表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/46

デート『中編』

デートというものを考えるのは難しいですね。

意外と時間がかかってしまい遅くなりました。

吉城が案内してくれたのは、それなりに広くてバスケができるコートもあり、人がいないせいか落ち着いた雰囲気の公園だ。



「こんなに良い公園があったのか……知らなかった」



「ふふふ〜。ここは〜私が偶然見つけた場所なの〜! ど〜? 気に入ってくれた〜?」



「ああ、もちろん! それに、広いから特訓にはもってこいの場所だな!」



さて、いきなり特訓ってわけにもいかないし、散歩でもするか。



「なぁ、吉城。まず散歩でもしないか? せっかく来たんだし、景色を楽しみながらのんびり歩こうぜ」



「賛成〜!」



公園の中を歩きながら見て回る。

いろんな遊具があるんだな……それに広いから遊具の間も大きめにスペースをとってある。


安全面にも考慮されてるし、休むためのベンチも多く置いてある。


木も多く植えられていて空気が美味しい。

自販機もあるから飲み物も買える。


うん、やっぱりいい公園だな。




散歩が終わった頃には11時を過ぎていた。

吉城は少しだけ悩んだ後、早めのお昼ご飯にしようと言ってきた。



「どこかに食べに行く?それともコンビニで何か買って来ようか?」



「ううん〜。大丈夫だよ〜、わたし〜お弁当作ってきたから〜。一緒に食べよ〜?」



……なんだと?

弁当を作ってきた、だと?


ということは、手作りなのか?


おいおい、勘弁してくれよ。

女の子の手作り料理なんて食べたことないんだぜ?


あ、妹と母は例外だからノーカウント。


そんな神聖なものを食べられるなんて……


浄化されて消えてしまってもいいくらい嬉しいぜ!


そんなことを考えていると吉城が不思議そうな顔をしていた。



「どうしたの〜?」



「な、なんでもない! 気にしないで!」



近くにあるベンチに腰をかけ、吉城お手製の弁当を食べることにした。


少し大きめの2段重ねの弁当箱を取り出し、蓋を開けてみると1段目はサンドウィッチが色鮮やかに入っており見るからに美味しそうだ。


2段目はハンバーグや唐揚げなど、俺が好きそうな物が入っていた。

揚げ物ばかりかと思いきや、ところどころに野菜類も入っていてバランスが良さそうだ。



「美味そうだな。で、では早速……いただきます」



「どうぞ〜、召し上がれ〜!」



サンドウィッチを1口食べると、俺は驚愕した。


う、美味すぎる!? おかしいぞ、コンビニで売ってるものや母さんが作ってくれたものとは比べ物にならないレベルだ。


具は同じようなやつなのに、なんでこんなに味が違うんだ!?



「う、美味い! 吉城、これどうやって作ってるの!?美味すぎるぞ!」



「ふ、普通に〜作ってるだけだよ〜……」



吉城は笑っていたが、顔が少し赤くなっている。

照れてるんだろうな〜……可愛い!





「ご馳走様でした!」



「ごちそうさま〜」



その後は吉城と2人で弁当を食べた。

食べる手も止まらず、会話も止まることはなかった。



うん、満足だ。

これなら特訓も頑張れる!



「満足してくれた〜?」



「もちろん、大満足だよ! ありがとうな、吉城!」



俺はこの味を決して忘れることはないだろう……



「じゃあ〜この後はゆっくり休憩してから〜運動しようね〜」



「ああ、頑張るよ。ところで、あそこにあるバスケのコートって使えるの?」



「使えるよ〜。ボールも〜ちゃんとあるみたいだし〜、自由に使っていいらしいよ〜」



ほー、それはラッキーだな。

バスケは最近してなかったからな。

好きっていうわけではないが、ちょっと体を動かしたくなってきた。




30分ほど休憩してからバスケのコートに入り準備運動をする。


吉城はコートの端にあるベンチに座って応援するとのこと。


ボールも近くに置いてあり公園のもので自由に使っていいらしいから、使わせてもらおう。


ボールは意外と綺麗な状態で空気もしっかり入っていた。

ボールの感触を確かめていると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。



「おや、珍しいっすね。この公園に誰かいるとは」



「……公園だから…当然だよ……」



以前、購買の前で出会った水島さんともう1人、友達であろう女の子と一緒にコートに入ってきた。



「あれ? 水島さん?」



「あ……那月さん……」



「うん? 雲雀、知り合いっすか?」



「…うん…前に話した……先輩……」



「あー、思い出したっすわ。財布を一緒に探してくれたっていう先輩っすね!」



水島さんは青みがかった黒い髪で腰まで長く、下ろしている。


対して、もう1人の女の子は金髪のショートと短めである。



「はじめまして、雲雀と同じクラスで友達の小早川(こばやかわ) (りん)っす! 」



「こちらこそ、はじめまして。2年の那月 涼です。よろしくね、小早川さん」



「そんな堅苦しくなくていいっすよ〜!それに、凛でいいっす!」



「わかった。じゃあ、凛も堅苦しくしなくていいぞ?」



「本当っすか!じゃあ遠慮なく、涼さんってよばせてもらいます!」



なんていうかサバサバした子だな。

後編を後日投稿します。

次の投稿まで遅くならないように頑張らせていただきます。


そして、もう1つの作品も近日投稿を始めますのでよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ