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花食症  作者: 柏井彫刻
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 授業の終了と共に、昼休みを告げるチャイムが鳴る。

 生徒たちが各々の昼食をとり始める。一人で粛々と食べる者もいれば、友人との会話に花を咲かせながらの者もいる。良くも悪くも、毎日この時間は騒がしい。

 「食べないの?」

 いつも一緒に昼食をとっている友人に聞かれた私の箸は、全く進んでいなかった。

 朝食を抜いたにも拘らず、一向に腹が減らないのだ。

 「うん、ちょっとね……」

 「大丈夫? 具合でも悪いの?」

 頭痛や腹痛があるわけでも、体がだるいわけでもない。ただ食欲がない。

 「それに、あんたそれ何本目よ」

 そして異常なほどに喉が渇くのだ。起きてからの約8時間で、もう既に2ℓ―500mℓの水筒に同じく500mℓのペットボトル3本―は飲んでいる。

 「保健室で休んできたら?」

 確かにいつもの自分とは違う。もしかしたら何かの病気なのかもしれない。そう考えた私は、何か知っているかもしれない保健の教師に話を聞きに行った。

 「――お腹が空かなくて、喉が渇くの?」

 保健室に入れば、白衣を着た女教師が出迎えた。そして事情を話せば教師は少し頭を悩ませるそぶりを見せそしてこう言った。

 「器官に異常があるのかも 他には何か気になることはない?」

 「気になること……」

 そう聞かれ、鎖骨の痣が思い浮かんだが私は言うのをやめた

 「いや、特にはないです」

 どうせ2,3日で治るだろう。この以上の原因だって病院で診てもらえばわかることだ

 「とりあえず明日にでも病院に行ってみます」

 そういって私は、保健室を後にした。

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