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31:認識のズレ

 宿だが、変える予定だったが今朝出た宿だ。何の事は無い、隊長のおっちゃんに伝え忘れました、完全に俺の失敗ですハイ。

 そういう訳でして三人で食事も済ませて部屋で寛いでいる、本日はカーラの膝の上である。


「いやぁ、完全に忘れてたわ、悪い悪い、勝手に引っ越ししたら迷惑めっちゃかけちゃうよね」

「私も忘れてたんだからおあいこよ」

「不毛な言い合いになるね、これは止めとこ。それよりさ、北にも門はあるよね? そっちの魔物って何がいるの?」

「近場はウルフしかいないわよ」


 なるほど、周囲はウルフの縄張りって認識で良いのかな。


「ふむ、明日だけど武器とマントだっけ、買ってからギルドに行ってハンター登録、それでそのまま訓練しとこうか、お金払って、そして早めにお城に行って宿屋を教えると、どうかな?」

「それは良いけど、今の質問に何が関係あるのよ」

「北の大通り沿いの宿の方が良いでしょ、それなら北の門から出た方が近いかなと」

「それならそうと繋げなさいよ、意味が分からないから」

「一理ある、ごめん」

「それより元々十七歳なのよね、どうやったらあれだけ陛下と話し合える知識を持てるのよ」


 ラノベ見てたら勝手に覚えましたと言っても通じないよなぁ。


「それはわたくしも思っておりました、どう学習されたのでしょうか」

「それは説明し難いかな、そうだね、元の世界でも貴族っているんだよ、ただし形骸化して権力はそれほどないけどね、一部を除いて。

 それでなんだけど、それらを題材にして、と言うより架空の物語を書物にしてるのが結構販売されてたんだよね、それにはまっちゃって読みまくってたんだよ、それで覚えちゃったのよ」

「それは興味のあるお話ですね、その知識で今の王国を導く事は可能でしょうか?」

 難しい問題だな、導入しても万人に良い影響が出るってのはぱっと考えても分からないんだよな。


「不可能じゃないとは思う。ただね、今の現行制度を丸暗記して欠点を探す必要があるね、それで判断して適切な制度を組み込む必要がある。ただね、問題は山済みだよ」

「不可能に近いのでしょうか?」

「急な改革はひずみが出るからね、今の制度が良いと思ってる人には代えてほしくないと考えるし。

 歓迎する人も当然いる、その壁が出来ちゃうの、そうなると王家は悲惨だよ、間を取り持って調整に駆け回る必要があるし、そもそも今の方に賛同してる人が確実に敵になっちゃう」

「下手に手を加える事は避けた方がよろしいのですね」


「いや、欠点だと分かってるなら改善すべき、執行前に必要なのはその利点を伝えて納得させる事、これを怠ると最悪な状態になりかねない。

 もう一つ注意すべき点もあるよ、立場の違いによる目線の違い、わかるかな?」

「立場と言うのは職業でしょうか? それとも一般の方々と貴族や王家でしょうか?」

「その両方だね、それで、その何処に注意する必要があると思う?」

「有利、不利、もしくは有益、不利益でしょうか?」


 わかるなら例をあげるか、嫌でもわるのを。


「ほとんど正解かな。そうだね、この国に貴族階級の人に無礼をした場合、手打ちしていいとかの取り決めってある?」

「そこまではありませんが、貴族相手の場合は同じ内容であったとしても重罰化しますね」

「なるほど、なら、それを取り払うとしたらどうかな?」

「貴族以外の方々は歓迎するでしょう、しかし貴族は確実に反発します」

「そうだね、施行する内容によっては立場の違いで逆の意味になりかねない、だから簡単には変えられない」


「勉強になりました、ありがとうございますテリクン」


「簡単な事じゃないよね、それと一緒なんだよ貴族になるってのはね。

 特権階級だから威張り散らして良い訳じゃない、模範であるべきなんだよ。

 そして国王陛下を支える存在でもある、だけどだ、陛下の決定に賛成するだけの存在でも駄目なんだよ、なんでだと思う?」

「それは昨日お教えいただきました、間違っている場合はきちんとお止めすること。ですね」

「そう、そういう意味ではあの場で反対された方、悪意があるかどうかは分からないけど、悪意が無ければ、という前提があるけど、貴重な存在だね」

「そうですね、そしてテリクンもその内の一人ですね」


「はぁ、それだよねぇ、避けられないから受ける訳だけど、やっぱり重圧と言う意味ではやっぱり重すぎるね。それもだけどさ、もっと現実的な事に直面してるんだよね」

「その様な事何も無いと思いますが」


 母親に挨拶して出て来てないだろうに、気が付かないってどうだろうなぁ。


「うーむ、本人が自覚無しか、重傷だな。

 良く考えなよカーラ、俺って王妃様に会って無いんだよ、あの場で陛下が許可をだしたからなし崩しで此処にいるでしょ」

「あああああ、お母様!」

「確かに陛下の許可は頂いたよ、だけど挨拶も無しに勝手に知らない所で娘を連れ出された。

 これ、俺だと激怒する場面なんですけど、そういう訳で、なるべく早くお会いすべきだとも思ってるの」

「あ、あんた。知っていながら行動してたのね……」


 この分じゃアリサも気が付いてなかったか。


「そういう考えはあったよ。だけど今日隊長が来たでしょ、王妃様が激怒してるなら何か言うかなと思ったんだけど何も言わなかったから大丈夫かなとも思ってる。半分」

「半分ってあんたねぇ、明日真っ先にお目通り叶うように王城へ行くわよ、最悪でも会見の要望は伝えるわよ」

「予定変更させて頂きます……」

「当り前よ!」

「うん、それで?」

「それでってなによ、自分で完結しないで言いなさい」


 こちらも考えが抜けてるのか、どんな格好で王城に行くつもり何だか、理解してるのかねぇ。

 それとも持ってるのかな、それならこの余裕な態度も理解できるけど。


「頂いた正装で行くの? あのバックリ胸元全開のドレスで? それも歩いて?」

「…………」

「俺は良いよ、あの正装でもすこーし見られる程度で済むと思う。カーラも大丈夫、外装あるから、どうしようか?」

「真っ先に服屋よ!」


ありゃ、持って無いのか。そりゃすまないねぇ。


「納得してくれたようで何よりです、さて、寝ますかね」

「はぁ、真っ先に行くと言い出したのは私だし、怒るに怒れないわ、さて寝ましょうか」

 夜に解決できる問題ではないのでさっさと寝るのだった。

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