1.幼馴染に告白します。
俺の朝はいつも騒がしい。
二階に通じる階段をドタバタ駆け上る音でいつも目を覚ます。
そして、俺の部屋の扉を開けて彼女は言う。
「彩人!早く起きないと、学校遅れちゃうよ!?」
この人が、俺の片思い相手の佐伯理香である。
***
「なんで、今日は珍しく起きてたの?なんか寝不足っぽいし」
家を出てから、理香は俺が今日珍しく起きていた理由を聞いてきた。
「いやぁ、ゲームが全然やめられなくてさぁ…」
これは、全くの嘘である。
昨日は、今日の事で緊張してしまい全く寝れなかっただけである。
適当な言い訳をして俺は、一枚の紙があるかポケットに手を突っ込み確認する。
そして、朝から緊張してしまっている自分を抑えようと、息を吐き呼吸を整える。
はぁ!ついにこの日が来てしまった!
今日、俺は理香に告白するつもりなのだ。
昨日なんて、告白セリフについて考えていたらいつの間にか日が昇っていた。
約三十人に告白されても、首を縦に振らなかった理香に告白……
振られてしまったら、今のこの関係性も終わるのだろう。それでも、俺は理香と付き合いたいのだ。
あぁ、緊張してきたぁ~。
視線に気づかれないように、そっと理香の方を見る。
理香は「へぇ~」と言いながら、口元に手を当てて欠伸をしていた。
「そう言う理香も眠そうだけど、夜に何かしてたの?」
「……私!?私はねぇ………べべべべ勉強してたかな!」
この慌て方といい、目線を俺に合わせてくれなかったりと。
嘘だという事はすぐに分かったが、きっと、理香の事だから夜遅くまで動画でも見ていたのだろう。
「へぇ、勉強……なんの勉強をしてたの?」
面白半分で俺は、更に質問をする。
「えっとねぇ……ってそんなことより、き、今日の放課後さ、予定空いてないかな?」
話をはぐらかされたが、今日の放課後は俺にとっての一大イベントであり、まさか、理香から空いているかと聞かれるとは思ってもいなかった。
「空いてるけど」
「ほ、本当?そ、それじゃあ、午後五時に私たちの教室に来て!」
理香の方から今日呼ばれるとは……
まぁ、少し予想外だけど、こんな絶好の機会二度とないよな……
俺は、午後五時に俺と理香の普段過ごす教室で告白することに決めた。
僕や読者が読んで、不快になりそうなことを感想で書くのはやめてくださると嬉しいです。
作者も人間なので、傷つきます。
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