第171話 湯川真樹抹殺計画 その7
こんにちわ!
今日は風が強くて寒いですね!
修学旅行3日目を迎えた真樹達は宜野湾市にある海岸に来ていた。まず初めにスキューバ、シーカヤック、サーフィンの3つに分かれてマリンスポーツ体験をした。その後、マリンスポーツを終えた真樹達は自由時間になり、海水浴場を楽しんでいた。
「真樹、勝負しよう!」
「いいだろう、望む所だ!」
「泳ぎでも僕は負けないからね!」
「どうかな?じゃあ、行くぞ!」
「ネットの端にタッチして先に浜辺に戻ってきたら勝ちだから!」
「OK!かかってこい!」
慶と真樹はそう言うと海に飛び込み、クロールで泳いで競争を始めた。すると、それを見ていた担任の立石が声をあげる。
「ちょっと、鬼越さんに湯川君!気をつけるのよ!後、保護ネットを超えちゃだめよ!」
海岸には沖に流されたり、クラゲ等の危険生物から守るために保護ネットが設置されていた。武史と伸治は立石の様子を笑顔で見ながら言った。
「先生の水着、イイっすね!」
「本当!俺が後10年早く生まれてたらナンパしたかったぁ。」
立石は顔も整っており、体格も細身。持参した青いビキニもよく似合っていた。立石は顔を赤くしながら二人に言った。
「もう!先生をからかわないの!あんた達もあんまりハメを外して怪我するんじゃないわよ!」
「「はーい!」」
一方、杜夫はカメラを動画モードにして真樹と慶の泳ぎを実況していた。
「鬼越選手、速い!一方リードしています!あーっと!湯川選手も追い上げて…抜いた!先にネットにタッチしたのは湯川選手です!鬼越選手ピンチ!」
実況しながら、杜夫は心の中でこんな事を考えていた。
(真樹…良かったな。修学旅行中に何か嫌がらせされるかと思ったけど、今日は何もされてない。このまま平和に終わってくれよ。)
杜夫がそう考えている傍ら、美緒と沙崙も海で遊んでいたのだが…。
「美緒、鬼ごっこやろう!私を捕まえてみて!」
「えっ?ちょっと待ってよ…!」
沙崙は驚く美緒を尻目に水中に潜る。
「ちょ…沙崙!どこ行ったのよ?!」
美緒も慌てて沙崙を探すが…。
「きゃあ!」
「はーい、美緒捕まえた!」
沙崙は美緒の股下に現れ、肩車する形で美緒を持ち上げた。
「ちょっと!潜るなんて卑怯よ!」
「まぁまぁ、折角の海だし楽しも!」
何だかんだで海水浴を楽しむ彼女たちだった。
一方で裕也達はというと。
「おりゃあ!」
「きゃあ、もう裕也くんったら!」
裕也は大勢の女子達を引き連れて、水を掛け合って遊んでいた。そんな時、彼は真樹の方を見て言った。
「おい見ろよ。湯川のやつ完全に油断してるぞ。」
「ホントだ。」
「仕掛けるなら今ね!」
そう言うと、一部の女子が鞄から瓶を取り出した。
「じゃあ、行ってくるわ。湯川を消してくる。」
「気をつけるのよ。バレないようにね!」
そんな取り巻きの女子のやり取りを見て、裕也は嬉しそうに笑った。
「湯川が修学旅行中にくたばる所を考えてくると…駄目だ!ごめん、笑えてくる!」
「ホントそれ!」
「湯川を殺せー!」
そんな裕也達の声援を受けながら、女子達は不穏な動きを始めたのだった。
こんにちわ!
真樹が大ピンチです!
どうなってしまうのか?
次回もお楽しみに!




