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真樹VS女子  作者: 東洋連合
Episode14 立石美咲の受難
244/327

第239話 襲撃はまだ続く?

こんばんわ。

久々に投稿します。

-日曜日 午前10時 成田駅付近の喫茶店-

「本当に意味わからない!この私にスプレーをかけるなんて許さない!」

 そう怒っていたのは、前日立石の嫌がらせの犯人と思しき人物を目撃し、その人物から催涙スプレーをかけられた美緒だった。他には事情を聴くために真樹、慶、杜夫、沙崙が集まっている。

「しかし、土曜日とはいえそんな白昼堂々と家に忍び込むとはな。犯人っていったい誰なんだ?」

 真樹が真顔でそう言った。慶も難しい表情で話し始める。

「相当立石先生に恨みがあるみたいだね。でも、話を聞けば聞くほど謎が深まるばかりだよ。」

 慶の言葉に杜夫も首を傾げながら言った。

「菅野の目撃証言によると、身長150㎝位の若い女性らしいけど…マジで誰なんだそいつ?」

「それが分れば苦労しないわよ。待ち伏せして捕まえる以外なさそうね。」

  沙崙が杜夫に対し、そう突っ込んだ。そして、美緒はまだ起こった様子で愚痴をこぼした。

 「とにかく!そいつを捕まえて、ひとこと言わないと気が済まないわ!ゴクッ…!すいません、ローズヒップティーおかわりお願いします!」

 いつぞやの慶の様に、がぶ飲みした後飲み物をおかわりする美緒。真樹は少し悩ましい表情で言った。

「待ち伏せか…いい案かもしれない。」

「ま、真樹?!私は例えばの話をしただけで、本当にやれだなんて言ってないわよ。」

 沙崙は慌てた表情で真樹に詰め寄る。

「そうだよ真樹。そりゃ、僕だって先生を助けたいけど、相手は得体の知れない犯罪者だよ。危ないよ。」 

「お前は何人も刑務所にぶち込んできたけどな。今度のは危険度が高すぎる。」

  慶と杜夫も真樹が犯人を捕まえようと、また無茶をするのではないかと心配になり、止めるような口調で真樹を注意した。しかし、真樹はもちろん美緒も腑に落ちないでいた。

「しかし、このまま放置して傷口が広がらなければいいが…。」

「そうよ。やられっ放しで泣き寝入りなんて納得できないわ。」

 そう話した一同。彼らが心配する中、犯人はまだ捕まっていない。


-同時刻、立石の自宅-

「はぁ~。」

 ここ最近の事件のせいですっかり疲れ切った立石は、休日で天気がいいにも関わらず自宅で寝転がることしかできなかった。

「何でよ…いったい誰なのよ?!」

 そう文句を言ったが、声に元気がなく、相当精神的に弱っていることが分かる。そんな時、部屋のインターホンが鳴った。

「ん~、誰?」

 そう言って重い足取りで玄関に向かう立石。ドアを開けるとみ知った顔が立っていた。

「美咲!」

「あ、葵?!」

 大学時代の同級生で同じく教師をしている伊藤葵が切羽詰まった様子で立っていた。

「ニュースで見たわよ。犯人がまた家に来たって。」

「そうなの…。とりあえず上がって。」

 立石は伊藤を自室に招き入れる。そして、伊藤は心配そうに立石に声を掛けた。

「大丈夫、美咲?凄い顔色が悪いけど…。」

「私は大丈夫。でも、たまたま通りかかった私のクラスの子が巻き込まれちゃって…。ううっ…どうしたらいいの?」

 泣きながら伊藤に話す立石。伊藤も立石に寄り添いながら話を聞く。

「本当に犯人に心当たり無いの?」

「うん。巻き込まれた子の証言によると、身長150㎝位の20代女性らしいけど、顔もマスクと帽子で隠していたみたいだし、もう分らない。嫌になるわ。」

 立石の話を聞いた伊藤は、鞄から白い箱を取り出してテーブルの上に置く。

「はい、これ。美咲が好きなシュークリーム買ってきたから。私に今できるのはこれ位しかないけど、何かあったらいつでも相談して!」

「ありがとう…。ごめんね迷惑かけて。」

「いいの、いいの!気にしないで!」

 そうして立石はモグモグとシュークリームを食べ、伊藤も立石の話をしばらく聞いた後、帰宅することにした。

「じゃあ、私帰るね。」

「うん、ありがとう。」

「何かあったら言うんだよ。」

「うん。」

 こうして、伊藤は立石の自宅を後にしようとしたのだが、アパート前の道路を出た時に異変が起きる。

「ん…?」

 伊藤は自分の目の前に全身黒尽くめの小柄の人物が立っているのに気づく。そして、それが立石が美緒から聞いていた目撃証言によく似ていると思い、強めの口調で声を掛けた。

「ねぇ、ちょっと!あんた、見るからに怪しいけど、あんたが美咲を困らせてるの?!答えなさいよ!」

 怪しい人物は伊藤の言葉を聞いた後、舌打ち交じりで言った。

「ちっ、どいつもこいつも立石の味方ばかりしやがって!痛い目見てもらう!」

 怪しい人物は手からスタンガンを取り出すと、伊藤に襲い掛かってきた。

「ちょっと、何するの?やめて!」

「うるさい!」

 伊藤は必死に抵抗し、相手の腕を掴んでスタンガンの攻撃を封じる。そして、相手の一瞬のスキを突き、マスクをはぎ取った。

「あっ!」

「ちっ、覚えていろよ!」

 犯人はそれだけ言うと、帽子を目深にかぶって逃走した。伊藤は巻き込まれてしまったが、今回は犯行を未然に防げただけでなく、犯人の顔も見ることが出来たのだった。

こんばんわ。

投稿頻度が遅れて申し訳ありません。

不定期にはなりましたが、更新頑張りたいのでよろしくお願いします。

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