2
いつものようにロンファーを履き、いつものように通学路を歩く。いつもと違うのは朝食を抜いたこと。そして異常なほどに喉が渇くということ。いや、喉だけじゃない。目や顔、腕、足、全身が渇いているように思える。
既にいつも持ち歩いている水筒は空になってしまっていた。
「買うか」
渇きに耐え兼ね、近くにあった自動販売機で水を買おうとする
が
「ローズティ……」
ローズティと書かれた飲料で目が留まる。そして、朝に嗅いだタオルの香りを思い出す。あれも確かローズ、つまり薔薇だった。
気が付けば水ではなく、ローズティを買っていた。
キャップを開ければほのかな薔薇の香りが鼻腔をくすぐる。そして一口飲めば、全身に水分が行き渡る。こんな感覚は初めてだ。自分はこんなにも渇いていたのか。一気に半分も飲んでしまった。ローズティというのは初めて飲んだが、程よく甘く飲みやすい。完全に虜になりながらも、潤った体でまた、学校を目指し歩き始めた。
「おはよう!」
学校に着き、教室に入れば先に登校していたクラスメイトに挨拶をされる。返すように自分も挨拶をした
「おはよう」
「あれ、その痣どうしたの?」
友達は首元を指しながら言う。痣とは、今朝見つけた赤い痣のことだ
「わからないけど、私も朝気づいたんだよね」
「蚊にでも刺された?」
「んー、どうだろう。 でも、痒みとかそういうのもないんだよね」
「ふーん。 結構目立つから、早く治るといいね」
「そうだね、ありがとう」
友達との会話を終席に着けば、HR開始を合図するチャイムが鳴った。




