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真樹VS女子  作者: 東洋連合
Episode18 真樹と裕也、最終決戦?!
302/327

第302話 学校は、変わった!

こんにちわ!

今回から新エピソードです!

 前大谷津学院理事長の上野富恵と、同じく校長の日暮里香里は学校内の問題が隠蔽できなくなるからとの理由で真樹を強制退学にし、更には他の学校に編入できない様に圧力をかけようとしていた。しかし、真樹は素早くその危機を察知し、ジャーナリストの飯田とその友人で弁護士の岩本の協力もあって、大谷津学院の身売り作戦を決行。結果、上野たちの横領と収賄が発覚したことも助かって、彼女たちを追放し、学校経営は完全に水戸大学へ移管された。こうして、大学の付属校として大谷津学院は再スタートを切ったのだった。


 新理事長の友部の就任を知らせる臨時集会を終え、その後真樹達は何事もなく学校で過ごしていた。そして、特に変わったこともなく帰宅した真樹は帰宅して、夕飯と入浴を済ませた。その後、部屋に行きパソコンを起動させると、テレビ電話アプリを起動させ、どこかに発信した。すると、十数秒後につながった。

『やっほー、真樹!元気?』

 そう明るい笑顔で言ったのは、3月まで大谷津学院に留学していた台湾出身の陳沙崙だ。彼女のあいさつに真樹は頷きながら答える。

「ああ。俺は大丈夫だ。だが、学校の方は大きく変わったぞ。」

『えー、何々?聞かせて!』

 沙崙は興味津々な表情で真樹に言った。真樹は真顔のまま話を続ける。

「俺を退学にしようとしていた理事長と校長だが、学校の経費でホストクラブで豪遊していた上に、落ちぶれた学習塾から賄賂貰って、裏口入学させようとしていたのだ。まぁ、理事長と校長、その塾の経営者もあっさり逮捕されたけどな。」

『何それ、最低!無能を通り越して、ただのクズじゃん!』

 苛めに遭っていたのに立石や関屋以外何も手を差し伸べず、国際科の事を放置していた恨みもあって、沙崙は怒り心頭だった。だが、真樹は少し宥めるように続けた。

「だが、安心しろ。この間話した身売り計画は大成功だ。」

『本当?じゃあ、前に言ってた大学に身売りしたの?』

「ああ、これでうちはめでたく水戸大学の付属校になったんだ。」

『クズな学校経営者を追い出して、大学は格安で付属校を手に入れられて、一石二鳥ね。』

「その代わり、今年度は今まで通り大谷津学院として運営するけど、来年から水戸大学付属成田高校に学校名が変わるぜ。あと、デザインは決まってないが制服も来年から新しくなる。」

『まぁ、そうなるわよね。私、あの緑色のブレザーと赤いリボン、グレーのスカート好きだったけど、まあいいや。野球部の後輩君たちが楽しく過ごせるなら私も嬉しいわ。』

「関屋先生も、お前がまた日本に来るなら是非野球部に顔出して欲しいって言ってたぞ。学校名変わってもそれは変わらん。」

『勿論よ!後、真樹達も台南おいで~!みんなの事待ってるから。』

「ああ。オニィ達も会いたがってたしな。」

『うん。じゃあ、真樹達も元気でね!』

「そっちもな。じゃあ。」

 そう言って真樹達は通話を切った。ベッドで横になった真樹は、天井を見ながら呟いた。

「これで、学校上層部は平和になるけど、生徒の中には面白く思わない奴もいるだろうな。」

 まだ何か起こりそう。真樹はそう思っていた。


 そして、そんな真樹の予想は当たっていた。ここは千葉市内にある、噴水が付いた広大な庭を有している階建ての一軒家。そこに一人の少年が乱暴に門を開けて家の中に入ってきた。

「坊ちゃん、お帰りなさい…ん?どうされました?」

「ああ?それよりも山本!コーラくれ!」

 タキシードを着た壮年の男性に喧嘩腰でコーラをねだったのは、大谷津学院のイケメンでサッカー部のエースである大和田裕也だった。因みに、タキシードを着た山本と呼ばれた男性は大和田家の執事である。裕也は部屋がある3階まで階段を上り、長い廊下を歩いて自室に入ると、乱暴に鞄をベッドの上に投げた。すると、数分後に執事の山本が部屋に入ってきた。

「坊ちゃん。コーラをお持ちしました。」

「ああ、サンキュー。」

 2リットルのペットボトルのコーラのふたを開け、そのまま勢いよくラッパ飲みする裕也。そんな裕也に山本は心配そうに声を掛けた。

「坊ちゃん、学校で何か嫌なことがったのですか?」

「ああ、ありまくりだよ!嫌な奴がいるんだ!」

 裕也はイライラしながら話を続けた。

「キモ陰キャで女の子から嫌われまくっているくせに、反省するどころか楯突きやがって…。挙句の果てに自分が退学になりそうだからって、理事長と校長を陥れて学校から追い出しやがったんだ!」

「なんと。ニュースでやっていたことは、その生徒一人で仕組んだということですか?」

「そうだよ!大体、たった数十万の賄賂やちょっと学校の金でホストクラブ行くくらいで大袈裟なんだよ!湯川がいるせいで、いろんな奴が処分されたし、学校にとって癌細胞なんだよ!」

「湯川、というのがその生徒の名前なのですね?」

「そうだ。不愛想で陰気で、アイツがいるだけで学校空気が悪くなる。そのせいで俺や、女の子たちが楽しく学校過ごせないんだ。」

「そうでしたか。しかし、学校法人大谷津学院が実質倒産し、大学に買収されたのは痛いですね。大谷津学院さんは学校創設時から我が大和田コンツェルンのと結び付きが強かったのに…。」

 山本が言った大和田コンツェルン。それは裕也の実家が経営している大和田グループのトップに君臨する財閥である。

「この俺様が、あんな親無し貧乏陰キャに振り回されるなんて、絶対あってはいけない事なんだ!」

「とりあえず落ち着いてください。もうすぐお父様とお母さまがお帰りになります。本日の夕飯はフランスから取り寄せた高級鴨肉とキャビアをご用意いたしましたので。」

「オッケー。親父とお袋にいっぱい愚痴ってやる!」

 そう言って裕也は山本と共に部屋を出る。これまで一方的に敵視している真樹に好きなようにされて、裕也の怒りは沸々と湧き始めていた。

こんにちわ。

裕也の実家、初めて詳しく書かせてもらいました。

これからどんな展開になるのか?

次回もお楽しみに!

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― 新着の感想 ―
ようやくクソ野郎と決着か楽しみです
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