第325話 真樹に襲撃
こんばんは。
11月初投稿です。
真樹の事を憎む理系女子、堀ノ内希美が幼馴染の長沢たちの力を借りて対真樹抹殺用の女性型アンドロイド、ヴィーナスを完成させた。ヴィーナス01は問題なく起動し、真樹の情報を集めることに成功。こうして、天才理系女子による真樹抹殺計画、通称T-計画が実行されることになった。しかし、真樹は再び自分の命が狙われているとは思わず、普段通りに暮らしていたのであった。
-7:00 堀ノ内たちのアジト-
「いい、ヴィーナス01。今日は作戦実行日よ!湯川真樹は発見次第、跡形もなく消し去って頂戴!」
朝、いつもの開発部屋で堀ノ内はヴィーナス01にそう言った。その言葉に、仲間の長沢、三浦、津久井も続いた。
「頼んだわよ、01!」
「湯川を消せば、全世界の女性が救われるわ!」
「世界中の女性の敵、湯川真樹を1日でも早く消して欲しい。」
4人の言葉に、ヴィーナス01は真顔のまま答えた。
「分かったわ。マスターやその友達がそこまで言うなら、湯川真樹を始末するわ。任せて頂戴。」
ヴィーナス01はそれだけ言うと、足の裏に搭載されているジェットエンジンを起動させ、何処かへ飛び去って行った。それを見た堀ノ内はつぶやく。
「行ったわね。これでようやく湯川をこの世から消せる。」
そして、長沢、三浦、津久井も嬉しそうに言った。
「世の中に必要な男は、大和田裕也の様にカッコよくてお金もったる男だけ。」
「湯川の様に、性格悪くて貧乏なクズ男は今すぐ死ぬべき!」
「湯川は存在するだけで女性にストレスを与ええる。故に湯川と会話する女性も許せない。湯川を始末した後に、全女性の裏切り者である鬼越慶も消去すべし!」
真樹に対する嫌悪感が溜まりに溜まった堀之内達、は言いたい放題言いながらヴィーナス01を見送った。こうして、理系女子たちによる真樹抹殺を目的としたT-計画が遂に実行されたのであった。真樹への不平不満をまくしたてる堀ノ内たちに対し、ヴィーナス01は聞いた。
「分かったわ。マスターである希美の頼みだから、発見次第抹殺するわ。でも、聞きたいんだけど、本当に湯川って男を殺したところで世界は平和になるの?」
ヴィーナス01は堀ノ内に対してそう聞いた。その問いに対し、堀ノ内は今までの恨みをぶちまけるような感じで言った。
「そうよ!全世界の女性が湯川は生きてはいけない男だと思っているわ。あいつは性格悪くて気持ち悪くて、いるだけで女性を嫌な気分にさせる男。そして、犯罪者予備軍。湯川がこの世から消えることによって世界中の女性が幸せになれるわ!だからお願い!全世界の女性が幸せになる為に、1日でも早く湯川真樹を消し去って頂戴!」
「ラジャー!希美の命令とあれば、どんなことであっても実行するわ!早速湯川真樹の心臓にマグナムを打ち込んで即死させてくるから!」
ヴィーナス01はそれだけ言うと、再びどこかへ飛び去って行った。その後、長沢、三浦、津久井は呟いた。
「行っちゃったわね。」
「でも、これで湯川をこの世から消せる。」
「湯川さえ死ねば、世界中の女性が楽しく過ごせる!」
やはり、インテリ理系女子4人は真樹に早くいなくなって欲しいと思っている様だ。こうして、最新型アンドロイドによる真樹暗殺経過うが実行されることになったのだった。
-同日 大谷津学院 放課後-
「それでは、本日はここまでです。気を付けて帰ってください。」
真樹の担任である立石がホームルームでそう言った所で、真樹達の学校での1日が終わった。部活動がある生徒を除いて、真樹を含む皆が帰り支度の準備を始めている。そんな彼も帰り支度を終え、学校を出ることになった。
「じゃあね、真樹!」
「また明日な!」
帰り際、仲がいい慶と杜夫とそのような挨拶を交わした真樹。その後、真樹はいつも通り電車に乗って最寄り駅に着いた後に自宅に戻ろうとしたのだが…。
「お前が湯川真樹だな?」
「ん?何だお前は?」
人気が少ない道で突然サングラスの女性に話しかけられた真樹。女嫌いな真樹にとって、見ず知らずの女性から話しかけられるのは、不愉快極まりなかった。サングラスの女は続けていった。
「やっと見つけたわ。死んでもらうわよ、湯川真樹!」
少女はそう言うと右手を普通の手から拳銃に変形させ、真樹の顔に実弾を打ち込んだ。幸い真樹がギリギリでよけた為、大事には至らなかったものの、このままでは真樹が殺されるのは時間の問題だった。勿論、相手はヴィーナス01である。湯川真樹と最強アンドロイドの戦いが、今始まったのだった。ヴィーナス01は無機質な喋り方のまま真樹に言った。
「マスターの平和な生活の為、あなた、湯川真樹には死んでもらいます!覚悟しなさい!」
ヴィーナス01はそう言うと、変形させた右手から再び弾丸を発射し、真樹の顔を打った。
「うっ…!」
真樹は呻き声をあげながら辛うじて銃弾をよけたものの、弾丸はわずかに真樹の顔を掠めたために頬には傷がつき、顔から血を流しながらその場から逃げ去った。顔から流れる血を拭きながら、真樹は戸惑った様子で言った。
「何だ?新たな差し金か?俺の事を嫌いな女性がここまで多かったのは予想外だ。しかし、アイツは見覚えがないんだが、いったい誰なんだ?」
こうして真樹は再び命を狙われるのであった。
こんばんは。
今月初投稿で、上手くかけているか不安ですが、今回も真樹によるスカッとした仕返しを書きたいと思います。
宜しくお願い致します。




