僕のこと
「僕の部屋に行こうか」
僕の部屋は二階にある。二階には中学生の妹、一華の部屋もある。中学一年生なのに、賞状やトロフィーを500ほど持っていると言われている科学部の副部長をしている。一華は部屋にいる時は、僕から盗んだ本を読んでいるか、動画を見ている。
…ミカと一緒のところを見られると学校中で噂されるから、今は出会いたくない。
一華は噂好きで、特に、僕に関する情報が好きらしい。そんな一華に出会って、噂が学校中に流れたらやばいので、僕は静かに部屋を通りすぎた。
「ここが僕の部屋だよ。結構散らかっているけど……あれ?」
…おかしい。朝部屋を出た時は今年最大級に汚かったのに、帰ってきたら埃一つ落ちてない部屋になっているのだが…母には掃除しないでと言っていて、母はそれから一回も掃除していないのに…
「それ、私が掃除したからです」
「………ありがとうございます………」
「いえ、これが私の仕事です。コメに聞きました」
…あいつ、メイドの仕事まで教えているぞ。
「確か私の仕事は掃除、炊事、洗濯などの家事や、ご主人様の命令に従うことですかね」
「…メイドとしては間違っていないと思う……」
「なら良かったです」
僕はこの部屋に来た理由を忘れていた。
「で、僕の自己紹介なんだけど。僕は加藤 修司。現在高一の16歳。中一の妹がいる…それぐらいか」
「おにーちゃん、ご飯でき……」
パタン……ガチャ
僕の自己紹介が終わってすぐに一華が僕の部屋のドアを開けた。そして閉めてまた開けた。
「夢……じゃない…よね。私の好きな獣耳メイドの少女がおにーちゃんの部屋にいる夢じゃないよね……」
…まずいことなった……
こんにちは、古寺 咲夜です。
次回は妹とミカの話です。