プロローグ 拾われた少年
「はぁ…」
六歳の俺は、葉っぱを食べながら洞窟の中でじっと空を見ていた。
(いつだったっけ、俺のお母さんが死んだの)
確か二歳の時だった、この島は悪い奴らが占領してるとかなんだとかとは耳に入ってたけど、まさか、家の窓を割って家に侵入して、お母さんを目の前で殺すとは、当時の幼い僕には考えられなかったことだった。
「あの時は、俺は何もできんかったな…」
うすうすとそんな後悔を感じながらぼーっとしていた。
「ぎゅるるるるる」
お腹がすいた音が鳴ったが、料理なんかそもそも食べれるお金などそもそも持っていない。
「はぁ…」
と、自分の絶望的な立場を悔やみながらただただ空を見ていた時、
「だいしょうぶ?」
と、知らない大人から声をかけられた。隣には白い服を着ている女の人がいる。執事かなんかだろう。僕はとりあえず、
「誰?」
と聞いてみた。
「時山っていうんだ」
「へぇ…」
「俺と暮らす?」
こいつか怪しいかは俺にはわからない、でも怪しいが、どちらにしよ今は俺は行くところもないから、こう言った。
「うん‼」
この選択が、僕にとってとんでもない事を引き起こす事を、僕はまだ、知らなかった。
どうも、作者の砂です、がんばって投稿していきますので、宜しくお願い致します。