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禍ツ赫キ桜
禍ツ赫キ桜/ほっきい
A】
反り顕る其れは
臓物の如く赫い風情を放つ
天上の輝きをも吸い付くし
煌めきを無慈悲に引きちぎる
B】
甘い香りは堕落をもたらして
千夜の底へと誘って
虚飾の美しさを以て
C】
健気に凛々(りり)しく咲けども
踏まれ、啄まれ、
果ては醜く枯れ果てる
ならば全てを強欲に喰らい
永久に咲き誇ってみせようぞ
一度我に見惚れて仕舞えば
待つのは赫然たる最後
朽ちたその身を頬張り尽くして
さらなる呪いの糧としよう
2A】
降り散らすのは
花びらなのかそれとも血飛沫なのか
絢爛に咲きざくもの共への
嫉妬を胸に激らせ今宵も…
2D】
ただ美しく在りたい
叶うことない儚き夢さえ屍に
後戻り出来ぬこの憂鬱な世界に
溺れゆくだけさ
2B】
いつか終わりゆくことを夢見て
堕ちゆく姿に嘆いて
虚飾の美しさを以て
2C】
健気に凛々(りり)しく咲けども
踏まれ、啄まれ、
果ては醜く枯れ果てる
ならば全てを強欲に喰らい
永久に咲き誇ってみせようぞ
一度我に見惚れて仕舞えば
待つのは赫然たる最後
朽ちたその身を頬張り尽くして
さらなる呪いの糧としよう
テーマ】
・反転
・禍々しさのなかに見える美しさ≒虚しさ
・「桜のように美しく在りたい」と願っていた一輪の花が、負の感情が爆発して反転した結果 桜の黒い側面を持ち合わせた禍々しい紅い桜として顕現した姿




