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花食症  作者: 柏井彫刻
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4

 翌日

 学校を休み病院に来ていた私は、約半日かけての検査がやっと終わり、医師に診察結果を聞くところだった

 「――お嬢さんの検査は一通り終えましたが、特に異常はありませんね」

 「で、でも食欲とかが……」

 「器官にも異常は見られませんでしたし、数日もすれば治るでしょう」

 結局原因はわからず仕舞いで、病院を後にすることとなった。

 母親の顔には不安が滲んで見えた。娘は確かに体に異変が起こっているというのに、医師からは異常がないと言われてしまったのだ。医師が言うのだから間違いはないのだろうが、それでも不安になってしまう。

 「まだお腹空かないの?」

 ここで娘がお腹が空いたと言ってくれればどれだけ嬉しいか

 だが、娘は

 「空いてない」

 でも喉が渇いたと訴えてくる。飲み物を買うためにコンビニに寄れば、娘は珍しくローズティなんてものを買い物カゴに入れた

 「珍しいじゃない。 そういうの、あんた好きだっけ?」

 「この間飲んだんだけど、結構美味しかったよ」

 こうやって会話をしていると、いつもと何も変わっていない気がしてくる。またいつもの様に3人で食卓を囲って他愛ない話で盛り上がって、そんな今までと変わらない日常が送れるんじゃないかと思ってしまう。

 お医者さんも数日もすれば治ると言っていた。また私のご飯を美味しいと言ってくれる娘の姿が見れる、筈なのだ。たかが食欲がないだけ。ただ喉が渇くだけ。それだけの筈なのだ。なのに、なのに何故だろう。何故私はこんなにも不安なのだろう。

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