ての通りモデル級の美人ということもあり、クラスでは人気者かつリーダー的な存在だ。先程茉莉奈の会話の中にもあった通り、彼女は幼少期から国際線のCAになることを夢見ている。彼女自身は帰国子女でも親が外国人と言う訳では無い為、CAに必須な英語力を磨くために小学校の時は英会話教室に通い、中学時代の英語も3年間トップを維持した。大谷津学院の国際科に入学したのも、より高い語学教育を受けられるからである。因みに、各学年の国際科の生徒は全てD組に集められており、転科でもしない限りクラスは3年間変わらない。また、1年時の夏休みは丸ごと1カ月、カナダに短期留学に行くのが必須という独特なシステムを採用している。茉莉奈も昨年の夏にカナダで現地の学生や教員たちと積極的に交流し、英語力を鍛え上げた一人である。
「留学生はどんな子なのかしら?去年来てた人もすごい美人でうらやましかったわ。」
「お姫様見たいだったわね。」
「うん。今年は男の子来てくれないかな?金髪碧眼の王子様みたいな超美男子だったら言語交換をきっかけにして、恋に発展させたいかも!」
「ずるい、茉莉奈!」
「そうよ、抜け駆け禁止よ!」
どんな留学生が来るのか期待に胸を膨らませる茉莉奈達国際科の女子生徒。そして、ホームルームの時間が来た。
「えー、みんな揃ってるわね。ホームルーム始めるわよ。」
この女性教師は金町美和子。35歳。今年2年D組の担任になり、英語の教科主任でもある。金町はホームルームを始めると同時に、ある事を生徒達に話した。
「みんな多分知っているかもしれないけど、今日からうちのクラスに留学生が来ます。入ってきて下さい!」
金町が入口の方へ向かってそう言うと、ガラガラっとドアが開いた。そして、茉莉奈の心の中の期待値は最高潮へと達した。
(超美男子来い!超美男子来い!超美男子来い!)
心の中でそう呟いていた茉莉奈だが、教室に入って来た留学生を見て目を丸くしていた。彼女だけでなく、その場にいた全員がびっくりした表情でその留学生を見ている。今回受け入れたという留学生は身長160cm前後の女性で、髪の毛は黒いセミロング。体型はやや細身で、彫が深く整った目鼻立ちをしているアジア系の学生だった。
「えー、今日から1年間、彼女はここでみんなと勉強します。自己紹介して下さい。」
留学生の女性は少し緊張してはいたが、笑顔で自己紹介をした。
「みなさん、初めまして。私は陳沙崙と申します。台湾、台南市から来ました。どうぞよろしくお願いします!」
元気よく国際科の生徒の前で挨拶した陳沙崙という女子留学生。しかし、彼女はこれから自分に悲劇が降りかかるなど、この時は考えてもいなかったのだった。
こんばんわ!
一気に2人も新キャラが出てきました。
果たして、これからどうなるのか?
次回をお楽しみに!




