第107話 現行犯だ!
こんにちわ!
10月初投稿です!
台田に振り回される丈を救うべく、真樹はある作戦を立てた。それは、丈のデートの尾行だった。丈からあらかじめデートの日程を教えてもらい、見つからないように尾行するのだ。ただ、このい尾行作戦は一人では絶対成功しないので、慶と杜夫も同伴している。
「一見すると普通のデートと変わらないよね。ケータイ預かる以外は。」
「ああ、だから協力者が必要だったんだ。」
慶の言葉に真樹はそう返す。一方、杜夫は自身のスマホにイヤホンを接続し、何かを聞いているようだった。そんな杜夫に真樹が聞く。
「どうだ、杜夫?聞こえはいいか?」
「ああ、あの二人のやり取りがしっかり聞こえるぜ!」
杜夫が自信満々にそう言った。丈は台田にケータイを取り上げられているので、直接メッセージを送ってアドバイスする事が出来ない。なので、今回の作戦では事前に真樹のケータイを通話モードにした状態で丈に預けて上着に仕込み、杜夫のケータイでやり取りを傍受して証拠を集めるのだ。因みに、通話も録音モードになっているので台田は言い逃れができなくなっている。そうとも知らず、台田は丈を振りまわしていた。
「ねぇ、丈。あのカフェ行きたい。奢って!」
「ええ~…。」
「いいでしょ、奢ってよ!彼女の頼みが聞けないの?」
「分かった。」
「うふふ…。」
今回、台田のボロを出させる為に真樹は丈にあえて台田に従うようにした。そして、頃合いを見つけて追い詰めるつもりだった。その後も台田はどこかによる度に丈に全部支払わせ、自分は一円も払わずにデートを満喫していた。その様子を見て、慶と杜夫は呆れかえっている。
「何なの、あの女の子?あれじゃぁ、デートじゃなくって奴隷をこき使ってるだけじゃん!」
「マジで、金払わない女っているんだな。あいつとデートしたら、貯金がいくらあっても足りないわ。」
真樹の方は、大騒ぎになってなるべく関係ない人に迷惑をかけないよう、いつ追い詰めるか考えていた。そして、人気が少ない公園にて二人がベンチに座り、今度は台田がまた何か丈に言っている。
「ねえ、丈。」
「なんだよ?」
「119番に電話して!」
「具合悪いの?」
「ううん。丈が119に電話する所が見たいだけ!」
「向こうだって忙しいのに、仕事の邪魔しちゃダメだろ!」
「大丈夫よ。その時は丈が怒られるだけじゃん。怒られている丈を見ろの面白そうだし、お願い!彼女の言うこと聞いてよ。」
「無茶苦茶だな!」
「じゃあ、私がかけちゃお!あ、繋がったら丈が全部説明してね!」
そう言って、台田は差し出していた丈のスマホで119番に電話しようとした。そんな時、少し離れた場所から声がした。
「そこまでだ!」
台田が驚いて振り向くと、真樹、杜夫、慶の3人が駆け足で2人の元にやってきた。そして、真樹は台田の前に立って言う。
「お前が台田みどりか。よくも俺の後輩を痛めつけてくれたな!」
「な、何なのよこいつ!丈、どういうこと?」
台田の質問に、丈は溜め息交じりで答える。
「俺も、お前と一緒にいるのに限界を感じててな。その事を先輩に話したら協力してくれたんだ。」
丈の言葉に台田は少し動揺している。そして、真樹は台田の手から丈のスマホを奪いとり、丈に返却した。
「ありがとうございます、先輩。」
「気にすんな!」
「な、何すんのよ!丈が他の連絡に気を取られないようにスマホ預かってたのに、邪魔するなんて酷い!」
怒りだす台田に、真樹は目を吊り上げながら言った。
「酷いのはどっちだ?お前が好き放題振りまわすせいで、本郷がどれだけ傷ついたのか分かるか?分からないよな。お前は自分が楽しむことしか考えていないもんな。」
どすが聞いた真樹の言葉に、台田は一瞬ひるむ。そして、慶と杜夫も続いた。
「君は本郷君を奴隷のように振り回して迷惑をかけているのに、全く悪びれてないよね。同じ女として君みたいな存在、恥ずかしいよ!」
「あ、言い逃れしても無駄だからね!真樹と俺のケータイで、今までのやり取りは全部録音させてもらったから!」
どんどん追い詰められている台田。だが、反省する気はないようで、事実を知った瞬間に顔を真っ赤にして怒りだした。
「酷い酷い酷い!折角のデートを台無しにして!丈も酷いよ!こんな人たち使って録音なんて!そんなに私が嫌?私は丈の最高の彼女になりたくてやった事なのに!じゃあ、分かったわ!先輩だか何だか知らないけど、この人達をボコボコにしたら許してあげる!」
相変わらず滅茶苦茶のことを言いだした台田だったが、丈は台田を睨みつけながら突き放した。
「お前さぁ、マジでいい加減にしろ。もうお前の我がままに付き合わせるのにうんざりなんだよ。俺の先輩にも態度悪いしさぁ。もう限界だ。お前とは別れる!」
そう言って丈は公演から出ようとした。しかし、そのまま引き下がる台田ではなかった。
「待ってよ丈!そんなのダメ!私は丈がいないとだめなの!お金もないし、友達もいないのに!こんな私を見捨てる気?」
「知るか、そんなこと!とにかく、二度と連絡してくるな!先輩方!行きましょう!」
「待ってよ、丈!」
しがみつく台田を振り払う丈は、真樹達と共にその場を後にした。こうして、丈は台田と別れることができたのだが、これは新たな悲劇の始まりでもあった。
こんにちわ!
新たな悲劇とは何なのか・
次回をお楽しみに!




