第一話 この憧れがどれほどなのか
俺は時山という謎の人物に連れられ、今、飛行機に乗っている
「よーし!このままハウスに直行!いぇーい!」
俺は正直、この人が何の目的で俺を連れ出したのか、それが不思議で不思議でたまらなかったが、見た感じだと六歳の幼い俺に変なことをするような奴でも無さそうだった。
「あれ?飛行機楽しくないの?」
「楽しくねぇよ、俺の暮らしとかけ離れた体験をしたところでな」
俺の予想外な反応に時山は少し戸惑い、
「あれぇ?普通の子供ならもっと楽しむと思うけどな…これ、子供に人気の乗り物なのに?」
と、言った。俺は、
「俺の母、目の前で殺されてんだよ、二歳の時にな、そんな経験を二歳でした俺がいままでの人生で楽しいと思った事ねえんだよ」
「あっ…、そうだったんだ、実は俺も、母は殺されてんだ、」
「え?」
いままで俺の話に共感してくれた人は、誰もいなかった。ほかの人に「助けて!」と、言っても、全員、
「悪いけど今はそんな余裕ないからね」
と言って去る人ばかりだ、俺は誰にも助けてもらえないまま、生きてきた。でも今、この人ならという希望が湧いてきた気がした。
「僕はは母と父が両方いなくてね、とある母同然の人が僕を引き取ってくれたんだよね、僕が十二歳のころ、自分の部屋で勉強をしていたんだよ、そんなとき、「うわぁ…」と、悲鳴を上げる母同然の人の声を聴いて、駆け付けたんだよ、その場所に、そうしたら胸を刺された母同然の人がこう言ったんだ、「この現代は腐ってる、だからさ、あんたが勉強した知識を使ってさ、世界を平和にしてよ」と、掠れた声で言われたんだよ、そしてさ、俺は世界を平和にするために、とある団体を立ち上げたんだよ」
と、悲しそうに答えた。
「その団体って?」
「時山大帝国」
「名前からしてすげぇ」
「時山大帝国はね、この島をより平和に、君みたいな孤児を無くすために立ち上げられたグループ、一応その国の私の領地にいま向かってるよ」
俺は、その壮大な信念に驚かされた。
「そのグループを君には支えてもらいたいんだよ、いいかな?」
と、聞かれた。もちろん拾ってもらった恩もあるし、これからここですごい事をやれる、そう期待してこう言った。
「わかった、頑張るよ!」
「うん、ありがとう」
この選択が、俺にとってどうなったか、どういうものになったのか、それをこの物語で語っていく
どうも、砂です、毎日投稿目安に頑張っていきたいと思います。