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24 神々と竜族

 ……目が覚めると、真っ白い天井とカーテンが見える……知らない天井だ。


「あ!目が覚めたの?丁度良かったの!」


 隣で……ヒサメだったか?地下遺跡の最奥で激闘をした女が食事を食べている

 確かCティタラス地下遺跡で大きな穴に落ちて神気が籠った水晶と肉塊の壁に囲われた場所で竜族の尖兵とやらと勘違いされてヒサメと戦う事になって勝ったと思ったら壁から大きな鹿のような姿の化け物が出て来てそいつも倒したら……神が出てきたんだっけ。

 自分でも何言ってるのかちょっと良く分からなくなってきたけど結局あの後ヒサメがここまで私を連れて来てくれたの?ていうかここはどこなの?ヒサメがすぐそばで呑気にご飯を食べてるって事は誤解はとりあえず解けたのかな?


「ここはどこ?所であの……アレの事って話しても大丈夫なの?ここは……」


 あの地下遺跡の最奥であった出来事は公にしたらあまり良くないような気がして少しぼかす。この妖精族らしいヒサメに通じるかは不安だったが、意外にもちゃんと通じたようだ。


「アレ?……ああ!地下遺跡の事なの?心配しなくても良いの、ここは妖精族が隠れて経営してる病院なの!この部屋は防音対策されてるから神様の事とかも話してても問題無いの!」


 あれだけの激闘があったのになんかやたらと友好的というか何というか……調子狂うな。


「アナタの事はあの後地上まで運んでそのままこの病院まで来たの。私は軽傷だったから治癒薬で十分回復出来たけど、アナタは神様が言うにはリュウキ?でマリョクノトオリミチ?とかが拡張されたせいで暫く目覚めないとか言ってたけど、二日で目が覚めたの!その点滴の中身は神様が渡してくれた神気でボロボロになった体を治してくれる薬なの!」


 そう言って左腕に刺さっている管に繋がってる透明な袋の中身を説明された。

 気がつかなかったけど体に透明な管が刺さってて一応刺さってる所自体は包帯で見えないけど何だか不思議な感覚……ぞわぞわするわね……

 昔龍の地を追い出されてすぐの頃にちょっと怪我して病院に入った時と比べるとこの部屋全体的に真っ白で何もない。

 それはそれとして病院に運んでくれたって事はやっぱり誤解は解けたのよね?


「運んでくれてありがとうございます。それで結局、あなた……ヒサメって妖精族よね?あの地下で見た神様とかその辺の事を色々詳しく聞いても大丈夫かしら?まず私の名前は……マオウ、あなたの言っていた竜族の尖兵でもなければ人族でも魔族でもないわ。今のこの世界で魔族がいるのかは知らないけど」


「アナタの事は神様から色々聞いたの!詳しくは良く分からなかったけど敵ではないの!それに今の時代の人達と違って魔法が使えるって聞いたの!すごいの!」


 やはり今の世界には魔法は無いのか。まぁ私も魔法は使えないけど……そういえば戦ってる最中ヒサメが似たような事を……たしか魔術だったかしら?使ってたわよね?あれは違うのかしら……色々聞きたい事が多いわ。


「そ、そう……そういう事なら色々聞きたい事があるのだけれど……実は私は大分昔から転生の秘術でこの世界に転生してきたの。数日前に来たばかりで本当に何も知らないから知ってる事は全部教えてくれる?」


「そうだったの……あ!神様!……アレね?分かったの!」


 色々聞こうと思ったのに突然ヒサメは部屋を出てどっかへ行ってしまった……本当に妖精族はマイペースが過ぎる!!!






 ────暫く経ってヒサメが小型の機械を持ってきた。

 確かあれは強化服の着替えの時に見た……空間立体映像投写機?だったかしら。


 私が寝ているカーテンで閉め切った部屋の一画の机の上にそれが置かれ、ヒサメが電源を入れ暫くすると地下で見たこいつらの神?が現れた。


「お?ちゃんと映ってるかの?体の調子はどうじゃ?マオウよ。まぁわしが渡した薬があるから心配ないとは思うがの」


 地下で見た時と違いちゃんと服を着ていた。


「どうも、まぁ今の所元気な気がするわね……私はマオウ、聖なる龍に連なる一族の忌み子の証である真っ赤な目と黒い角のせいで、恐らく今は無い龍の地から追放されて……なんやかんやあって勇者と戦って負けて倒される直前に龍の秘術とかいう転生の秘術を試したら成功してこの未来?にきたの。で?貴方達は一体何なの?私が生きてた時代では貴方達神々と竜族は神龍大戦っていう大きな争いを起こして竜族は滅びたし残った神々も弱ってそのまま消えたらしいし、転生する前はいたけどこの未来では滅びたと思ってた妖精族もいるしどうなってるの?」


「お主は随分と妙な過去をもっておるの……まずわしは妖精族を生み出した神、シュヴニア……と言ってもお主が生きてた時代では大体の神は人族の神の手によって殺されておるからその名を知る者は少なかったはずじゃ。妖精族や獣族等の人族以外の種族は纏めて魔族、と呼ばれていたじゃろう?……一つづつ説明するのも面倒じゃの。ざっくり説明するとしようかの」





 ────遥か昔、私が生きていた時代よりも大昔に起きた神龍大戦と呼ばれる世界中に爪痕を残した神々と竜族による大きな争いは、最終的に神々が勝利したが力を使い果たした神々は暫く休んでいたのだが、一部の神々が神同士での争いを起こし、不意を突かれ負けた神々は私が使った竜の秘術と似たようなもので遠い未来へと飛んだらしい。


 未来に飛ぶ間に力を回復した神々はその後地上を支配していた神を封印しこの世界を新たに支配しようとした。

 しかしその時、滅ぼしたと思っていた竜族が竜の秘術で転生し未来に来た。神々が使った転生の術と違い、竜の秘術による転生の影響で竜族は肉体を持ちながら神格化した為、肉体を持たない神々は手も足も出ず神々は蹂躙され対抗する為に受肉しようとした一部の神々は失敗したり妨害されたりしてあのような肉塊になり果ててしまったらしい。



「────神々の争いに巻き込まれた人々は魔力に頼らない技術の進歩により発展していたのもあり、魔法や奇跡に頼る事は無くなりいつしか神々は忘れられ神の奇跡を無くした世界からは魔力が消え、何故か竜族もいつの間にか姿を消し……この荒廃した世界だけが残ったの!って言い伝えられてるの!」


 受肉に失敗した後の事はヒサメが適当に教えてくれた。

 ちなみに肉塊の中で眠ってた意識が私の竜気によって刺激されて目覚めたとかなんとか。


「どうやらわしの神気は結晶化して殆ど周りの水晶になっててわし自身には大した力はないのじゃ……今この世界がどうなってるかは分からぬが、竜族も他の神もいないようで安心なのじゃ。わしは神々と竜族の争いに無理矢理参加させられただけじゃし興味も無かったから早めにやられた振りしておさらばしたし、暫くはここでのんびり過ごすとするかの!」


 ……こいつが妖精族を生み出したっていうのも納得ね。


「うーん、分かったような分からないような……結局、竜族はどうなったのよ?ヒサメ、あんた私の事を竜族の尖兵とか言ってたじゃない」


「竜族は確かに消えたの!でも色々調べていくうちに東部を支配している大企業の一部のトップは竜族っぽい事が分かったの。たまに遺跡の奥の方で調べてる時に襲ってきた奴らがいたの!そいつらは自分の事を竜族の尖兵と自称してたからお前もそれだと思ったの!でも誤解だったの!悪かったの!」


 どうやら気を失っている間に神と色々話し合い私は神々と敵対していた竜族ではなく神側の眷属の末裔(聖なる龍に連なる一族)という事がちゃんと伝わっていたらしい。

 私の時はあんなに聞く耳持たなかったのに「神の言う事は絶対なの!」……まぁこういうもんよね。神を崇める奴とかって大体。


 恐らくC型汚染地域と呼ばれる肉塊に覆われた地は恐らく全て受肉に失敗した神々の土地であるという事が分かった。だからどうしたって感じではあるが。

 あの肉塊達が生物等を襲うのは、シュヴニア神が言うには恐らく奴等は神気によって生まれた小さな神々や眷属的なモノらしく、受ける信仰も無く補給源も無い肉塊達は他の生物を食らったり感染させたりして己の存在を保とうとしていたとかなんとか……

 ちなみに私は竜気を使ってれば肉塊による微量の神気によって感染する事は無いらしい。


 今あの地下遺跡は3層以降はシュヴニア神が新たに作り出したらしい肉塊で完全に閉じきっており最奥までは誰もこれないので、シュヴニア神は今のうちに地下の壊れた施設やらなんやらを治して機能を復旧させる為に頑張ってるらしい。


「機能が復旧したら妖精族達は帰って一緒に暮らすのじゃ!」


「妖精族の悲願である故郷は一度帰れたからもういいの!神とは何時でもお話しできるし色々面倒事はあるけど地上の方が楽しいなの!」


「がーん……」


 神のいう事は絶対では無かったのか?……妖精族もその神も本当にマイペースすぎるわ。

 色々隠している事はありそうだけどまぁ良いわ……なんか面倒な話になってきたわね。

 ていうかもうこの病院にずっと置いてくれない?……あ、ダメ。いやでも神を肉塊から解放してあげたし……それとこれは別なの?ソウヨネ。

一旦これで一章の区切りみたいな感じです。

ちょっと忙しくなるので一月位書き溜めたりしようかなって思ったりしてます。

なので恐らく暫く更新しないかもです。

楽しみにしてくれてる方が居たらごめんなさい。

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