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30:買い物

 北側大通りに面し、もっとも王城に近い土地に建つ石材製三階の建物。現在、その建物で商売をしている武器屋さんの一階に足を踏み入れていた。

 ただ、品台はあれど何一つ武器が見当たらない、どう言う事よこれ?? である。

 これが普段からなのだろう、カーラの態度はいつも通りで変わった様子がないからだ、そして当然の様にカーラが店へ踏み入れて直ぐに声を掛けられるのだった。


「これは姫様、お呼び頂ければ当店の者が向かいましたものを、護衛の者もいない御様子、王城へ人をやり呼んでまいりましょう」

 近衛騎士が普段は護衛を務めるのだろう、流石御用商人、良い指摘だ。

「心配には及びません。此方、テリスト様が護衛をされています」

「左様ですか。しかし、姫様よりお若いご様子、護衛が務まりますかな?」

「直ぐに広まるでしょうから一つお教えしたいと思います。此方の方は魔物ハンターギルドのギルドマスターであるガラハルトと決闘し、勝利されております」

 それを説明しなければ納得しないだろうな、それがあのギルドマスターなら比較対象として申し分ない訳だし。

「まさか……いえ、姫様が嘘をつく訳がありませんな、そう言う事であれば安心でございましょう。

 それで御用向きのほどは何でございましょうか?」


「わたくしには弓矢の一式を、テリスト様はご自身で選ばれましょう」

「姫様の力量は存じております。数点見繕いましょう、そしてテリスト殿でしたな、何を御所望ですかな?」

「紹介に預かりましたテリストと申します、以後よろしくお願い致します」

「挨拶がまだでしたな、王家専属の御用商人をしておりますヴァーミリオンと申します、よろしくお願い致します」


 さて、隠し立てしても仕方ない、予算も伝えて適当なのを選んでもらおうか、素材をね。


「少し言葉を崩させてもらいますね、ヴァーミリオン殿も年相応に対応してください。

 早速ですが、資金十五万リルで三人分を揃えたいと思っています。例えオーバーしても二万が限度、概ね一人五万リルまでで、素材の候補は何になりますか?」

「ふむ、姫様の分も、という認識で宜しいですかな?」

「そうです」

「姫様の弓はぎりぎりエルダートレント製、後のお二人はダマスカスが限度でしょう。

 もう一段上のミスリルを御所望でしたら最低でも二十万は見て頂きたい」


 なるほど、その値段なら遠からず入手できるな。

 俺も弓を一張り買っておくかな、魔力総量は成長段階でまだまだ多くはない、少しでも遠距離の攻撃手段を増やしておきたい。


「弓をもう一段下げた場合はおいくらほどですか?」

「トレント製で五千リルから八千リルほどですな」

「ではカーラ様の弓一式はエルダートレント製を見繕って頂きたい。

 俺にはダマスカス製の短槍とフランベルジュ、トレント製弓一式を頂けますか。もう一人は長槍を所望です。近日中に連れて来ます」

「了解しました。しかし、テリスト殿にフランベルジュは向かぬと思いますが」


 そう思うだろうね普通なら、だけどあの蛙を相手にするなら最高の武器なんだよね、買わないという選択肢は無いのだよ。


「それは大丈夫でしょう。百二十cmのフランベルジュを使い、ミスリル製フルプレートメイルを十五cmほど切り裂きましたので」

「もしかして、ガラハルト殿はフル装備で負けられたのですか」

「そうです。王家の者が閲覧する中、ギルバード殿が審判を務められました」

「では最も短い品を用意いたしましょう、それでも長ければ詰めましょう」

「それで、まったく品物がありませんけどどちらに?」


 無いんだよな、その商品が、何処にあるんだ?


「一定回数ご購入の方にはご案内致しますが、それに満たない場合は此方に指定品をお持ちしております」

「なるほど、それは防犯の観点から良い対応ですね」

「本来の店舗は二階となります、此方です」


 案内された先に並ぶ武器たちだった。

 品揃えは他店と同程度だが質が違い過ぎる。最低でダマスカス、中間でミスリル、上位でオリハルコン、最高でアダマンタイト、金額が白金板二百枚の品まで混ざってるのですけども、どこから調達したんだか!


「これは凄すぎる品ぞろえですね、まさか白金板数百枚とか買えるきがしない」

「あちらの品は展示品で販売はしておりません。我が商会の象徴です」

「なるほど。見ていてもなんです、選びますか」


 カーラの弓はセットで五万リルに、オーバー分はサービス。

 俺の弓はショートボウで矢筒と矢込みで一万リル、フランベルジュは詰めてもらい百二十cmの品で六千五百リル、短槍は百五十cmの品を五千リルで購入して後にした。

 弓の試射はしていない、矢を番えずに弦の張り具合を確認しただけだ。


 近くの防具屋では二人共に特注品とはならなかった。最適化の魔術が込められているらしくフリーサイズだった、なので三人分同じ品を購入する。

 サラマンダーの外皮製皮鎧一式、ワンセット四万二千リルだ。これで予算の内二十万ほどを使い込んだ。


 そして雑貨店、野外での料理器具一式に燃料の割り木と木炭、ロープ、カンテラと油、後は緊急用の回復剤として各種状態異常用のポーションとHPとMP回復用ポーションをトータル二十本ほどを購入、これで約三万リルほど吹っ飛んだ。


 そして現在、魔物ハンターギルドへ向かって歩いている最中だ。最終的には外で魔物狩りをする訳で、それなら魔物の特性を覚えてもらおうと、そういう訳だ、ついで食事にアリサを誘おうとね。

 そしてアリサの休憩に合わせ、魔物ハンターギルド内で食事を済ませた所だ。


「アリサの防具も勝手に買っといたよ。これだ」

 と出して見せる。

「赤いわね、それにしても肌触りが嫌いだわこれ」

 まぁ、蜥蜴の皮なんですわ、はっきり言うと、蛇触ってるみたいで……。

「わたくしもあまり好きではありません、ですが耐熱性と防靱性能は皮鎧としては高い方なんですよ。そしてフリーサイズですから装備しやすい事も利点ですから」

「俺の予想だけどね、胸がすんごい協調されると思うんだ」

 フリーサイズって事は自動伸縮性能付きって事だろ、それならぴっちりと張り付くよな、普通に考えたら。

「は? どうしてよ」

「フリーサイズって事は子供の俺でも着れるんだよ、意味わかるよね?」

「ぴっちぴちに張り付く訳ね。体の線が完全に浮き出ると、そんなの買って来ないでよ!」

「それ四万二千リルするんですけど、それも、俺のおごりで」

「ふん。未来の旦那なら良いでしょ、わったわ、我慢してあげる」


 拗ねちゃって可愛いんだから、少し顔も赤くなってるし、値段聞いて納得したでしょ、俺の武器より高いんだからね。


「まぁまぁ、それはそれで俺も勘弁なのでね、ある程度隠れるように外装かマントを買う予定だよ、突然の雨とか避けるべきだからね。

 ただ、色々あるでしょ、だから自分で選んでもらいたくてね、買って来てない。

 カーラもかな? その外装で良い?」

「外装はこれで良いと思いますが、わたくしの分も買って頂いて宜しかったのでしょうか?」

「問題無いよ。これからは三人だし、期日に間に合うように魔物を狩れば良い、どうしても足り無さそうなら俺が単独で狩って来る。

 そそ、一つ言っとくけど、足引っ張るとか考えない様に、単独でガッツリ倒すのも良いけど、親しい人と一緒に出掛けるのも良いものだからね」


 一人だと黙々と倒す以外にすることが無いんだよね、それなら緊張感は必要だけど、のんびり狩るのも悪くない。


「最初は仕方ないわよね、その為の学校でもある訳だし。その前に合格できる程度の実力を付けないと落ちちゃうからね」

「アリサはギルド職員になる前に魔物を倒したりの経験はおありですか?」

「逃げる毎日だったもの、そんな余裕は無かたなぁ」

「それじゃ魔物の知識はあるの? 弱点の場所とか、攻撃方法とか、ある程度は覚えなきゃ出来ない仕事でしょ」

「そこまでは覚えてないかな、王都近辺の魔物の名前と特徴程度、さすがにこの攻撃をして来るから気を付けてとかのアドバイスは無理よ」


 なるほど、狩場を選定したらそのつどあの絵本を見に行く事にしよう。言葉だと見た目が分からないからね。

 見てから腰が引けましたより、事前に心構えをしっかり持ってもらうのが一番の安全対策だからここは譲れないよね。


「了解。それで、ここの地下にある模擬戦場だっけ? あれって場所は貸してくれるの?」

「あそこは訓練場ね、料金を支払えば使えるわよ、何? 外じゃなく此処でするの?」

 場合に寄りけりだが、二人次第だな。

「少なからずウルフがいるからね、感知したらすぐに排除は出来るけど、二人はその事で集中できるかなーとね」

「ウルフはテリがいるから何でもないでしょ、それより魔術も試すのよね、そう言う意味では外が良いと思うわよ」

「それもそうか、カーラもそれで大丈夫?」

「動く的がいたほうが訓練になりますから、その方が良いと思ってます」

「なら決定だねって、ウルフを狙うのか、それなら協力するよ、周囲から引っ張って来る事も出来るからね」

「決まったのならそれで良いわ、そろそろ戻るわね」

「ここか上の資料室にいるよ、行ってらっしゃい」


 アリサは職務へ、俺たちは二階の資料室へと向かった。


___________________________


 装備品:ダマスカス製ソードブレイカー×二本

防具:サラマンダー製皮鎧・ズボン・小手・ブーツ

 資金:1630000リル+金貨多数銀貨少数銅貨少数

 予備武器:鉄製エストック(刃渡り40cm)、ラージシールド(小円形盾、直径30cm)、ダマスカス製フランベルジュ(刃渡り90cm)、ショートボウ、木の矢(尖端鉄製)200本



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