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92:酔い潰れ翌日

 全員が二日酔いになった。俺なんて十歳だぞ、そもそも制限なんてない訳だが飲むのは数年控えるか……。


「あ、頭が痛いですわ。昨日は調子に乗り過ぎましたわね」

 ココアは起き上がれずにベッドを温め中だ。

「ふっ、未熟だな、俺はピンピンしてるぞ」

「テリ、私たちにも掛けなさいよ」


 こっそり掛けたがばれていたようだ。


「やっぱりバレたか、順番に掛けて行くわ」

「テリスト様がいなければ相当にきつい日を送る事に成ってましたね」

「そうでもないさ、サーシャが問題無く治せるぞ」

「私も自分ですでに直していましたです」

「ほらな。それとあの酒は不味い、もちょっと軽くないと本気でやばい。当分酒は止めとくわ」

「十歳で飲む奴なんて初めて見たわよ」

「だろうな、あっちじゃ二十歳で解禁だ」

「だったら飲むな!」

「突っ込みありがとうございます。で、今日は訓練するんで反対の南、いや。サーシャ、手近な所で魔術をぶっぱなしても良い所って知らないか?」

「それなら東の草原が遮蔽物が無いです。東門から出ればいいです」

「なら決まりだな。アリサ、前の槍を貸せ」

「無いわよ、取られたし」


 根こそぎ全部回収されたのを忘れてたわ、スマンスマン。


「あ、スマン、そうだったな。鉄の槍でも買って行くか」

 それから三日間は外でみっちり訓練だ。スキル取得の者と魔術スキル上げの者、そして俺とスーシーのペアで行ったのだ。

 宿では部屋の中で鬼ごっこ、と言っても気配遮断のスキル保持者が隠れて気配探知スキルを覚えてない者が探すだけ。そして休日は、適当な人物を見繕っては尾行の訓練だ。これは気配遮断のスキル取得訓練だった。

 そして一日の休息を挟みダンジョン攻略へと向かう。

 潜れば一日一階層の攻略、二階層分も無理をすれば可能だが見送られた。無理無茶無謀は避けるべきだって判断だ。その分魔物を探しては倒してレベルを上げることが出来た。

 なんせ俺の指定した者は取得経験が五十倍以上に膨れ上がる。あっさりと経験を溜めることで急速に強くなり、獣王国王都にいた頃と比べるまでも無く急成長が可能だった。

 あちらは蟻さん培養が必要だったが此方は潜れば統一されたレベルの魔物がわんさかといる、その点で選定しやすい為にどんどん下へ下へと潜るのだった。


 このダンジョン。五階層までは階層=レベルだが、六階層からは少々異なる。魔物図鑑を見て気が付いたのだが、二階層毎に一レベルずつ強化される。

 六階層レベル七、七階層レベル八、八階層レベル十といった具合だ。


 訓練後の一日目は九階層のハイゴブリンだ。皮鎧で防御面を強化して錆びた鉄製ロングソードで攻撃面を強化されている。ただね、魔術縛りしてる俺たちにとっては単なる的でしかなかった。ドロップ品は錆びた鉄製ロングソードと魔石極小だ。


 二日目。討伐開始前に無詠唱まで取得できたのか確認すると全員取得したようだ。

 そこで同時詠唱を伝授する。

 一度唱えれば勝手に覚えるようだし、それ以降は無詠唱+同時詠唱で複数放つ事で火力アップを図った。

 階層の選定だがスーシーのレベルが三十二まで上がった事から選定したのは十八階層でレベル二十五のライトバジリスクだ。体液に石化の効果があるらしいがこれまた関係ない単なる的だ。

 ドロップ品は魔石小と石化緩和剤だ。魔石は何時もの通りだが、この石化緩和剤、聞いた所によると一発で治らないらしい。これで石化を治療するならば相当数が必要な様だ。俺たちには不要だな。

 

 三日目は三十階層のレベル四十三で対象はワームレイス。

 名前から想像出来るように死霊系だ。物理無効だが関係ない、動きが直線的でよけようともしないアホだった。ドロップ品は魔石小だけ、幽体なのに何処から出したのか謎である。


 四日目。あれの討伐する準備運動になるかなと選んだのは三十七階層に出現するレベル五十三のコカトリス。石化ブレスを使う厄介な奴として書かれているが、何故かハンターたちは押し寄せて結構いる。何でだろうな厄介な相手のはずだが。

 今からブレス吐きますって嘴開けるんだからと皆で一斉に狙って撃ち込むとあっさと倒れる鳥。弱点晒すとかあり得ん。ドロップ品は魔石中と高級な鶏肉と卵だ。

 ただ、人が多くてあまり狩れなかった。


 五日目は休日。

 六日目、とうとう因縁の相手の御登場だ! 帝国で俺をぱっくんちょした鳥事ガルーダの産地!

 目的は四十階層だ。三十九階層からの階段がやけに長いと思ったらそういう事でした。やたらと高さが有るって事です。

 対象のレベルは五十八、全長二十m以上ありそうな大きさでインドクジャクの赤い版といった感じか。

 攻撃は多彩だ。火術、風術、啄ばみ、後は足で掴みかかる、ただね、蟻の時と同じく魔法を使おうとすれば魔方陣が浮かび上がるので良い的になるんだな。

 こっちは成長速度が五十倍以上なので魔術を同時発動すれば三十発は固い。大きさがあるので外しようが無いのだった。最接近された場合だけ俺が【フライ】で飛び立ち返り討ちにすると考えていたのだが不要だった。

 ドロップ品は魔石中、風切り羽根の三十本程度の束、尾羽三十本程度の束だった、肉は落とさないのね……。


 七日目、五十六階層のレベル八十一で牛君事ミノタウロス。

 これまで武器を使って来る魔物と言えば統一されていたがこの魔物は違った。大半は両手用バトルアックスかツヴィハンダー、ごく少数で手斧の二刀流だった。

 ドロップ品もそれぞれの武器か魔石中、収入としては武器が高そうではあるな。


 八日目、此処から先はマップが無い。挑む階層が七十一階層だからだ。その為マップを製作する事を決意した。最終予定日の七月三週七日まで潜る事になるのだが、それでも完成しなかった。

 肝心の魔物はレベル百三のリビングアーマーだ。光属性魔術のみが弱点で他の属性と物理にはめっぽう耐久性が高い。

 魔術熟練度上げとしては的になってくれる分は優秀か?

 魔術縛りの攻撃の為に遅々として進まず皇都へ行く日となった。

 ドロップ品は魔石大、そして体を構成しているであろうダマスカス製武器と防具各種だった。


 かくして七月三週八日になりセントラル経由で皇都へと戻ったのだった。


「久しぶりの皇都! やっぱりこの街並みは美しいねぇ」


 これまで知る限りでは街路樹など植えておらず緑といえば販売されてる野菜程度だったからな。やっぱりバランスの良い作りは良いな。


「はいはい、とりあえずあの宿を四日借りるんでしょ。その後に魔物ハンターギルドにも行くんでしょ」

「そうだね。クインおいで~、やっぱ抱いてないと落ち着かないわ」

「本当にお互い懐いてるわよね」

『にゃ~ん』

「うむ」


 否定はしない。


「なら、他の使い魔は要らないんじゃないの?」

「もう一体空を飛んで人が乗れるのを仲間にしときたい。俺が一人抱っこして、クインが三人が限界だろ。ほら、足りないんだよ」

「あまり体験したくはないわね、腰が抜けそうよ」

「最初だけだって、その内飛びたくなってくる。風を切るのって本当に最高だよ、鳥になった気分?」


 会話してると見えてくる宿屋、入ると例の馬鹿二人がいるのだった。


「チィ、また貴様らか! ……え、その装備は……」

 真正面に行って下から見上げて睨みつける。

「おい、何か用か? 俺と喧嘩がしたいってのなら表に出るか? 決闘の相手してやるぞ。

 何ならダンジョン攻略に連れて行ってやるぞ、今は七十一階層に地図作成で籠ってる。どうよ、威張り散らしてるお偉いさん。お前の実力を教えてくれよ」

「……」

「テリ止めなさい、弱い者いじめは良くないわよ」

「ふん、命拾いしたな」

「あの、大部屋一つと二人部屋か三人部屋を一つ、合計七名お願いします。四泊分お願いします」

 あっちはヤヨイに任せとくか。ずっと目の前に立って見ているがほんと、蛇に睨まれた蛙って感じに身じろぎすらしなくなった。

「テリ。宿屋の確保が終ったわよ、突っ立ってないで行くわよ」

「あい」


 こうして宿を後にした俺たちは他に邪魔もされずに魔物ハンターギルドへと到着し、前回お世話になった女性職員が受付業務にいたのでそちらの列に並ぶのだった。

 そして二十分も待つと俺たちの番となった。


「お早うございます。今回も少々時間が必要な案件ですが宜しいでしょうか?」

「これはテリスト様、先ずはご用件をお伺いいたしましょう」

「まず、エルフの女性。前回の際にお助けした方ですが、サーシャに属性竜の装備を所望します。試験の希望ですね。

 そして、今現在使用している武器のグリップ部分の調整。それと弓をもう一張りミスリルで作って頂きたい。同じく、総ミスリルで矢の作成をお願いしたい。

 そしてスーシーの盾を再調整。

 それと、(現在七十一階層の地図作成中で結構な量を倒してます。他の者に気取られないように買い付けて頂きたい)

 それと宝箱開けを依頼したい、金二箱、白金一箱、ミスリル1箱。以上ですがお願いできますかね」


 ミスリル製のロングボウを頼むのは長時間戦闘用にと考えた為だ、引く力が必要なアダマンタイト製が確かに威力の面では上だが長時間使用には向いていない、過剰な威力の場合には武器のランクを下げて疲弊しないようにとの配慮から作製を決めたのだ。

 そしてミスリル製の矢だが、ドラゴン相手で鉄の矢では心もとない。そこで貫通力を上げる為に素材からの見直しを図るのだ。

 そして開封依頼をした宝箱。実はこの箱、魔物ドロップ品ではない。見つけた隠し部屋に設置してあった箱だ。そこで、別途別けておき開けてみようと、そう意見が合致したのだった。


「なるほどなるほど、多岐に渡りますね。ですが宝箱開けですか、厳しいですね。ターラルでしたら想定から人員がおります、其方でご依頼とは参りませんか?」


(いえいえ、鍵開け技術者は不要です、鍛冶師の方を呼んで頂きたい。これは内密にお願いしますよ)

(……なるほど、その様な手をお考えでしたか)


 やっぱり優秀だな、これだけで分かったか。


「先ずは順番として試験が先ですね、階段付近でお待ち下さい。

 後ろの皆様方、申し訳ありませんが此方のお客様の対応でお時間が掛かります。

 重ね重ね申し訳ありませんが他の受付へお願い申し上げます」


 試験結果は合格【水よ還元し、穿ち溶かせ、アシッドジャベリン】を使用した。

 そして試験監督者が泣いていた。前回は俺のレクチャーで薄切りにしたものだから使用不可能になり新しく調達が必要となった。今回はその属性から酸の液で塗れて精錬所行きだ。

 二連続で新調となるのだった。


_________________________________


 テリスト・ファーラル

 レベル:147

 年齢:10歳

 種族:猫人族

 状態:通常

 HP:3000

 MP:1587

 力:SS-

 体力:SS-

 敏捷:SS+

 魔力:A+

 抵抗力:A+

 固定スキル:<付与魔法Lv6>

 レアスキル:<取得経験値増加Lv10><火魔法Lv3><水魔法Lv2><光魔法Lv2>


 パッシブスキル身体系:<体力強化Lv7><敏捷強化Lv8><腕力強化Lv6><魔力強化Lv8><自動MP回復Lv8><自動HP回復Lv6><斬撃抵抗Lv2><打撃抵抗Lv1><罠感知Lv6>


 パッシブスキル魔法系:<無詠唱_><同時詠唱Lv6><火抵抗Lv4><風抵抗Lv3><土抵抗Lv3><氷抵抗Lv3><雷抵抗Lv6><光抵抗Lv1><混合詠唱Lv3>


 アクティブスキル物理系:<剣術Lv4><刀術Lv7><槍術Lv3><棒術Lv1><鈍器術Lv1><短剣術Lv3><二刀流Lv3><変則二刀流Lv1><弓術Lv1><投技術Lv1><盾術Lv2>


 アクティブスキル魔法系:<火術Lv10><風術Lv7><土術Lv7><水術Lv10><氷術Lv5><雷術Lv6><光術Lv10>


 その他技能系:<縮地Lv8><気配探知Lv8><気配遮断Lv8><魔力探知Lv8><魔力操作Lv8><鑑定Lv7><収納Lv6><生活魔法_><魔道具製造Lv1><鍛冶Lv4><速読Lv1>




 装備品。

 武器:アダマンタイト製太刀(刃渡り110cm) 小太刀(刃渡り50cm) 

 防具:下位氷竜ハーフプレートメイル・ズボン・小手・ブーツ・鉢金・マント

 予備武器:木の矢(尖端鉄製)832本、爆裂の矢27本、他多数。

 予備防具:サラマンダー製皮鎧・ズボン・小手・ブーツ:ドラゴンハーフプレートメイル・ズボン・小手・ブーツ・マント


 火、水、光、各属性の魔術がカンストした事からより上位の魔法へと昇華したのだった。

 そしてそれぞれの魔法を鑑定する。


 火魔法:基本のファイアより上位のフレイムが使用可能となる。

 属性変化文が置き換わる、炎よとなる。

 以前の魔術を使用時、スキルレベルに対し同ランクであれば消費魔力が半減する。


 水魔法:基本のアクアより上位のウォーターが使用可能となる。

 属性変化文が置き換わる、聖水よとなる。

 以前の魔術を使用時、スキルレベルに対し同ランクであれば消費魔力が半減する。


 光魔法:以前のライトより上位のサンが使用可能となる。

 属性変化文が置き換わる、光輝となる。

 以前の魔術を使用時、スキルレベルに対し同ランクであれば消費魔力が半減する。




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