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一番感動する話だと思います……
目的の店、焼肉屋。
そう、辿り着いたんだ……ここに!
食って食って食いまくる!
涎が出そうだな……
なんて思っていると、どうやら他の人も同じことを思っていたみたいで、
「早く入りましょうよ! 私もう我慢できないっす!」
「そうね、私もお腹空いてきちゃったし」
「焼肉、楽しみですね!」
「……美味しそう……」
さて、いざ参る!
「おや? 那月じゃないか、こんな所でどうした?」
誰だぁ?これから天国に行くっていうのに邪魔した奴は!?
って、あれ?
「雨咲先生じゃないですか? 先生こそどうしてここに?」
そう、俺たちに声をかけてきた、っていうか俺に声をかけてきた人物は雨咲先生だった。
なんでここに? もしかして先生達も打ち上げに?
でも他の先生はいないみたいだし、どうしたんだろう?
「じ、実は……球技大会の後に先生方の打ち上げがあるのではないかと思って、前もって仕事を終わらせていたのだが…………どうやら他の先生は仕事が終わらなかったらしく、打ち上げができなくなって中止になったらしい………」
う、うわー……
先生、お気の毒です……
「この盛り上がろうとする気持ちはどうしたのものか、そう思っていてな……ならば1人であろうと打ち上げをしようと思って……うっ……うぅ……」
な、なんか泣き出したーー!?
そんなに悲しくなるなら話さなくていいよ!?
ちょ…だ、誰か! この人に優しい言葉をかけてあげて!
助けを求めるように後ろにいる我が同志達を見ると……皆、目を逸らしていた……
え? みんな? なんで目を逸らすの???
僕タチ友達ダヨネ?
なのになんで、
お前が慰めろ
みたいな目で見てくるの?
な、難易度高いよこれ……
し、仕方ない……やってみよう!
「……雨咲先生、大丈夫ですよ……」
「え…な、那月……?」
俺は先生の手を取り、優しく言葉をかけた。
「雨咲先生には、俺達生徒がいるじゃないですか……1人で寂しく食べるよりも、俺達と食べませんか、焼肉を!」
「っ!……い、いいのか?……私が一緒でも……?」
「当たり前じゃないですか……雨咲先生がいないと、ダメなんですよ……先生だから誘ってるんじゃないんです、雨咲先生だから誘ってるんですよ! だから、行きましょう!」
「……ああ……そうだな……ありがとう、那月……よし、行こう!」
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