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第52話 ラブコメ9 ―玄咲の過去―

「面白い話じゃない。つまらない話だ。話す方も、聞く方も。それでも良ければ聞いてくれ。


 俺は普通の家庭に生まれた。普通の両親。普通の妹。普通の環境。何もかもが普通だった。ただ一人、俺だけが普通じゃなかった。


 俺は昔から他人と仲良くできなかった。仲よくしようとはした。だが、向こうから離れていくんだ。なんでか分からない。価値観が人と違ったのかもしれない。とにかく、生まれてこの方一人も友達ができたことがなかった。


 そんな俺のことを両親は随分心配してくれた。色んな精神病院に連れて行ってくれた。色んなゲームを買い与えてくれた。特に嵌まったのがCMAというゲームだ。これは傑作で、しかも全てが俺の琴線に触れた。特に気に入ったのがヒロインだ。ほとんど全てのヒロインが人間じゃない亜人なんだ。俺は人間は大嫌いだけど女体は好きだったから人間の姿をした人間じゃないヒロインたちに惚れた。くだらない拘りだがその差異が大事だった。


 だが、そんな俺にも人間以外の友達ならいたんだ。クロマルとクロスケさ。クロマルは他人の家の飼い犬で、クロスケは野良猫だった。俺が名付けたんだ。どっちも俺の無二の親友で、魂で通じ合った友達だった。黒犬と黒猫で、本当に可愛かったよ。心から愛していた。バエルと同じくらい愛していた。


 そんな2人は人間に殺されるような形で死んだ。少なくとも俺は未だにそう思っている。


 クロマルは全身をウジ虫に食われて死んだ。劣悪な環境で飼われていたことにより発症した口内ガンを放置され、あっという間にハエにたかられてウジの団子になったんだ。今でもトラウマになっている光景だ。カビや、梅雨の時期にはナメクジさえこびりついたボールに注がれる濁った水。虫の湧いた器に平気で注がれる最低限の餌。エンジンがかかるたび車の排気ガスに塗れる犬小屋。そんな場所に鎖で拘束されていたんだ。病気になるのも当然だった。


 俺はクロマルに学校から盗んできた給食のパンと、奇麗な水を持って行ってやるのが日課だった。いつも腹をすかせていたから喜んで食べた。俺が近寄っただけで尻尾を振って立ち上がってな、パンを食う前に俺の顔を舐めるんだ。食べたあと舐めたら汚いからな。頭がいい犬だったんだ。クロマルは。


 ある日飼い主の糞爺にパンをやってるところを見られて殴られた。「うちのクズオにいつもいらんものをやってるのはお前か」と。クズオじゃなくてクロマルだって反論したら「どっちでもいい。さっさと死んでくれた方がいいんだこんな駄犬。二度と来るんじゃないクソガキ。てめぇもぶっ殺してやろうか」と言われてな。俺は怖くてしばらくクロマルの家に寄れなかった。しばらくぶりに立ち寄ったら前述の通りさ。


 ……俺はな、その時、ウジ団子になったクロマルが怖くて逃げたんだ。クロマルは、あんな状態になっても、俺を見て、笑顔を浮かべて、必死に立ち上がろうとしていたのに、俺は逃げたんだ。お、俺は、俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は逃げたんだ。だからもう逃げない。俺は卑怯者なんだ。だけどもう逃げない。俺は生きる価値のない屑なんだ。だけどもう手遅れだ。だってクロマルはもう死んだ。だから罪は消えない。俺は今でも自分のことが許せない。あのクソガキのことが許せない。もし目の前に現れたら何のためらいもなく捻り殺してやる自信があるよ。あのクソガキは罪人だからな。死んで当然なんだ。俺は死んで当然なんだ。


 そして俺以上にあの糞爺は死んで当然の屑だ。生きる価値のない人間だ。悪魔だ。だが、殺さなかった。当時の俺はまだ常識が残っていた。人を殺してはいけないという常識が。後年、時代遅れの産物となる常識がな。今思えばあのときあの爺を殺しておけばよかった。


 そしたらクロスケまでは死ななかったかもしれない。クロスケは半分俺が殺したようなものだからな。


 クロスケは美しい黒猫だった。誰にも懐かなかった。最初は俺を見ても逃げた。だけど俺はそんなクロスケに一目ぼれしたんだ。毎日毎日追っかけてた。そしたらクロスケも段々心を許してくれるようになってさ。一定距離までは近寄らせてくれるようになった。一定距離まで近づいてクロスケがいなくなるまでいつまでもいつまでも。


 そんな日々を続けていたらある日クロスケが自分から近寄ってきてくれてさ。頭を掻かせてくれたんだ。俺は嬉しくてずっと頭を掻いてた。そしたらその日はニャーって鳴いて逃げられたけど、その日を境にクロスケは俺を見ただけで近寄ってくれるようになった。その内口笛だけで。クロスケと俺は心と心で繋がった。俺はどうしてもクロスケを飼いたくなった。両親に言ったらいいセラピーになるかもしれないから飼っていいって言われた。俺は大喜びでいつもクロスケと落ち合う公園に言って口笛を鳴らしたんだ。


 クロスケはこなかった。


 クロスケも毎日公園にいるわけではない。会えるわけではない。こんな日もあるかと思って、俺はその日は一応クロスケを口笛を鳴らしながら探し回ってから帰ったんだ。また明日会えばいいって思って。


 翌日も、その翌日も、そのまた翌日も、クロスケはこなかった。そしてどこを探しても見つからなかった。


 なにか致命的なことが起こった。一週間経ってようやくそう理解した俺は学校をサボって一日中クロスケを探し回った。猫が活性化する時間帯である夜中まで含めての、一日中だ。それでもクロスケは見つからなかった。1ヵ月前にクロマルが死んだばかりでもうクロスケしか友達がいなくて、クロスケへの依存度が凄いことになってた俺は心を病んで家に引き篭もるようになった。


 1ヵ月程経って、俺はある日ふらりと外に出た。クロスケが、呼んでる気がしたんだ。そしたら本当にクロスケの声が聞こえたんだ。俺はクロスケの声を追いかけた。だけど、どんなに走っても声はすれど姿は見えない。それでも追っかけていたら、ある地点で声が止んだ。


 そして代わりに人間の会話が聞こえたんだ。


「あの黒猫がいなくなって本当清々したわ。私黒猫嫌いなのよね~。不吉だし。窓の外歩いてるの見ただけでギャーって叫んじゃう。だって気持ち悪いじゃない。ゴキブリと同じ色なのよ?」



 猫嫌いで有名な糞婆の住んでいる家だった。なぜか俺は全身の血が引いた。直感したんだろう。この糞婆がクロスケを殺したのだと。クロスケがこの場所に導いたのだと。そしたら案の定だった。その後の糞婆の台詞は一言一句覚えている。というか忘れられないんだ。今思い出しても気が狂うほどの怒りに襲われる。一日たりとも怒りが薄らいだ日は、ない。


「あのクロスケとか呼ばれてたクソネコ。前は警戒心が強くて中々捕まらなかったんだけどね、最近近所のクソガキが躾けてくれて人間への警戒心が緩くなったのよ。だからあのクソガキの真似して口笛吹いたら車の下から出てきてさ、それを虫取り網で捕まえて、首根っこ引っ掴んで籠に閉じ込めて家に持って帰って保健所呼んでさ。近所でも評判の悪いドラ猫です。私も何度も糞害にあいました。本当性根が腐ってるので正義のために殺してくださいって言って渡してやったのよ。役員さんも大変でしたねって同情してくれてね。引き取ってくれたわ。あれから1ヵ月。今頃とっくに死んでるだろうね。ウンコ垂れの糞猫が。ざまぁみろ。あひゃひゃひゃっ!」


 俺は傍に落ちてた鉄の棒を持ってその糞婆に背後から近づいた。もう何も考えられなかった。殺すこと以外何も考えられなかった。会話相手が俺を指さして、糞婆が俺を振り返った。俺は振りかぶった鉄の棒をそのときにはもう振り下ろしていた。


 鉄の棒から糞婆の側頭部に伸びる赤い線が見えた。本能的に俺はその赤い線に従って鉄の棒を振り下ろした。


 糞婆は死んだ。あとから警察に聞いたが即死だったらしい。通常ならありえないことだと驚いていた。よほど打ち所が悪かったのだろうと。まぁお前も被害者も運が悪かったなと警察官は軽い調子で言った。あるいはどうでもよさげに言った。


 そうさ。俺は当然警察に捕まった。そして殺人罪で少年院に送られた。最初は5年で出られる予定だったんだが、そこでも人を殺してしまってな。相手は屑だから俺は何一つとして悪くないんだが罪が上乗せされて結局10年間ぶち込まれてた。俺の人生はそこで一旦終わった。まともな教育も社会的実績も積めないまま少年院で10年。それは社会的にはもう死んでるのと変わらない。当然、社会復帰なんてできなかったよ……。


 出所した俺は家族の下に戻った。少しだけ、期待してた。暖かい反応を。幻想だった。


 泣きじゃくる母に連れられて家に帰るなり父に鉄アレイを投げつけられた。避けたら子供の頃の俺が映った家族写真を飾った写真立てに直撃してさ。ぶっ壊れて、そして写真をよく見たら俺のところだけ引き千切られてたんだ。笑ったよ。泣きながら。


 どうやらうちの家族は俺が逮捕されてから大変な目にあったらしい。マスコミの取材、近隣住人からの差別、嫌がらせ電話、投石に落書き、加害者家族というだけでありとあらゆる嫌がらせを受けたらしい。そのせいで、妹は学校でいじめにあい退学。母は精神病を患い薬が欠かせない。父はそんな家族を1人で支えるストレスで総白髪になって顔も老人みたいになっていた。全て俺のせいだった。俺はもう笑うこともできなかった。


 この世に残された最後の縁で希望だった家族は俺のせいで滅茶苦茶になっていた。家族が俺を憎悪の眼で見た。人殺しだと罵った。俺の全てを否定された。最後の希望がぶっ壊れた。希望なんてもうこの世のどこにもなかった。


 だから俺は壊れてしまった。叫んだ。声の限り。この世界に心の底から絶望して。その後の人生で何百回と起こすことになる精神崩壊の記念すべき第1回目さ。俺のメンタルはもろいがな、何度も壊れ過ぎて逆にすぐ再生する柔軟性を得たんだ。拷問を受けた時も一日でもとに戻ったくらいさ。いいメンタルだろう。いや、なにもよくないか。糞みたいな同意を求めて悪かった。俺は頭がおかしいな。


 だが、それでも、家族は俺を追い返さなかった。家に入れてくれた。物置と化していた俺の子供部屋を整理して再びそこに住まわせてくれた。それが単なる隔離処理だとはわかっている。だが、それでも嬉しかったんだ。まだ、愛が残っている気がした。


 それに、久しぶりの自分の部屋は落ち着いた。部屋を散策すると、当時のものが手つかずのまま残っていた。大事にされていたというよりは触れることすら嫌だから残っていたという感じの残り方だったが、とにかく残っていた。最後の平和な時代の思い出が、家族みんなが同じ希望を見ていた時代の夢の残骸がたくさん残っていた。その中にはポケットボーイに刺さったままのCMAもあった。


 誕生日に両親に買ってもらった、妹も好きだった、ゲームイベントにまで足を運んだ、俺が一番好きだったゲーム。CMAを起動すると10年前と何も変わらないゲームデータがあった。俺はタイムスリップした気持ちでそのゲームデータでCMAのプレイを開始した。


 天使が俺を出迎えた。天使は俺を愛してくれた。天使は俺に変わらない笑顔を向けてくれた。天使は時を超えた。天使だけが俺に残されたこの世の希望で縁だった。天使だけがおれの友人で、恋人で、家族だった。もう天使しか俺にはなかった。だから俺は毎日CMAをした。飽きることなく。天使に会うためだけに。


 そんな生活を1年続けた。正直それ以降の記憶はかなり曖昧だ。飛び飛びでとりとめもない。精神の崩壊とともに現実認識も狂ったからだろう。戦争が始まったのは覚えてる。家族が本当は俺を喜んで送り出したのも覚えてる。超戦士計画とかいう気狂いが考えたふざけた計画の非検体に抜擢されて何度も死にかけたことも覚えている。全部うろ覚えだが。


 そ、そして、それでも、ど、どうしても、忘れ、られないのがえっと、そ、そおの。えっと、えっと、えぇぇぇえっっと、えっとっとぉおおおおって、あ、あああああああ悪魔を癒すにはどうしても天使が、じゃなくて、俺が、人を、悪魔になった、瞬間で、お、俺がおれがっががが俺がぁあああがあっ人間の、大量の、人間をっ、あっああぁあああああっああああああああああああああっあああああああああっあああああああああっ……ッアッアアクマニオチタシュンカン……デ……で――――シャルに言わなきゃいけないことがあるんだ俺はっああああんああっあああああああああああ俺はッ!!!


 大量殺人を犯したんだっ! 10万人以上人を大量殺りくしたんだッ! 人をひひひひひひひヒヒヒヒヒヒトを一度にそれだけの大ぜいころしたんだっまるであくまっみたいにぃぉれはころし、たんだ――人を、大勢、殺し、たんだっ……!


 もちろん故意じゃないむしろ止めようとした悪魔的偶然が重なった結果俺にお鉢が回ってきただけだし俺も押すつもりはなかったのにあいつがあれらがこいつを俺をころせとひとをころすのはおれのせんばいとっきょ―――――――――――――――――――――――――俺のせいだ全て俺のせいだっ! 俺が何もかも悪いッ! いつも、いつも、地獄が回ってくる俺の中で地獄が回ってるからそれに合わせて俺の周りも回る。地獄になる。シャルだってっ! 俺が世界で一番愛してる世界で一番大事なシャルだって俺がいなきゃあんな目にあわなかったんだッ! 何もかも俺が生まれてきたからッ! 俺が、生まれてこなければッさらに合わせてくる狂ってるこの地獄もあの地獄もそれもこれもあの赤い世界は俺の俺なしでは生まれなかったんだッ!!!!!!!!! 悪魔も、人間も、俺のことなんだッ!!!!!! 俺が人間《悪魔》なんだッ! 俺が、俺は天之玄咲なんだよッ!!! 血ッ血血血血血血血血ッ血血血血血血血血血がッ、あれからいつも目の中に入ってるんだッ血の眼が中に血の眼が俺の中に血が眼がッ! 赤い眼がッ、悪魔の象徴がッ! 俺の中の正義ッの中に歪んだ正義の中に赤い眼が光る生き残ることだけが正義ならばッ! 正義なんていらないッ! 正義なんてないッ! あの世界にはもう絶望しかないッ! 俺は人間が大っ嫌いだッ! あの世界の人間が俺は大っ嫌いだッ!! 俺は戦争が大ッ嫌いだッ!!! 二度とあんな世界に戻ってやるものかッ! ああそうだッ! 俺は戦争ばかりの異世界からこの平和な世界に転生したんだッ! 俺は、俺は――――ッ!」


「もう、いいよ、玄咲。ごめんね、つらいこと、思い出させて」


「ま、まだだ。まだ、俺は、君に、告白しなければいけない罪が一杯ある。俺は、俺は、ずっと幻覚を見てるんだ。そうに違いない。こんな都合のいい現実があるはずがない。俺は地獄に落ちてる最中なんだ。そうに違いない。だって俺の人生はいつもずっとその時一番起こって欲しくないことが他人を巻き込んで起こるんだ。その連続なんだ。……君に、君に、だってッ! 絶対あんな目にあって欲しくなかったんだッ! 君にはずっと笑っていて欲しかったんだ……! ずっと、幸せでいて欲しいんだ……ずっと、ずっと、ずっと、ずっと。俺は大好きな人には幸せでいて欲しいんだ。当り前だろ。でも、俺が好きになった人はみんな不幸になるんだ。天使以外みんな不幸になるんだ。だから、君は俺と一緒にいない方がいい。大丈夫、明日の決闘は俺がなんとかする。天下一符闘会だって俺がなんとかする。要するに優勝してしまえばあの糞婆がなんといおうと君は助かる。きっとクロマルみたいにいざとなったら俺は君を見捨てる。クロスケみたいに俺が関わっただけで君は不幸になる。家族みたいにいつか君は俺を憎悪するようになる。殺した人たちみたいにいつか死ぬ。だから、だから、だから、俺と一緒にいたらいけないんだ――!」


「もう、一生、離れない、って、言ったよね? ――全部、吐き出し、たそう、だったから、止めなかった、けど、もう、十分、だよね? だから、もう、休も? 一緒に、寝よ?」


「だ、だが、俺は、君と、一緒にいる訳にはいかないんだ。それが一番君を幸福にする方法なんだ。そして結局それが俺にとっても一番の幸福なんだ。だから、俺を幸せにしてくれ、シャル……!」


「泣きながら、言っても、説得力、ないよ」


「え……? お、俺は、泣いていたのか? い、いつから……」


「さいしょ。最初から、ずっと。途中から、荒い息、吐いて、心臓、抑えて、寒さに、震える、ように、全身、震わせて、泣いてた……辛い、んだね。過去、思い出すのが、それだけ。ごめんね、悪いって、思ってる。分からない、こと、ばっか、だったけど、とにかく、辛いって、気持ち、だけは、伝わった。……だから、これはね、せめてもの、償い。落ち着くまで、ずっと、こうしてて、あげる」


「……えっと、は、離れた、方が」


「でも、ずっと、自分から、離れよう、とは、しない、よね? 本当は、こうやって、抱きしめてて、欲しいん、だよね? ……私、からは、絶対、やめて、あげない」


「……俺は、ずっと、つらかったんだ。ずっとずっと、つらかったんだ」


「うん」


「でも、誰も、同情してくれなくて」


「うん」


「自分でも、贖罪だからと、そのつらさを受け入れるしかなくて」


「うん」


「でも、本当は誰かにこうしてもらいたくて」


「うん」


虚構の存在(天使)じゃなくて、本物の暖かさに癒されたくて……!」


「うん」


「シャル……! ごめん……! ごめん……!」


「なんで、謝るの?」


「俺はこんなことしてもらう資格はなくて、なのに嬉しくて嬉しくて仕方なくて、でもそんな自分が許せなくて、だから、だから、だけど、それでも、俺は、許されたくて――――!」


「いいよ、許して、あげる」


「――――え?」


「玄咲の、やること、なら、なんでも、許して、あげる。だから」






「好きなだけ、私に、甘えて」






「――シャル」


「なに?」


「もう少しだけ、抱きしめてて、もらってても、いいかな……!」


「うん、いいよ」

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