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7 未来に来ても安宿は所詮安宿でした

 困ったわね……お金にならなかったわ……

 どうやら遺物買取は基本的に次売りに来た時に前回の分が支払われるらしい。

 大体登録してから最初に売りにくる者達が持ってくる遺物は大した物ではなかったりそもそも遺物ではない場合があるので基本的に鑑定されてから値段が判明してから支払われるとの事。


 追い剝ぎと戦った時に少し被弾したり調子に乗って闘気を使いすぎたせいで体内魔力がまぁまぁ減ったし、お腹も空いてきた。

 体内魔力は転生する前よりかなり自然回復が少ないというかほぼしないが、携帯食を食べた時は少し回復したし、ちゃんと食事すれば魔力切れの心配はなさそうだがお金が無ければその食事すら出来るか怪しいだろう。

 ショックを受けていたら受付のお姉さんが飴玉をくれた。あまい。


 ───う~んどうしたものか、銃も組合じゃ買い取ってくれないみたいだし、これじゃあ今日寝る所すら危ういんじゃないの?と口の中で飴玉を転がしながら唸っていると歩いていると声をかけられた。


「あら?昼頃に店に来た子じゃない……ってどうしたの?その背中の銃」


 ミスズさんだ、なんだか無意識にミスズさんの店に向かっていたっぽい。

 どうやら今は閉店の支度をしている所だったらしい。そういえばこの追い剝ぎから追い剝ぎした銃、売れないかな?


「実は遺物を遺跡から持ち帰ったんですが……これと同じものを、ギルドで買い取って貰って今日の宿代にでもしようと思ったんですけど、初めて持ち込んだ遺物の代金は支払われないらしくてどうしようかなって思って……こっちの銃は遺跡の帰り道で襲ってきた奴等を返り討ちにしたので、どこかで換金できないかな~?って思っていっぱい持ってきました」


 ジャケットの裏側に入れた遺跡で手に入れた薬と思われる品を見せて説明した。


「それは!……そうなのね。その銃はDARといって、デマッシャー製の癖があまりなくて使いやすく大量生産されてるからお手頃価格で駆け出しの開拓者とかがよく持つ銃なの。見た感じその銃はろくに整備されてなくてボロボロだからあんまり高い値段にはならないんじゃないかなって思うけど一応売れるわよ。どうする?」


 ミスズさんがそう提案してきた。

 まぁスラムで使われてるような銃だし大した値段にはならないかぁ。でも買い取って貰えるなら少しでも売って宿代にしたい。


「う~ん……でも銃はこの貰った小型の銃があるし七本もあるから、全部売ったら何処かの安い宿位なら泊まれるかなって思うので全部売りたいです!それと何処か泊まれる場所知りませんか?なるべく安いところ!」


「そうねぇ、確かに七本も売ればDARとはいえ安めの宿なら一泊出来なくもないわね。本当はもう今日は店仕舞なんだけど……買い取ってあげる。こんなに可愛い子が宿も取れずにスラムの道端で眠っちゃったらすぐ襲われちゃうものね」


 閉店作業の最中なのに買い取りしてくれるなんてなんて優しい店主なの……!防護服を買う時も色々サービスしてもらったし、この店には末永くお世話になる事にしましょう!


「あまり詳しいわけじゃないけど、この銃七本だったら……大体この位の買い取り額になるから、向こうの宿なら泊まれるはずよ。お礼は今後の商売に期待してるわ?小さな開拓者さん」


 このお姉さん、仕草が一々妖艶な雰囲気を醸し出してる……一体この色気に何人の愚かな男達が惑わされたのだろう……女の私でもちょっとくらっとしそうな色気ね。

 今日の宿はこれで何とかなりそうね!でも明日はどうしようかなぁ……流石にあのデカい機械獣の争いを見て明日もナラト街遺跡に行こう!とは流石にならないしなぁ。

 とか思ってたらミスズさんが話しかけてきた。


「そうだわ、あなた明日はどこに行こうと思ってるの?」


「え?えと……特には考えてないです」


「もしよければ、あなたの腕を見込んで明日のとある遺跡に向かう輸送車の護衛依頼に推薦してあげるから、輸送車護衛ついでに遺跡に行くのはどうかしら?歩いていくには少し遠い遺跡なんだけど、遺跡の修復装置がまだ生きてて浅い区域でもそれなりの遺物が見つかるし護衛依頼も合わせてそれなりに稼げると思うわよ?」


「本当ですか!?是非お願いしたいです!」


「分かったわ、推薦するのに使うからあなたの開拓者証のID教えて頂戴?……よし、推薦しておいたわよ。明日の朝8時に出発だから、寝坊しないようにね?場所はここよ」


「本当に何から何まで色々とありがとうございます」


 なんか滅茶苦茶優しいなこの人。まぁ期待の新人に恩を売っておけば後々強くなった時でも店を利用してくれる可能性があるしそういう意図だろう。後は私が可愛いからとかかしら。

 まぁ私も売られた恩を仇で返すような奴じゃないので今後もこの人とは良い付き合いをしたい所ね。別に美人に貢ぎに来るわけじゃないわよ!


 その後、ミスズさんが店を閉めた後に宿まで案内してくれるという事なので案内してもらいながら、色々話を聞く事にした。






 ────ミスズは宿に向かいながら隣を歩くマオウという少女を見ながら考える。

 最初来た時はすぐ野垂れ死に来週には忘れるだろうと思っていたこの少女は、お昼にうちの店から出た後すぐにナラト街遺跡の巨大な全身機械の機械獣が出る位の奥地で遺物を収集、更に帰り道で襲ってきたそこそこの人数の追い剝ぎ集団を全員蹴散らしたという。


 にわかに信じがたいが、持ってきた大量のボロボロの銃は間違いなくうちの店で買って出た物ではないし、ちらっと見せてもらった遺物は、確かに遺跡の奥で見つかる治療用ナノマシンの薬だった。

 スラムではかなりの安値であのようなボロボロの銃を売っているとよく聞くが、宿に求まる金がないと言っていた少女が買えるはずないし買えたとしてもわざわざこんなにいっぱい買う必要もないし、遺物も買う金があるとは思えない。

 となるとやはり本人が言ったように遺跡の奥で遺物を回収したし、スラムの追い剝ぎ集団を返り討ちにして銃を手に入れた事になる。


 頭の角をちらっと見る、この角はやはり装備ではなく完全に頭から生えている。

 この辺、東部では基本的に強化服や薬によるドーピングで力を得る者が多いが、北部ではナノマシンによる身体拡張や体の機械化による強化が主流と聞く。

 最近東部でも多く見かけるようになったが、北部は東部より出てくる機械獣等がかなり強力なため、それに対抗するべく相応の技術を得る為に一部の企業はスラムの者等を実験体にしていたりと黒い噂が非常に多い。

 恐らくこの少女は北部で実験体にされ何かしらの改造手術を受け力を得て何らかのきっかけで脱走しここまで来たのだろう。


 一体どんな力を持っているのか見当もつかないが、スラムの追い剝ぎ集団程度なら余裕で蹴散らせる程の力を持っているのは間違いない。

 推薦した輸送車の依頼で向かう遺跡、クロクモ街遺跡は確かに良い所だが駆け出しの開拓者には少々手に余るだろうが、この少女ならば大丈夫だろうと思い推薦をした。


 最初は単純にこんな可愛い子が死ぬかもしれないのを見送る事しか出来ないならせめてもと思い施しを与えたが、大した装備も持ってない状態でそこそこの人数の追い剥ぎ集団を相手にしても余裕だった開拓者にここまで恩を売っておけば、暫くはうちの店も安泰だろう。

 今後もこの少女とは良い関係でありたいと思ったミスズであった。






 ────案内された宿は最低限の部屋がありちょっとした食事が出る程度の宿で、まぁ……安宿って感じね。ええ。

 色々考えなきゃいけない事は多いけど今はとっても眠い、今日はもう寝ましょう。

一応話投稿する前に色々確認はしてるんですけどちょっと説明多いかな?って思ったりこれ筋通ってるか?とか思ったりしちゃうけど色々整えようとするとこれ今までの話ほとんど作り直した方がいいなぁとか思ってしまった。

勢いで何となく投稿する前にもうちょっと色々練るべきだったなって滅茶苦茶後悔してます。

でもまぁとりあえず今溜めてある分、大体後二週間位は毎日更新する予定です。

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