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真樹VS女子  作者: 東洋連合
Episode14 立石美咲の受難
239/327

第234話 酔い覚ますミッドナイト

こんにちわ。

皆さんお久しぶりです。

やっと投稿できるようになりました。

 立石がかつて通っていた葛飾大学の同級生、伊藤葵と飲んでいるころ、ある場所で異常事態が発生していた。

「フフフ、覚悟しなさい。」

 真っ黒い服とぼしを身にまとった人物が、不気味な笑みを浮かべながらそう言った。声からすると、どうやら若い女性のようである。

「この私の未来を狂わせておいて、ただで済むと思わないでよね。」

 女はそう言って、周囲に誰もいないことを確認し、持ってきた鞄の中から何かを取り出したのだった。

 


-21:00 船橋駅前-

「じゃあね、葵!」

「うん、美咲も無理せず頑張ってね。」

 大谷津学院高校の国語教師、立石美咲は大学時代の同級生で東京の新小岩(しんこいわ)高校で英語教師を務める伊藤葵(いとうあおい)と船橋の居酒屋で久々に会い、酒盛りをしていた。19時から飲み始めて2時間程話し込んだ後、二人は帰る方向が真逆だったので別々の電車で帰宅したのだった。

「あ~あ、ちょっと飲みすぎた。帰ったらすぐに寝よ。」

 酔いで顔を赤らめながら立石はそう呟いた。立石は酒は好きな方だが大学時代から頻繁に飲んでいるわけではない。しかし、この日は珍しく酒が進み、ビールの他、日本酒や梅酒、ウイスキー等様々な種類の酒を飲み、葵からも「美咲、そんなに飲む人だったっけ?」と驚かれた。

「色々ため込みすぎちゃったのかな?私、やっぱりストレスため込んでたんだ…。」

 酔った頭で電車が来るのを待ちながら、そう呟いた立石。真樹ばかりが悪くないとは分かっていても、担任教師である以上火の粉は降りかかってくるので、日ごろの業務以上に体力や精神力が削られていたのは事実である。

「まぁ、いいや。とりあえず、帰ってお風呂入って寝よ。」

 そう立石が言ったタイミングで電車がホームに入線し、それに乗車して帰宅したのだった。


-21:30 立石の自宅-

「やっと着いた…。もう少しで寝れる。」

 自宅のアパートに到着した立石は、少しふらつきながら階段を上って二階にある部屋を目指した。ドアの前に立って中に入ろうと鍵を開け、ドアノブを握った所で異変に気付く。

「ん、何か変な感触…って何よこれ?!」

 ドアノブを握った右手を見て立石は驚いた。何と手には透明な粘液が付いていたのだった。そして、ドアノブを見るとその粘液がドアの下半分に広くかけられていることに気付いた。

「い、いったい何がどうなってるの?」

 酔っていた立石の頭が一気に覚めていく。そして、左足に何かを踏んでいることに気付いた。

「こ、これは…封筒?」

 はがき大の茶封筒が一枚、床に落ちていた。立石はそれを拾い上げ、恐る恐る中を開けてみると。

「な、何で…私が…?」

 中には写真が1枚入っていたのだが、その写真はいつ誰が取ったかもわからない、出勤中の立石を撮ったものだった。しかも、写真の立石の顔には不自然な傷まで入れられている。そして、裏面を見て立石は腰を抜かしてしまったのだった。そこには赤いマジックで『無能教師!ブス!死ね!』と大々的に書かれていたからだ。

「も、もう意味が分からない!!!け、警察…。」

 動揺しながら立石は、携帯電話で警察に通報したのだった。


 翌朝。真樹が自宅で朝食をとりながらニュースを見ていると…。

「昨夜、千葉県八千代市のアパートで、住人の女性が部屋のドアに粘液を掛けられたり、嫌がらせのメッセージ付きの写真を送り付けられるという事件がありました。被害に遭ったのは、このアパートに住む20代の女性で、友人と飲みに行った帰りに部屋に戻った際に異常に気付き、警察に通報したとの事です。」

「キモイ事件だな。新手のストーカーか?」

 真樹はそう言いながらテレビを見つめる。被害者へのインタビューの所で、真樹は目を丸くした。

「なっ…嘘だろ?」

 そこには困惑した表情で被害を訴える立石の姿があったからだ。

『本当にびっくりしました。全然心当たりもなくって…。正直怖いです。早く犯人を見つけてほしいです!』

 そんな立石を見て、真樹は唖然とした。その様子を見た祖父の正三が心配そうに真樹に声を掛ける。

「どうしたんだ、真樹?」

「い、いや。これ、うちの先生。」

 それを聞いた祖母の多恵も表情を曇らせた。

「あらあら…酷いことする人がいたもんだねぇ。先生にあったら、励ましてあげな。」

「あ、ああ…。」

 突然の事で驚いている真樹にはそう返すしかなかった。そして、少し落ち着いて登校の準備をしているころ、真樹の頭に疑問が浮かんだ。

「聞く限りじゃぁ、先生をピンポイントに狙っている様だが…犯人はこの間怒られてた大和田か…?いや、違うな。あいつならもっと物理的に直接痛めつけてくるから…だとすると俺が知らない奴かも…。」

 そう考えながら制服に着替えた真樹は、スッキリしない気分のまま家を出たのだった。

こんにちわ。

色々あって20日間投稿できなくてごめんなさい。

今日からまた連載再開しますんで、今後ともよろしくお願いいたします。

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