第169話 湯川真樹抹殺計画 その5
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大谷津学院の沖縄修学旅行3日目。真樹達を乗せたバスは何事もなく宜野湾市のビーチに到着した。バスを降りた一同はガイドの玉城から説明を受ける。
「皆様、着替えが終わったらまたそのまま砂浜に集合してください。各体験別にまた説明いたします。以上。」
その後、真樹達は砂浜に併設されているロッカールームに移動して水着に着替える。そんな時、そこでも裕也が真崎に絡んできた。
「うわぁ…なんだよそのダセェ水着。ダセェやつは何着てもダセェな!」
「うるさい。着替え済んだらさっさと行け。耳障りだ。」
真樹は冷静にそう返したが、裕也は舌打ちしながら怒り始めた。因みに真樹の水着はモスグリーンのごく普通の物である。
「チッ!クソが!ノコノコ修学旅行参加して女の子達に嫌な思いさせやがって!お前の楽しい思い出も今日で最後にしてやる!覚悟しな!」
「寝言は寝て言え。」
真樹はやれやれと言った表情で着替えを済ませて、ロッカーを出る裕也を見送った。そんな真樹に杜夫、伸治、武史が声を掛けた。
「うぜぇよなアイツ。気にすんなよ真樹。」
「そうだぜ。今日は楽しもう!」
「折角来た沖縄の海なんだ。いっぱい泳ごうぜ!」
「ああ。行くか。」
そう言って四人はロッカーを出て砂浜に集合した。
太陽が照りつける白い砂浜の下、大谷津学院の生徒たちが水着に着替えて談笑している。先に来ていた慶はアスリートらしく、入念にストレッチをしていたが、真樹達を見かけると中断して駆け寄ってきた。
「おーい、真崎!みんなー!」
「おお、オニィか。早くね?」
「だってー、早く泳ぎたくて待ちきれなかったんだもん!」
「ガチ泳ぎする気満々じゃねぇか。」
真樹は笑いながら真っ黒い競泳水着を身に着けた慶にそう言ったのだった。その後、美緒と沙崙が遅れてやってきた。
「ちょっと美緒。早すぎるわよ。にしても暑いわね。」
「好厲害(すごいの意味。)これが沖縄の海!台南の海より綺麗かも!」
そんな彼女たちに対し、杜夫は微笑みながら言った。
「フフフ。オーシャンビューに美女3人。絵になりますなぁ。」
武史と伸治も…。
「暑ぃ…。でもここで泳げるとなるとやっぱり嬉しいな。水着美女もいるし。」
「ああ。だが、俺達だって同じだ!見ろ、この野球で鍛えた筋肉を!」
ニヤける武史に対し、体をビルドアップさせて筋肉アピールする伸治。そんな時、少し離れた場所で騒がしい声が聞こえてきた。
「きゃー♡」
「裕也君カッコいい!」
よく見ると、女子生徒達が水着姿の裕也を取り囲んではしゃいでいたのだった。その様子を見た美緒がため息混じりで言う。
「はぁ…もう。あの子達ったらまた馬鹿騒ぎして…。何かしでかさないか心配だわ。」
そして、沙崙も…。
「うっさいわね。幼稚園児じゃあるまいし。真樹、気にせず今日は楽しもう!」
慶の方も笑顔で真樹達に言った。
「よーし、自由時間になったら競争しよう!早いのは陸だけじゃないからね!」
「いいだろう。望むところだ。」
真樹も微笑みながら慶にそう返し、みんなの楽しい海での時間が始まろうとしていた。
一方、裕也たちはと言うと。
「裕也くん!その水着カッコいい!似合ってる!」
「ありがとう!悩んだ末に選んだ甲斐があったよ!」
「筋肉すごーい!流石サッカー部のエース!」
「ねぇねぇ、触っていい?」
「勿論!俺みたいなイケメンは体を鍛えてこそ魅力が最大限出るんだ!」
「素敵ー♡」
「やっぱりいい男は日頃の行いが違うわ!」
「そうそう、湯川みたいな産業廃棄物とは訳が違う!」
ここでもここでも飛び出る真樹への悪口。すると、裕也は声のトーンを落として女子達に尋ねる。
「所で、今日は湯川をシメる日だけど、例のものは持ってきた?」
「勿論よ!」
「準備は万全!」
そう言った女子達に裕也は不敵な笑みを浮かべながら言った。
「いくら用心深い湯川でも、今は浮かれて警戒が緩んでるはず。躊躇せずにやっちまえ!」
「りょうかーい!」
「今日を湯川の命日にするぞー!」
真樹への驚異は、もうすぐそこまで迫っていたのだった。
こんにちわ!
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