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第十五話

 この小説はフィクションです。実際の人物、団体、国名および作者の中二病とは一切関係ありません。

 分の悪い、賭け。

 それは、滅多に勝つことが出来ないからこそ、分が悪いのだ。


 「はあっ、はぁっ、はっ!」


 コウは、満身創痍だった。

 その体に有るのは、無数の切り傷、刺し傷、そして突き刺さった氷矢。


 コウがその『異能』を発揮していれば生じるはずの無い、物理的な傷。それはつまり、彼がもう既に満足に『異能』を使用することさえできないほどに消耗しきっているという事を示していた。


 「はぁっ!くっ、まだや!ワイはまだ生きとるでえ!」


 『異能』を使うためのエネルギーはいわゆる『魔力』と根っこの部分…『魂』に満たされた『エナジア』というエネルギーであるという点…ではいっしょだが、その過程は少々異なる。『魔力』に関しては個人によって一日、あるいは一度に連続してくみ出せる容量に限界…というか、セーフティーが設けられているのだが、『異能』にはそれがないのだ。

 勿論そのエネルギーを引き出すのはコツが必要で、大量のそれを引き出そうと思うと相当の精神力が必要となる。だがそれは逆に言えば、相当の精神力が有りさえすれば、『エナジア』を無限に引きだすことが出来る、とも言うことだ。


 そして。


 その『エナジア』は、言うならば「人を人たらしめているエネルギー」なのだ。それを過剰に消費し続けることは、人格の荒廃、さらに行き過ぎれば命そのものを失うことも十分にあり得る。


 そして、コウはそれを分かっていた。

 その上で。


 「まだまだ行くでえ!」


 文字通り命を燃やして『硬化』を発動し、氷矢の弾幕へと突進する。


 別にコウが、この『異能』の理屈の全てを理解しているわけではないのだが、彼はそれを誰よりも深く感じていた。頭では無く、その経験と直感で。そして感じていたからこそ、自分の役割がこれであることを知っていた。


 自分は、『姓無』の父親だ。

 ならば、家族を、仲間を、自分の街を守るのは、自分の役目なのだ。


 聖都にいるサッチ、チユ。

 この世界で、恐らく何処かで戦い続けているであろう、ゼツ、シン。

 元の世界で自分達を待っているであろう、他の『姓無』の面々。


 「やあああっ!!!」


 走り行くその動きは、最初に対峙した時に比べれば目に見えて遅い。本調子の彼を知っている者からすれば、本当に彼なのか疑いたくなるほどの疲労だ。『硬化』の異能も不完全で、本来なら傷一つ付けられないはずの体を、氷矢が浅く抉っていく。


 その足が、もう何度目だろう『血風童女』の間合いに入る。

 と同時に、彼女の使う魔法が変化する。巨大な氷塊を放つ為の、収束する魔力。


 何度も何度も繰り返されたその衝突。


 だが。


 「……っ!?」

 「!?」


 今回、その衝突は、起こらなかった。





 「……く、うあ、ああ…っ!」


 俺の喉から、絞り出すような声が漏れた。いや、もうそれは声でもなかったか。



 「……くっ、あ、エ、エスナあっ!!!」


 一瞬だけやけにハッキリと覚醒した意識の中で、俺は腕の中のエスナを感じた。次に、その体が不自然に力が抜けているのが分かった。続けて、エスナの目が苦しそうに、痛々しく揺れるのが見えた。


 そして。


 その腹部に真っ赤な穴が口を開けていて。

 そこから止め処なく血が噴き出し続けていて。

 支える俺の右手が、その血と全く同じ色に染まっていた。


 「エスナっ、エスナっ!!!?」


 俺は激しく混乱した。すぐさま俺が理性を失って殺人鬼と化していた俺がやったことだと知って、さらに動揺した。傷への対処など一番経験しているはずなのに、俺は止血や圧迫といったそれらしい行動を何一つ取れなかった。

 出来たのは、馬鹿みたいにエスナの名前を呼び続けるだけだった。


 「エスナ、しっかりしろエスナっ、エスナっ!!!」

 「…う…マナ、コ…さん…」

 「エスナ!?しっかりしろ、直ぐに医療部隊の所に、」


 必死の呼びかけに、エスナが薄く目を開けた。みっともないくらいに狼狽して叫ぶ俺を見て、エスナがそっと、目を細めて笑った。


 「良かっ、た…いつもの、マナコ、さん、だ……」

 「っ!!!」


 俺の様子を見て。

 俺が、殺人衝動から離れたのを見て、安心したように笑った。

 俺よりもよっぽど重傷で、今にもその命が尽きてしまうかも知れないというのに。


 あまりにも無邪気な優しさに、俺の胸がズキリと痛む。


 「まってろ、直ぐに運ぶ!痛いだろうが、我慢してくれよ!!!」


 力無く笑い続けるエスナの腹に俺の服を巻き付けて簡単すぎる止血をして、背中に抱え込む。背中から感じるあふれる血液が嫌な熱さを伝えてくる。それに伴って、エスナの体のぬくもりが徐々に失われていくのを感じる。


 もたもたしている暇は無い。一気に走り抜ける。

 しっかりとエスナを背負って、疾走すべく『左眼』を発動して。


 「……っ!!!!!?」


 そのままがっくりと膝から崩れ落ちた。

 まるで潰れたカエルの様にひれ伏した俺の頭の中で、再び暴れ出した衝動が叫ぶ。


 ―――ソイツハ、マダ生キテイルゾ。

 ―――殺セ、殺セ。オ前ニハ、ソレシカデキナイ。


 「くっそ、くっそお、くっそおおおおおおおおおおおっ!!!」


 殺人衝動が、俺の体の主導権を奪おうとするのに、必死に抵抗する。今負けるわけにはいかない。俺一人死ぬならいい。だが、今俺は文字通り、エスナの命を背負っているのだ。俺のせいで、コイツを死なせるわけにはいかない。


 歯を食いしばって、這いずるように体を動かす。

 霞みそうに明滅する意識に鞭打って、必死に体を持ち上げる。


 その体が。


 「……うご、かないで、ください…。」

 「っ!?」


 後ろから、そっと抱きしめられた。今にも消え入りそうな声をあげて、震える腕で俺を抱える。その手が、優しい色合いに小さく、しかし力強く輝く。


 「……また、マナコさん、おかしくなって、ます…。私が、治し、ます…」

 「っ、バカっ、そんなことしてる場合か!」

 「…マナコさんが、大事です……。」

 「俺はお前の方が大事だ!!!」


 必死に叫んで起き上がって走りだそうとするが、体はまるで動こうとしない。それはサイとの戦いで痛めつけられたせいか、あるいは限界を超えて走りまわったせいか。それとも。


 「っ、あ、ああっ!!!」


 頭に響く、声ですらない爆音。さっきまでは明確な意思を以て俺を縛りつけていた殺人衝動が、今は狂ったように絶叫し続けていた。俺の頭もろとも吹き飛ばさんばかりの衝撃が体中を駆抜け、力を奪っていく。

 それに呼応するように、俺を後ろから抱き締めるエスナの腕が明滅する。


 「…でき、ます…。マ、ナコさんの、殺人衝動…消せ、ま、…す……」

 「っ!」


 そうだ。


 俺は…俺達は何のためにここにいたのか、すっかり忘れていた。もともと俺達は、『姓無』の殺人衝動を打ち消す、『治癒』の派生形を完成させるために居たのだ。そんな中で、明らかにその衝動に墜ちた人間がいたらどうなるか。


 お人よしで危険を顧みないコイツなら、体を張ってでも止めようとするだろう。

 分かり切っていた事だった。


 「っ、バカやろっ!!!う、うああああああ!!!」


 俺の意識が揺らぐ。途端に体の支配権が、殺人衝動のものへと移る。その体がさっきまでとは別人の様に鋭く動いて、背中のエスナを弾き飛ばして馬乗りにのしかかる。血に濡れた右手を大きく引き絞って、エスナの頭に、


 「っああああああっっ!!!」


 突き立てる直前に意識を取り戻し、かろうじて軌道を逸らす。石造りの床に、貫手で穴が開く。同時に右手の指の何本、何箇所かがバキリと嫌な音を立てる。だが、そんな事はどうでもいい。いま大事なのは、


 「エスナっ!逃げろっ!もう俺は抑えきれ、」

 「嫌です!!!」


 大事なのは、エスナの命だというのに。

 なおも彼女は俺の体にしがみついて、その『治癒』の異能を使い続ける。その顔色はもう真っ青で滝のような汗が滴っているのに、薄く開いた目の意思の力は全く衰えようとしない。


 「私は、マナコさんを、助けるんです!今度は、私が助けるんです!」


 決意を込めた叫び。呼応する『治癒』の輝き。

 その中で、俺の意識が遠くなる。現実では無い何処かへと連れて行かれる。



 ………どうしたか。どのくらいそうしたか。


 そこには。


 ―――イイノカ。俺ヲナクシテ。


 そこにいたのは。


 ―――コレカラモ、オ前ハ戦イ続ケル。俺ナシデ、イイノカ。


 「俺」だった。爛々と光る『左眼』をもった、殺人衝動の操る俺。だがその体は、ボロボロだった。所々が、まるで濡れた紙を水鉄砲で撃ったように穴が空いている。その穴に見えるのは、暖かで柔らかい光。

 さっきまで見ていた、エスナの『治癒』の輝き。


 その光が、見えたから。だから俺は、迷わず言えた。


 「ああ。お前はもう、必要ない。怒りに任せた、相手を殺す力は、もう必要ない。なにより、仲間が必要としないその力は、俺にはいらない!」


 はっきりとした拒絶。殺人衝動が、『左眼』が、表情を歪める。声にならない声をあげて俺に掴みかかってくる。だがもうその時には、既に体の八割が光に包まれて消えている。


 その、もう一人の俺を見ながら、俺はどこか、心が優しく、静かになるのを感じた。確かに、この力は俺をここまで生き残らせてくれた。この殺人衝動がなければ死んでいたことだってあるだろう。だが、さっき言った通りだ。体が動くのを確認し、拳を握る。


 「俺にはもう、お前はいらないんだ。」


 間合いに跳び込んできた俺の顔を、俺は力いっぱい殴った。それを最後に、俺は…俺の殺人衝動が、光の中に消えていった。途端、良く分からないこの空間自体が消えてく。再び薄れていく意識の中で、俺は。


 「今まで、ありがとう…。さよなら…。」


 一言だけ、もう一人の俺に呟いた。





 氷塊とコウがぶつからなかった理由は、直ぐに分かった。

 というか、嫌でも思い知らされた。


 「んぐっ!!?」


 コウの体が、地面にめり込んだからだ。同様に氷塊も、まるで吸い寄せられるように地面に深々と突き刺さっている。そしてその瞬間、コウは自分に何が起こったか分かっていた。


 「なっ、なんで…っ!?」


 対して、それが理解できなかったのは『血風童女』の方だった。殺戮の経験はあっても、戦闘の経験の少ない彼女は何が起こったのか分からず、とりあえずは面倒な『異能』者が地面にめり込んで動けなくなった事だけを認識する。


 「あらん?何かしらん?…まあいいわん?」


 呟いて、再び氷矢を精製する。底なしの魔力は全くの疲労を見せず、先程までと変わらぬ量の矢を作り出し、それが圧縮された風によって己の衝動のままに放たれる。狙いは、逃げようとする聖都軍。


 舌なめずりしながら放たれる、敵を貫く無数の矢。

 だがその矢は、標的よりもはるか手前で、再び地面へと吸い寄せられた。


 「……なんのつもりなのん?」


 今度は、彼女にも分かった。

 『結界』…いわば「重力の結界」とでも言うべき超重量の空間が発生し、それが彼女の放つ射撃の軌道を歪めたのだ。そんな事ができる人間は…いや、「殺人鬼」はたった一人。


 「決まってンだろォ…アレはァ、俺のエモノだァ……!」


 振り返った先に居たのは、ジュウだった。

 だが、その姿はもう、立っているだけで不思議というのが一目で分かるものだった。満身創痍という言葉をそのまま人間にして、それを更に十人くらいでボコボコにしたらこうなるかという様な風貌。


 だがそれでも、ふらつきながらも、歩み寄る。

 血風童女までの距離は、まだ30メートルはある。


 「馬鹿を言わないでん。あの男がここにきたということは、あなたは負けたのでしょん?もう負け犬に用はないのよん?それに言っちゃなんだけどん、」

 「グダグダうるせェよ。」


 能弁に語る血風童女の言葉を、ジュウは一蹴した。その言葉に、血風童女の顔が歪む。周囲に、無数の氷矢が再び作り出される。なおも歩き行くジュウに、その狙いを定めて。血風童女の乗る氷柱までは、まだ25メートル。いつものジュウであっても、一瞬で詰められる距離ではない。まして今は半死半生だ。


 「死にたいのん?」

 「ははァッ、違うなァ、殺してェんだよ…。」


 それでも、ジュウは嗤う。己の衝動のままに。足も止めない。


 「てめェも、一緒だろォがァ?殺人衝動のままに、殺してェのサァ…!」


 歩き続ける。死の間際でも、その本能の赴くままに進む。

 その姿に何を感じたのか。血風童女もまた、嗤った。彼を理解したのだ。


 彼は、自分と同じだと。根っから、同じなのだと。


 「なら、しょうがないわねん。死んで頂戴な!」


 だから、躊躇わずに氷矢を放った。確実にジュウの命を奪うだろう、無数の青い光。


 「っ!?な、ま、また!?」


 しかしそれは、再び地面へと突き刺さる。先程までとは比べ物にならない、風を切って水平に直進するはずだったそれが、先程までと全く同じように地面に縫い付けられていく。


 「なんで!?さっきより格段に風の力はましたはずよん!?なんでたたき落とせるのん!?」


 全く歩みを止めないジュウは、なおも嗤う。嗤い続ける。その距離は、もう20メートルをきった。口元に浮かぶのは、三日月のようにつり上がった笑み。


 「簡単だァ。格段にスピードが増したなら、重力も格段に増せばいい。」


 震える右手を、前に翳す。それだけ。ただそれだけの行為が、血風童女を威圧する。なおも彼女が乱射する氷矢は、どれも次々と地面へ吸い寄せられていく。その距離は、わずか15メートル。


 「な、なんでん…!?どこにそんな力が……!?」

 「それも簡単だァ。『異能』の力の源泉はァ、まァ平たく言やァ命だ。」


 ―――だから、命を使いきるつもりなら。いくらでもその力を引き出せる。


 変わらぬ笑みを浮かべながら、ジュウが歩く。歩く。その姿に、とうとう血風童女の心が揺れ始める。自分と同じだと思っていた相手が、自分よりも格上だった。少なくとも「殺人鬼」として、その覚悟の面で。震える間に、彼我の距離は10メートルまで縮む。


 ―――相手を、殺す。その為なら、自分の命すらも賭けて。


 「う、うあああっ……!」


 体を駆け廻る初めての感覚…恐怖。その感情のままに血風童女が氷矢を乱発する。そのどれもが先程までよりも更に速いが、命を燃やすジュウの進軍を止めることは出来ない。そして、彼女は魔力こそ強いがその未熟な戦闘経験ゆえ、他の反撃も、逃げることさえも思いつかない。彼はもう目前、氷柱まで5メートル。


 「ははァッ、これが最後の一撃ってェやつだァ……」


 震えて見つめる彼女のまえで、とうとう氷柱へと辿り着いたジュウが、拳を振りかざす。その手は、弱弱しく震えて、動くのが不思議な有様。常識で考えればかわすのも防ぐのも何の問題も無い一撃。だが、恐怖に駆られた彼女は、それを見ていることしかできない。


 その手が、ゆっくりと氷柱へと触れる。


 瞬間、氷柱が轟音をあげて倒れた。


 想像を絶する重量のそれに寄りかかられた氷柱が、それに耐えられなくなったのだ。魔力によって無理矢理に固められた水分が解放され、周囲に降り注ぐ。その地面が、一気にぬかるんでいく。


 その中に倒れる、二人の影。


 「あ、ああ……っ!」

 「ひひッ…、もう俺に、体を動かす力は残ってねェ…。」


 小柄な血風童女に、のしかかるように重なった、殺人鬼。

 その体は、もうピクリとも動かない。動くのは、心…殺人鬼としての、衝動のみ。


 だから、その衝動で。

 同じ衝動を持つものを連れて。

 その衝動のままに、死んで…殺していく。


 「だから、一緒に、死んでもらうぜェ……。お前ェが、俺みたいになる、前になァ……。」

 「あ、ああっ……!」


 その影に掛かる、ジュウの命全てを燃やした重力。だが、ジュウはそれを一人で支え続ける。下の少女が、自分の相似体が、苦しまない様に。代わりに潰れていくのは、周囲のぬかるみ。雨と、先程の水で十分に柔らかくなった地面が陥没し、二人を飲み込む。


 「ああ……そうだ……殺したい……俺はァ……俺も……殺したかった…。」


 消え入るような呟きが、彼の最後の言葉だった。

 だから。


 「……ああ…わ、私も。殺したかった…のん?ずっと、こんな自分を…。」


 彼女の最後の言葉を聞いた者は、いなかった。

 いたのは、その最後を見届けた人間だけ。


 「この…大馬鹿野郎たちが……っ!」


 最後の最後で、みていることしかできなかった自分に舌打ちをする、コウだけだった。





 意識を取り戻した時、俺は仰向けになってエスナをしっかりと抱き抱えた状態だった。

 エスナは血塗れだったが、周囲に別の人間の影があった。


 痺れる頭を捻ってその影を見て……俺は安心して、目を閉じた。『姓無』の一人にして、『治癒』の『異能』者。そして元の世界では医者でもある女性…チユ。彼女がこうしてエスナの面倒を見ているのなら、大丈夫に違いない。


 「ちょっと、起きなさい!アナタも重傷よ!エスナも離して!治療出来ないでしょうが!」


 おや、そうでもないらしい。

 でも申し訳ない事に、体はもうとても動きそうにないや。


 「ホラ、サッチが他の『治癒』のメンバーを呼びに行ったから!さっき助けて貰った分、ちゃんと助けるから!だから頑張りなさい!!!」


 そうか、俺がサイと戦っている間に、エスナが治癒してやっていたのか。良かった。


 目を閉じた後、眠りに落ちる直前に、耳に扉のあく音が聞こえた。次いで、サッチの声も。

 響く数人の足音は『治癒』の異能者のものか。


 そこまで感じたところで。


 俺の意識は、またまたゆっくりと沈んでいった。

 まあ、今回のブラックアウトは、いままでのそれよりもはるかに気楽なまどろみだったが、な。




 戦闘が終わって、第二章、完!です。


 だれでしょう、もう一話で終わりなんて言った奴。無理矢理詰め込んだせいで七千字もあるぞ今回。ただでさえ最近PCの調子悪いんですが、怖い限りです。


 とりあえず今回で第二章が終わり、いよいよ最後、第三章へと入ります。入りますが、ちょっとしばらくいそがしく、速くとも連載再開は十一月半ばくらいになりそうです。最終章くらいはスムーズに投稿していきたいですし、書きだめもしときたいですし。


 ここまでお読みいただいて、どうもありがとうございます。もしよろしければ、もう一章も、気長にお待ちいただければ幸いです。


 ご意見、ご感想、ご評価、いつでもお待ちしています。

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