早乙女家物語~俺/私たち五つ子!~
初心者ゆえ、非常に下手くそで文才もありませんが、もし興味を持っていただけたら幸いです。
よろしければ、五つ子たちの世界を覗いていってください。
ーこれは、とある町に住む、とある五つ子のドタバタな日常を描いた小説です。
ここは月ヶ谷町。
山や海などに囲まれ、昔ながらの商店街や住宅がある小さな町である。
一見何処にでもありそうな町だが、この町には二つとない最大の特徴があった。
それは、「五つ子」が住んでいることだった。
「五人兄弟」ではない、「五つ子」である。
全員同い年である、高校生の五つ子が「子供だけ」で暮らしているのであった。
言葉だけの説明では分かりにくいと思うから、ここからは実際に五つ子の日常を見ていっていただこう。
興味があれば、覗いてみてほしい。
ーとある日の早朝。
月ヶ谷町の中でも一際新しく見える(と言っても築20年は建っている)一軒家に、早朝には似つかわしくない怒号が響いた。
「みんな起きろーーー!完全に遅刻だぞーー!!」
朝からそう叫んだのは、この家の長男である早乙女 壱也だった。
五つ子の一番上である彼は、一時間寝坊していることに気づいて、弟妹を起こしにきたのだ。
よりによって五つ子共通で使ってるアラームが壊れていたのである。
「はぁ!?や、やべぇ寝過ごした!!」
次に叫んだのは次男の早乙女 紅音だ。
男にしては少し長めの髪の毛を振り乱しながら、階段を駆け下りていった。
三秒後に階段を踏み外して転ぶのはまた別の話。
「私としたことが寝坊するなんて……!」
大慌てで髪の毛を結っているのは長女であり、早乙女家の紅一点である早乙女 立華。
人生で一度も寝坊したことがない彼女は大騒ぎして支度をしていた。
「俺今日委員会の仕事あったんだった!!やべぇよ怒られるぅ!」
寝ぼけてあちこちにぶつかりながら支度をしているのは、三男である早乙女 誠哉だ。
慌てているため、普段かけている眼鏡を置きっぱなしにしていることには気づかなかった。
「うわああ、ボク宿題やってたっけ!?」
パンをかじりながら着替えているのは、末っ子の早乙女 陸である。
ちなみに宿題は半分やってて寝てしまった模様。
『早くしないと先生に怒られる!!』
こうして五人はドタバタ騒ぎながら学校へと向かうのだった。