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第36話 感謝

三章最終話!

 藍人「プレゼント交換会ですか。」


 栞「うん。じゃあみんなプレゼント出して。」


 その言葉を聞いたみんなが、各自で持ち寄ったプレゼントを取り出した。


 颯太「あれ?総司もあるのか?」


 藍人「まぁ、クリスマスパーティーって言ってたからこれくらいはやるのかなって。」


 大和「となると、俺らが用意してたやつが一つ余るな。」


 藍人「なら僕のは省いていいよ。自分へのプレゼントってことで。」


 そういうことで、プレゼント交換会が始まった。


 心美「はーい。なぜかここに都合よくくじ引き用の箱がありまーす。」


 藍人「(絶対作ったな。)」


 というか、母さんたちも参加するのか。何気に一番楽しみにしてそうだ。


 海斗「じゃあ、各々名前を書いた紙をいれてって。」


 そうして紙を入れ終わると、箱を振って中身を混ぜた。そして誰が一番最初に引くかというと。


 栞「じゃあ総司くん。トップバッター行っちゃって!」


 藍人「いいんですか?」


 瑠香「もちろん。今日の主役はあなたなんだから。」


 藍人「わ、わかりました。」


 そういって僕は箱の中から一枚紙を選ぶ。


 藍人「さて、誰のですかね。」


 そう言って僕が紙に書かれた名前を読みあげる。


 藍人「栞さんですね。」


 栞「おっ!私のか。じゃあとってくるね。」


 そう言って栞さんがプレゼントを取りに行った。


 颯太「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ。」


 蓮「栞さんからのプレゼントなんて。」


 陽菜「羨ましい!」


 瑠香「おいそこ。主役を睨まないの。」


 栞さんファンの三人から妬みの視線を送られる。誕生日もこれかいな。


 栞「はい、お待たせ。」


 その時、栞さんが持ってきたプレゼントを僕に渡した。


 藍人「ありがとうございます。中身を見ても?」


 栞「もちろん。」


 許可を得たので、僕はプレゼントの中身を見る。


 藍人「これって。」


 それはいかにも高そうなネックレスと、ナイトライトが入っていた。ネックレスは氷の結晶の形をしていて、ナイトライトは月の形をしていた。


 栞「ナイトライトは普段使いできるかなって思って。ネックレスは出かけるときのアクセントとしてどうかなって。」


 藍人「嬉しいです。ありがとうございます。」


 流石栞さんだ。安定のセンスとデザインだ。しっかり使わせてもらうとしよう。


 藍人「で、次は誰が?」


 その問いを投げかけた瞬間、皆が一斉に構えを取った。


 栞「みんな。覚悟はいいね。」


 颯太「もちろん。」


 智穂「恨みっこなしよ?」


 心美「私たちも参加するよー。」


 鈴「なんかいいやつください!」


 大和「お前皆より子供っぽいぞ。」


 そうしてみんなが拳を下した。


 一同「じゃんけん、ぽい!あいこでしょ!しょ!しょ!…………」


 藍人「(いや分けなよ。)」


 そのまま何度かのあいこが続いて、10分ほどが経過したころ、ようやく順番が決定した。


 颯太「おっしゃあー!まずは俺からだな。」


 そう言って颯太が箱に腕を突っ込む。


 颯太「これだ。名前は…海斗か。」


 海斗「おっ、俺の来たか。じゃあこれ。」


 そう言って海斗くんが渡したのは、紺色のセーターだった。


 蓮「おお、かっこいいじゃん。」


 藍人「あんまりおしゃれとかしないからな。」


 颯太「今寒いからな。ありがたく受け取るわ。ありがとな。」


 瑠香「万人受けを狙ったね。」


 海斗「喜んでもらえて何よりだ。」


 こうして颯太の番は平和に終わったのだった。


 鈴「次私―。」


 そう言って姉さんがウキウキで前に出る。わが姉ながら物が絡むとすぐこれだ。恥ずかしくなってくる。


 鈴「これにしよ。えーっと…陽菜ちゃん?」


 陽菜「ここで私か。じゃあこれどうぞ。」


 そう言って陽菜さんは一つの袋を渡した。


 鈴「なにかなー。」


 そう言って姉さんが袋の中身を見ると、


 鈴「これは、パジャマ?」


 陽菜「かわいいのを選んでみました!」


 藍人「これ僕らに来てたらどうするきだったんですか?」


 陽菜「逆にそれを狙ったの。」


 蓮「クリスマスに何を考えてんだよ。」


 栞「(み、見たかったぁ。)」


 鈴「絶対着る!ありがとう!」






【ここからは、少しダイジェスト】


 陽菜のプレゼント→蓮からのマフラー


 蓮「海斗と思考が株被っちゃったな。まぁそれで温まってくれ。」


 陽菜「しっかり活用するね。(よっしゃー!)」




 瑠香のプレゼント→大和からのメロン


 藍人「なんでメロン?」


 大和「ん?メロンはいつもらっても嬉しいだろ。」


 瑠香「こんないいもの。ありがとうございます!」




 心美のプレゼント→瑠香からのケーキ


 瑠香「クリスマスと誕生日といえばこれと思って。」


 陽菜「ケーキ食べた後に追いケーキ!?」


 心美「甘いもの好きだから嬉しいわー。」


 鈴「(太るよ。お母さん。)」




 海斗のプレゼント→智穂からのワイヤレスイヤホン


 海斗「持ってなからありがたいわ!ありがとな!」


 智穂「持ってなかったの?珍しいね。」


 蓮「陸上の方に金かけてるからな。」




 蓮のプレゼント→心美からの腕時計


 蓮「こんな高価なもの、いいんですか?」


 心美「いいのよ。若いうちからこういうのに触れるのも大事なのよ。」


 藍人「いや、ズレてるよ。母さん。」


 心美「???」







 そんなこんなで残った人は、智穂、栞さん、父さんの三人だ。ちなみに、まだプレゼントが出てないのは、鈴、颯太、そして僕だ。


 智穂「じゃあ次は私ね。」


 そう言って智穂が紙を取り出す。


 智穂「これは、颯太かな。」


 颯太「俺のか。じゃあこれやるよ。」


 そう言って颯太は一つの箱を渡した。


 智穂「何これ?」


 颯太「中身を見たらわかる。」


 そう言われて智穂が箱を開けると、そこには蝶の髪飾りがあった。


 智穂「これは…」


 陽菜「え?かわいいじゃん!どうしたのこれ。」


 颯太「いや、このパーティーの参加者見たら、プレゼントが女子にあたる可能性が高いって思ってな。なら女子が好きな物に絞っても面白いなって思って。」


 海斗「だいぶ思い切ったな。」


 智穂「ふふっ。」


 智穂はその髪飾りを見て、どこか嬉しそうにしていた。


 智穂「なかなかいいセンスしてるわね。ありがと。」


 颯太「おう。」


 大和「いやぁ、いいねー。」


 栞「(少し、羨ましいな。)」


 藍人「さて、次は栞さんですね。」


 栞「あ、うん。」


 残ったプレゼントは姉さんのと僕の。果たしてどちらを引くのか。


 栞「じゃあこれ!」


 そう言って栞さんが引いたのは、


 栞「総司くんのだ!」


 藍人「僕ですか。」


 まあ僕のといっても、家族が選んどいてくれたやつだけど。


 藍人「じゃあこれどうぞ。」


 栞「ありがとう。何だろなー。」


 そう言って栞さんが渡された袋を開けると、それは一着の服があった。


 栞「え?このブランド高い奴じゃん!まさかこんないいものもらえるなんて。」


 藍人「喜んでもらえたなら何よりです。」


 というか、このブランド普通に十万とかするやつじゃん。ほんとうちの親は金銭感覚おかしな。


 大和「じゃ最後は俺だな。といっても、もう誰からは分かってるけどな。」


 鈴「はい、持ってきたよ。」


 そう言って姉さんが父さんにプレゼントを渡した。その中身は……


 大和「なぁ、鈴。俺のこれに需要があるか?」


 鈴「あはは!まさかお父さんにあたるとは思わなかったんだもん。」


 そこには、サンタの格好をした父さんがいた。


 藍人「に、似合ってるよ。父さん。」


 僕が少し笑いながら言う。


 大和「この年で黒歴史ってできるんだな。」


 他の皆も、父さんの格好を見て笑い始める。


 蓮「本物みたいですねw」


 瑠香「ほんと皆さんは仲がいいですね。」


 栞「ほんとにねーw。(羨ましいな。)」


 心美「じゃあそろそろいい時間だし、みんなそろそろ寝ようか。」


 こうして、クリスマスと誕生日を記念したパーティーを終えた。まさかこんなことを計画していたとは思わなかったから、久しぶりに驚いた。でも、それ以上に喜びと楽しさが残っていたのだった。










 颯太「ガ――ゴ―――」


 藍人「うーん(眠れない。)」


 時刻は夜の2時。ほかの皆はぐっすり寝ている中、僕はあまり寝付けずにいた。


 藍人「(暖かいものでも飲もうかな。)」


 そう思い僕がリビングに降りると、


 栞「あれ?総司くん?」


 ソファーに座る栞さんがいたのだ。


 藍人「栞さん。どうしたんですか?こんな夜遅くに。」


 栞「いや、なんか眠れなくて。総司くんも?」


 藍人「まぁそうですね。」


 そう言って僕がキッチンへと向かう。


 藍人「何か飲みます?」


 栞「うん。ホットミルク飲みたい。」


 藍人「了解です。」


 そうして僕は注文通りホットミルクを入れ、栞さんまで持っていった。


 藍人「どうぞ。」


 栞「ありがとう。」


 そう言ってホットミルクを飲む栞さんの顔は、どこか寂しそうだった。


 藍人「栞さん、何かありました?」


 栞「え?顔に出てた?」


 藍人「なんか少し寂しそうだったので。」


 栞「そっか…」


 そう言って栞さんは静かに話し始めた。


 栞「ほら、私の家族ってあんなんじゃん?だから仲のいい家族を羨ましくなっちゃって。」


 藍人「…そうでしたか。」


 栞さんは過去の家庭の問題によって一人暮らしを始めることにしたのだ。親からは愛情を教えられず、褒められたこともないんだとか。


 栞「まぁでもいいけどね!今は周りにいい人ばっかだし。皆といると楽しいし!」


 そう言って栞さんは笑顔で笑った。この人は本当に心が強いな。


 藍人「ちょっと待っててください。」


 そう言って僕は部屋からあるものを持ってくる。


 藍人「お待たせしました。」


 栞「大丈夫だよ。ところでそれって何?」


 藍人「僕が買ってたプレゼント交換会用のプレゼントです。今年は栞さんにお世話になったのでよかったらどうぞ。」


 栞「え?いいの?ありがとう。」


 そう言って栞さんは箱をあけて中身を見る。


 栞「これは、ネックレス?」


 藍人「偶然僕も選んでたんですよ。」


 栞「そんな偶然あるんだ。」


 そう言って栞さんがネックレスをつける。


 栞「どう?似合ってる?」


 藍人「…はい。とっても。」


 栞「!!そう。」


 そう言った栞さんの頬が赤く染まる。


 藍人「照れてます?」


 栞「そ、そんなことないよ!」


 藍人「そうですかね~w」


 栞「もう!総司くん!」


 そのまま僕らは、睡魔が来るまで談笑したのだった。







 翌日


 大和「ふあー。眠いな。」


 あくびしながら父さんが下に降りてくる。


 大和「ん?これは…」


 心美「あなたー。どうしたの?」


 寝ぼけてきた母さんが問いかけると、大和がある方向に指をさした。


 心美「あら、あらあら!」


 大和「しばらくこのままにしておくか。」


 心美「そうね。」


 そう言って二人は、ソファーで寝落ちしていた僕と栞さんを放置したのだった。

次回

第四章開幕!

新たな試みに挑戦?

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