なにこの状況?
急ではあったが、みんな明日が丁度良く空いていたため、明日に行うことになった。
本日の勉強を早めに切り上げ、寝ることにした。
次の日の放課後
さて、図書室に集まったわけだが……
1つのテーブルで4人ずつ座るので、2つのテーブルを使い、2班に別れて勉強をすることにした。
「涼さん! ここどうやるんすか!?」
「えーっと、ここはだな……」
「先生〜、この問題は〜どう解けばいいんですか〜?」
「うむ、ここはだな……」
と、まあまあいい雰囲気で勉強している。
しかし、先生……なんでまた隣にいるんですか?
打ち上げの時も途中から隣に移動してきたし……
まさか、俺のことを……?
いやいやそれはないない。
勉強に集中! っとその前に。
「先生、先生」
「ん? どうした」
気になっていたことを聞くことにした。
念の為、周りに聞こえないように小声で話しかけた。
「前話した、転校生の話なんですが」
「ああ、そのことか。なにか聞きたいことが?」
「はい。球技大会が終わってから転校するって聞いたんですが……いつ転校してくるんですか?」
そう、前から気になっていた転校生のことだ。
球技大会が終わったのにも関わらず、やって来ないのだ。
「確か……あっちの都合で遅くなることになってな。転校は期末テストが終わってからになる。となると、転校してきても、すぐに夏休みを迎えることになる。那月、その子と仲良くしてやってほしい」
そういうことなら、できる限り仲良くなりたいものだ。
だが、時と場合には嫌がられることもある。
仲良く、なれるかな?
自信はないが、きっと佳香や平泉さんがいることだし、クラスには馴染めるだろう。
佳香の方を見ると、なんとなく不機嫌そうに見えた。
目が合ったが、すぐに目を逸らされた。
はて、なにかあったのかな?
助けを求めるように凛を見ると、同じように不機嫌そうに横を向いていた。
え? お前も?
もう片方の班の3人を見てみると、やれやれとため息をついていた。
なんなのこの状況?
まさか、勉強を教えることを差し置いて、先生と話していたのが2人は気に入らなかったとか?
確かにそれなら不機嫌になってもおかしくはない。
よし、ちゃんと勉強しよう!




