第240話 まさかあの子が…?
こんばんわ。
今月最後の投稿です!
日々謎の人物からの嫌がらせに悩む大谷津学院教師、立石美咲を心配したかつての同級生で同じく教師の伊藤葵は彼女の事を心配して自宅まで来ていた。慰めの意も兼ねて色々話を聞き、立石の自宅を後にしようとしたその時、事件は起きた。アパートを出た際に怪しい黒尽くめの人物を見かけた伊藤は、一連の事件の犯人だと思い、声を掛けた。黒尽くめの人物は伊藤に襲い掛かったが、もみくちゃになった際に伊藤が犯人のマスクを剝ぎ取った。顔を見られた犯人は捨て台詞を吐いて逃走したが、外で大きな音に気付いた立石が部屋から出てきたのだった。
「ちょ、ちょっと!葵、大丈夫?!」
「美咲!私は大丈夫。でも犯人は逃がしちゃった。」
「葵が無事ならいいの!と、とにかく警察に連絡しなくっちゃ!」
伊藤から話を聞いた立石は、すぐに警察に通報したのだった。
-20分後 八千代警察署-
「それで、犯人の特徴は?」
「身長は150㎝位で…体格は割と細身でした。」
「顔を見られたんですよね。特徴とかを覚えている範囲で教えてもらえますか?」
「分かりました。」
警察署で取り調べを受ける伊藤。犯人の顔を見たということで取り調べ担当の刑事の他、似顔絵係の警察官も同席していた。伊藤は覚えている範囲で似顔絵係で犯人の特徴を伝え、似顔絵係はスラスラと絵を描き上げていく。そして、それから更に30分後。
「お待たせしました、立石さん。」
取調室から刑事が出てきて、外で待っていた立石に声を掛ける。そして、伊藤、似顔絵係の警察官に続いて、別室に異動した。
「伊藤さんの証言をもとに、似顔絵を作成しました。ご確認をお願いします。」
似顔絵係りの警察官が、画用紙に書いた似顔絵を立石に見せる。帽子をかぶっていたので髪型までは特定できなかったのだが、書かれていたのは二重瞼、細い眉毛、薄い唇の少しやせた感じの20代くらいの女性の顔が書かれていた。
「いかかですか?」
「どう、美咲?見覚えある?」
刑事と伊藤がそう聞くと、立石は少し驚いた表情で言った。
「に、似てる。似てるわ…。」
「そうなの、美咲?」
「どなたなんですか?」
伊藤と刑事が真剣な表情で立石に聞く。立石は重い口調を答えた。
「昔、私が教育実習受けてた時に、担当したクラスにいた子に似ています。名前は…そうだ。秋山絵美です…!でも、何で…?」
似顔絵の人物に心当たりがあったった立石だが、どうして嫌がらせをされるのかまでは理解できず、謎が増えたばかりであった。
その日の夕方、真樹の家にて。
『本日正午、千葉県八千代市内で県内の高校に努める女性教諭に連日嫌がらせをしていると思われる人物が、再度出現しました。』
「俺たちが集まっていた時間帯か。犯人も懲りないな。」
ニュースを見ながら真樹はそう呟いた。アナウンサーは更に続ける。
『事件当時、被害女性の友人が自宅を訪れており、帰宅時に犯人と遭遇。つけていたマスクを取り顔を確認したとの事で、警察では似顔絵を作成しました。』
そして、テレビに伊藤の証言を基に作成された似顔絵が映し出される。
「こいつが先生を困らせている犯人か。菅野が見ていたら今頃怒っているだろうな。」
真樹はそう呟いて持っていたジュースを飲んだのだった。
そして、菅野家では真樹の予想通りの事が起きていた。
「こいつね!先生に嫌がらせだけでなく、私に催涙スプレーかけたクズは!絶対とっ捕まえてやる!」
「お姉ちゃん、何で怒ってるの?」
案の定、夕方のニュースで立石に嫌がらせをしている犯人の似顔絵が映し出されると、美緒は怒りだした。同じ部屋にいた妹が少し驚きながら聞く。
「こんな目に遭わせて、黙って見ていろって言うのが無理よ!同じ目に遭わせてやりたいわ!」
美緒の怒りは、まだ収まらないでいたのだった。
こんばんわ。
伊藤葵が犯人じゃないかと疑った読者の方もいらっしゃったと思いましたが、違うという意味で前回と今回のお話を書かせて頂きました。
次回もよろしくお願いします。




