番外編 21時の大富豪
おはようございます。
今日は番外編です。
真樹達は修学旅行で沖縄を訪れ、トラブルに巻き込まれつつも無事にホテルにチェックインをした。夕飯と入浴を済ませ、部屋に戻った真樹は同部屋の杜夫と共にテレビを見ながらのんびり過ごしていた。杜夫はすっかりくつろいでおり、満足気に言った。
「あー、いい湯だった。飯も美味いし、いい湯だったし、最高だな!」
「ああ。でもまぁ、色々あり過ぎて疲れたから今日はゆっくり休もう。」
真樹も温泉でリフレッシュできたのか、表情を緩ませながらそう言った。そんな時、部屋のドアがノックされる。
「ん、誰だ?」
真樹がドアに近づくと声が聞こえる。
「湯川君、公津君。いるの?」
声の主は美緒だった。真樹はドアを開けて部屋から顔を出して言った。
「何だ、菅野か。」
「何だとは何よ?入っていい?」
「別にいいぜ。杜夫もいる。」
そう言って真樹は美緒を部屋に入れた。因みに、慶と沙崙も一緒である。
「やっほー、真樹!遊びに来たよー!」
「你好、真樹!ああ〜いい湯だったわ。日本のお風呂最高!」
そう言って、慶と沙崙も部屋に入って来た。5人揃った所で美緒は持っていたクリアファイルからプリントを一枚取り出した。
「明日はタクシーの運転手さんと県内を回るわ。念には念を入れて、行程に間違い無いかもう一度確認して。変更点あったら今のうちに教えてね!」
美緒がそう言うと、真樹達は書かれている行程を確認した。各班員はプリントを凝視し、全員頷きながら見終えた。
「問題ない。大丈夫だ。」
「俺もこれでよし。今更変更必要ないっしょ!」
「僕もこれで大丈夫だよ!」
「沒問題!私も平気よ!楽しみー!」
全員が翌日の自由行動の行程に納得した所で、再び真樹の部屋がノックされる。
「はーい!」
真樹が返事をして出ると、伸治と武史が立っていた。
「おう、真樹!よかった、部屋にいて。」
「部屋入っていいか?」
「ああ、いいぜ。」
真樹は二人を部屋に入れた。美緒たちもいるのを見ると、伸治は微笑みながら言った。
「おお、菅野達もいたか。丁度良かった。」
そして、武史がポケットから何か取り出した。
「トランプやろうぜ!大富豪な!修学旅行の夜と言えばやっぱりこれっしょ!」
武史はみんなで大富豪をやろうと提案してきた。それに真っ先に乗ったのは慶だ。
「大富豪?僕やるー!結構自信あるんだ!」
そして、沙崙と杜夫も乗り気である。
「私もやる!こう言うの、ドラマやアニメで見てて憧れてたの!」
「フフフ…運動ではお前らに勝てないが、中学の頃は大富豪の杜ちゃんと言われた俺だ。負ける訳が無い!」
真樹の方も頷きながら参戦する事にした。
「いいだろう。久々にトランプを楽しもうではないか。」
そして美緒は少しつかれた表情で首を振った。
「私はパス。先生達と班長会とかもあったし疲れたから寝るわ。」
だが、真樹が例によって美緒を挑発する。
「何だ菅野?負けるのが怖いのか。勉強も部活もすごいのにトランプは苦手ってか?」
それを聞いた美緒はプリプリ起こりながら戻ってきた。
「失礼ね!やってやるわよ!私だって結構強いから!」
こうして、真樹達は大富豪の勝負を始めたのだった。
しばらくして…。
「やった!僕上がり!」
最初に抜けたのは慶だった。それからまたすぐに…。
「よし、俺も上がり!危ねー!」
伸治が2番目に上がった。更に杜夫、沙崙、武史が次々と上がっていく。
「よし、3番目!」
「よかったわ、抜けられて!」
「大貧民だけは御免だからな。」
こうして、残りは真樹と美緒だけになってしまった。
「まさか、俺と菅野で世紀の凡戦を繰り広げるとは。だが、勝つのは俺だ。」
「こっちのセリフよ!絶対に負けないわ!」
そう言った二人。まず真樹が4を出し、美緒は6を出した。その後、真樹が9、美緒が10、更に真樹がQ、美緒はAを出し、お互いの手札はそれぞれ2枚。真樹は微笑みながら…。
「はい、2だ。これで俺の勝ちだな。」
真樹の言う通り、2を出したあとカードの山を流して残り1枚を出せば真樹の勝ちである。しかし、美緒はニヤリと笑いながら言った。
「甘いわね。切り札って言うのはこういう時に使うのよ!」
そう言って、真樹が出した2の上にJOKERのカードを出した。
「あっ…何だと?!」
動揺する真樹。そして、美緒は残りのカードを出して上がった。これで真樹が最下位の大貧民になってしまった。
「くそう、負けた!」
「フン。最初に煽っといてザマァないわね!」
悔しがる真樹に対し、美緒は勝ち誇った様に言った。その後、少し話花を咲かせた後消灯時間を迎え、各人それぞれの部屋に帰って眠りに就いたのだった。
おはようございます!
訳あって、今回は短い番外編を書かせて貰いました。
次回は修学旅行2日目です。
お楽しみに!




