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真樹VS女子  作者: 東洋連合
Episode8 大波乱の甲子園
123/328

第122話 対戦相手は…?

こんにちわ!

今日も寒いですね!

 大谷津学院野球部は、甲子園出場の為にまずは大阪市内にある宿泊地へと出発した。そして、その日の晩にようやく到着し、現在はホテル内にある広間を借りてミーティングを行っていた。

「よーし、全員揃ったようだな。早速だが、明日の日程に関してミーティングの方を始めようと思う。」

 関屋は部員全員が来たことを確認すると、ミーティングを始めた。真樹達部員たちは、真剣眼差しで話を聞いている。

「まず、明日は俺たちの対戦相手が決まる抽選会だ。時間と場所は書類にも書いてある通り、大阪市中央ホールにて午後4時。だが、うちはくじを引く順番を決める予備抽選があるので、遅くとも3時前には会場に到着しなければならない。だからすぐに出発できるように準備はしっかりとしておけ。ここまで何か質問は?」

 関屋がそう言うと、伸治が手を上げた。

「はい!」

「何だ、中山?」

「うちはってことは、予備抽選が無い所もあるってことですか?」

「そうだ。北海道と東京は知っての通り、2校出場する。大会の規定で、初戦でお互いがぶつからないように一番最初に抽選する事になっていて、その後がそれ以外の県だ。」

 関屋の言葉に伸治はふむふむと頷いた。関屋は更に続ける。

「そして、本抽選のくじ引きはキャプテンが行うことになっている。だから堀切、明日は頼んだぞ!」

「は、はい!」

 堀切は少し緊張しながら返事をした。緊張する部員たちに関屋はやれやれと言った表情で言った。

「まぁ、みんな今からそう畏まるな。まだ試合は始まってないんだし。どこのブロックに決まった所で相手が強いのには変わりないんだから、気楽に行こう。じゃあ、今日はこの辺にしよう。この後は食堂で夕飯だから、そのまま移動してくれ。以上。」

 関屋はそれだけ言ってミーティングを終わらせた。その後、部員たちはぞろぞろと食堂へ向かい、バイキング形式の夕飯を食べることになった。

「はーあ、俺たちの対戦相手ってどこになるんだろうな?」

「いきなり強い相手に当たったら、自信無くしそうだわ。」

 武司と伸治は少し尻込みしながらそう言った。一方真樹が呆れ顔で二人に言った。

「おいおい、お前ら。そんな弱気でどうする?寧ろ、強い所と当たった方がラッキーじゃないか。うちでも強豪に勝てるってアピールできるチャンスだぞ。」

 真樹の言葉に沙崙も賛同する。

「真樹の言う通りよ!相手がどこだろうと全力で行く!もう私達には、それしかできることが無いんだから!」

 そう言った所で沙崙の携帯電話が鳴った。

「メッセージ?美緒からだ。『お疲れ様。着いた?』だって。『ありがとう。無事着いたよ』っと。」

 沙崙は美緒からのメッセージに返信する。真樹はそれを見て呟いた。

「そうだ。俺もオニィと杜夫にメッセージ送っておかないとな。あ、そうだ俺携帯部屋で充電してたんだった。後にしよう。」

 そんなこんなで無事に大阪に到着した大谷津がくん野球部はその後ゆっくり休んで翌日に備えた。


 翌日。

「さあ、みんな。行くぞ!」

 関屋は全員にそう言う。ここは大阪市中央ホールの前、今回の抽選会の会場だ。関屋に続いて真樹たちは緊張の面持ちで会場に向かっていく。入口に到着すると、関谷は係員と話をした。

「こんにちわ。大谷津学院です。」

「大谷津学院さんですね。それでは、予備抽選の方にご案内いたしますのでこちらにどうぞ。」

 係員は関屋達をホール内にある呼び抽選会の会場に案内した。そして、東京、北海道以外の全校が揃った所で予備抽選が始まった。

「それでは、予備抽選を始めたいと思います。呼ばれた学校は代表者一名が前に来てくじを引いて下さい。まずは…。」

 抽選が始まると、格好の代表hさが次々とくじを引いて順番を決めていった。そして、大谷津学院の番が来る。

「次、大谷津学院高校の代表者の方、お越しください。」

 本抽選と同じく、くじを引くのは堀切だ。その結果、大谷津学院は全体の7番目に決まった。

「7番目か。ラッキーセブンだと思えばいいか。」

 堀切はそんな事を言いながら席に戻る。その後、全校の順番が決まり、予備抽選が終わった。

「ありがとうございました。それでは本抽選の会場にご案内いたしますので順番に移動をお願いします。」

 その後、各校の野球部達は本抽選の会場であるメインホールに移された。大谷津学院も指定された席に着席する。すると、武司と伸治は周りを見渡しながら言った。

「おい。あそこは愛知の犬山大付属じゃないか?それに向こうは栃木の市立宇都宮じゃん。」

「大阪の淀川学園に、石川の金沢実業もいるぞ。どこもかしこも常連の優勝候補ばっかじゃん。」

 有名な強豪校の面々を見て縮こまる二人の言葉に真樹と沙崙は笑顔で言った。

「いいじゃないか。そんなすごい奴らと肩をならべられてんだから自信持とうぜ!俺はそいつらと試合できるって思えたら楽しみだ!」

「私もよ!折角留学して、臨時マネージャーになれたんだから何か大きいことがしたいわ!甲子園でマネジメントできるなんてすごく嬉しい!」

 対照的な両サイドをよそに、いよいよ本抽選が始まった。

「全国の高校野球ファンの皆さま。本日は夏の甲子園、対戦カードを決める抽選会です。」

 この抽選会は地元のテレビ局での中継も入っており、多くの高校野球ファンも注目している。アナウンサーの言葉の後、まずは大会主催者から挨拶があり、その後南北北海道、東西東京の抽選を行う。そして、いよいよ予備抽選順に対戦カードが決まるのだった。

「それでは、本抽選ほ始めます。名前を呼ばれた学校は前に出てくじを引いて下さい。」

 くじ順に各校代表者が前に出て、ブロックを決めていく。次々とブロックが埋まっていき、遂に大谷津学院の番が来た。

「続いて千葉県代表、大谷津学院高校。お願いします!」

「はい!」

 堀切が元気良く返事をし、前に出てくじを引いた。そして、くじを持って壇上のマイクの所まで来て発表をする。

「大谷津学院高校、3番のBです。」

 大谷津学院のブロックは3番のB、大会初戦の第3試合に決まった。

「初戦かよ。ハードル高いわ。」

「まぁまぁ、いいじゃないか後回しよりは。」

 少しがっかりした様子で戻ってきた堀切を、エース大橋が慰める。まだ対戦相手が決まらない中、その後も各校がくじを引いてブロックが決まっていった。そして、全体から15番目のくじ引きで…。

「洛陽高校、3番のAです!」

 それは、大谷津学院の対戦カードが決まった瞬間だった。アナウンサーもご機嫌な様子で実況する。

「昨年準優勝、京都代表の洛陽高校は初日の第3戦、初出場の千葉県代表、大谷津学院との対決です。これは楽しみなカードになりました。」

 なんと大谷津学院の初戦の相手は、昨年の準優勝校だった。京都市にある洛陽高校は、春夏通じて10回甲子園に出場している強豪の私立高校である。昨年も投手力を武器に決勝で負けはしたものの、スコアは2-1の僅差で、大会での失点はわずか3と、強豪に恥じない実力を世間に知らしめた。そんな相手と初戦で戦わなくてはならなくなり、くじを引いた堀切は真っ青な顔で壇上を見つめ、武司と伸治、そして丈達1年生も呆然としている。真樹の横にいた沙崙も少し表情をひきつらせながら言った。

「す、すごいカードになったわね。緊張するかもだけど、がんばろう。真樹!」

 一方の真樹は冷静な顔で沙崙に言った。

「まぁ、相手にとって不足なしだな。俺達がこんな強い相手と戦うチャンスなんて一生あるかも分からん。とにかく全力で行こうか!」

 その後、全ての対戦カードが決まり、開会式での選手宣誓も大阪の淀川学園の主将に決定した所で抽選会は終了した。大谷津学院の甲子園はいきなりピンチを迎えることになりそうである。

こんにちは。

真樹達はいきなりピンチですが、どうなるのか?

次回をお楽しみに!

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