第21話 文化祭準備
ついに文化祭編開幕!
先生がそう言うと、文化祭実行委員が前に出た。
文化祭実行委員「じゃあ皆、各々案を出してってー。」
その言葉と共に、栞さんのところに人が集まる。
生徒
「栞さん!メイドカフェとかどうです?」
「いや、舞台にすべきよ!」
「お化け屋敷とかもいいんじゃない?」
栞「み、皆落ち着いて。」
藍人「この感じ、久々だな。」
智穂「そうね。学校に来て無さすぎて忘れてたわ。」
海斗「まぁ、企画はあっちで決めてくれるでしょ。あれ?颯太は?」
藍人「あっちに混ざってるよ。」
海斗「あ、そうだった。あいつも熱狂的なファンだった。」
そして、文化祭の企画の話し合いは行われ、結果僕らのクラスはメイドカフェをやることになったのだった。
鈴「メイドカフェ?あんたそんな趣味あったの?」
藍人「んなわけないでしょ。」
心美「大方、栞さんに着せよう!って感じでしょ。」
藍人「ご名答。あの人も大変だなぁ。」
その時、玄関のドアが開いた。既に3人揃っているのに玄関が開くということは、
藍人「あ、今日帰ってくる日なんだ。」
鈴「珍しー。」
父「おい、もっと嬉しがれ!久しぶりのお父さんさんだぞ!」
そこには帰宅した父さんがいたのだ。
心美「おかえりなさい。仕事は大丈夫なの?」
父「あぁ、一段落って感じだ。だからしばらくは休みだ。」
藍人「そうなんだ。」
そして僕らは久しぶりに4人で夕食を食べる。
父「そういえば、藍人は文化祭があったな。何するんだ?」
藍人「メイドカフェ。まぁ男は執事とかになるだろうけど。」
父「そうか。まぁお前ならメイド衣装を着ることになりそうだが。」
藍人「勘弁して欲しいよ。」
鈴「藍人のメイド衣装見てみたいかも。」
心美「それは確かに。」
藍人「いや、なんの需要があるの。」
父「俺らに需要がある!」
藍人「この親バカめ。」
うちの親は前々から親バカである。
父「多分文化祭の時までは休めるからな。楽しみにしてるぞ。」
藍人「.....はぁ。(早く仕事きてくれないかな。)」
翌日から僕らの文化祭準備が始まった。
藍人「え、僕もメイド服?」
栞「うん。似合いそうだから。」
藍人「いや、流石に嫌ですよ。」
颯太「いや、お前に拒否権はない!」
藍人「またか!」
智穂「まぁまぁ、とりあえず着てみなよ。」
そして僕は言われるがままにメイド服を着た。
藍人「ど、どうでしょう?」
栞「.......」
颯太「こ、これは。」
智穂「まさかここまでなんて。」
藍人「な、何?似合ってない?」
次の瞬間、栞さんがスマホを取り出した。
栞「に、似合いすぎ!」
藍人「ちょちょちょ!」
そのまま栞さんが何枚も写真を撮る。
颯太「悔しいが似合ってる。」
智穂「そこら辺の女子より似合ってるわね。」
藍人「嬉しくないんだが。あと栞さん。そろそろ写真を止めて頂けません?」
栞「あ、ごめんごめん。」
颯太「よし、お前はメイド服で決まりたな。」
藍人「はぁ。(なんでこんなことに)」
こうして、僕のメイド服化が決定した。
栞「いやー、にしても似合ってたね。」
藍人「だから嬉しくないですって。」
その日、僕は栞さんの家に来て夕飯を作っていた。なんでもちょっと話があるとの事だ。
藍人「出来ましたよ。」
栞「やったー!いただきまーす。」
そうして栞さんが料理に舌鼓を打つ。
栞「うーん。やっぱり美味しー!」
藍人「それは何より。ところで、話ってなんですか?」
栞「あぁ、それはね。」
次の瞬間、栞さんが思いもよらない事を言う。
栞「最近、私の後をつけてくる人がいるの。」
藍人「ストーカーってことですか?」
栞「多分ね。でも、いつまでも見られるのは気味が悪くて。」
藍人「そりゃそうでしょうね。」
栞「そこで、総司くんに彼氏の振りをして欲しいの。」
藍人「え?僕がですか?」
栞「うん。お願いしてもいい?」
藍人「(アイドルがストーカー被害にあって引退なんてよくあることだし、何よりこの人には夏祭りの恩もある。)わかりました。」
栞「ほんと!ありがとう!」
藍人「彼氏といっても、何をすればいいんですか?」
栞「まぁ登下校を一緒にしてくれればいいかな。」
藍人「わかりました。」
栞「よろしくね。」
こうして栞さんの彼氏役が決まった。
栞「にしてもほんとに美味しいね。何か秘訣とかあるの?」
藍人「いや、特にはないですよ。レシピ通りにやれば誰でもできますよ。」
栞「そんな馬鹿な!私がやったら黒焦げになるのに。」
藍人「よかったら今度教えましょうか?」
栞「いいの!?教わりたい!」
藍人「わかりました。じゃあ次来た時にでも教えますよ。」
栞「やったー!楽しみ!」
?「なんだアイツ。あんなに仲良くしやがって。許せねぇ。」
次回!
文化祭開催!そしては不穏な影が...