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Magia ~楽園の魔法戦士~  作者: 紫苑
8/10

迷い込んだ森の中で

風林寺伊吹(ふうりんじいぶき)の紹介


誕生日:5月5日

誕生石:翡翠、エメラルド

星座:牡牛座

血液型:A型

性別:女

属性:風

武器:扇

身長:159cm

体重:47kg

スリーサイズ:82(C)・57・80

利き手:右

趣味:日本舞踊、茶道、華道

特技:和食料理、和菓子

得意な教科:家庭科、国語、歴史

苦手な教科:科学

好きな食べ物:ひつまぶし、きしめん

嫌いな食べ物:マヨネーズ

好きな異性のタイプ:真摯で一本筋の通った人

休日の過ごし方:料理のレパートリーを考える

家族構成:母、父、姉

イメージ曲:神威がくぽの『疾風』

イメージキャラクター:Yes! プリキュア5の秋元こまち(カラーリングが緑)、銀魂の志村妙(髪型&和風)、美少女戦士セーラームーンのセーラーネプチューン(御淑やかに見せかけて、気の強い性格)

料理に関して:手抜きは許さない


概要


『Magia』の登場人物及びサブヒロイン。自己紹介での桜の緊張を解した蜜柑にそれなりのフォローを入れた落ち着いた性格の美少女。老舗の和食料亭の娘であり、学業の傍ら家の手伝いをしているが、継ごうかどうかはまだ考え中。

「……おっとっとぉー!……ふぅ」


再び開いた光の扉に吸収されて、現在地へと辿り着いた桜は急な斜面の滑り台を勢い良く滑った後の様な感覚にフラつきながらも無事に着地する事に成功し、一息吐いたのは良かったが、辺りを見回すと先程の様な森林の図書館の様な場所よりは現実的だが、グリム童話のヘンゼルとグレーテルの様な不吉さを思わせる森へと理不尽に立たされていた。

その状況を理解しつつも、迷ったと言う現実を受け入れたくなかった彼女が発した一言。


「また森?」


他にもっと言いたい事はあったのだが、隠者の家を思わせる様な静寂さ、しかし、鬱蒼とした迫力のある杉林が不思議と言葉を封じさせる。

桜が迷い込んだと思われる森には、質素だが非常に威圧感があった。

此処に長居は無用だと言う意思が身体中を駆け巡る様にして、桜の身体を動かした。

無言、無表情で桜は歩く。

着々と歩を進める中で木の枝や葉を踏んだり、更には辺りを霧をすり抜けていったが、ここで最悪の可能性が桜の脳内を過ぎる。


――もしも、ここを出られなかったら?


家に帰れない。

いや、困る事はそれだけじゃないが、言葉に出来ない不吉な予感が次々と浮かんでは消え、浮かんでは消える。いや、振り払う様に歩いて消す。そう、どんどん消していった。

そうしていく内に歩きから早歩きの様なスピードへと変わっていくが、急に体操選手の号令が掛かったかの様にピタッと動きを止める。


「どうしよう……?」


来た道を戻って、また一からやり直すべきか? 

しかし、そんな事を一向に景色が変わらないし、自分がどれほど歩いたかなんて覚えている訳が無い。

何せ、今まで余計な考えを振り払って歩いてここまで来たのだから。

桜は何も考えずに行動してはならない、と言う事を今になって学習した馬鹿な自分を畜生と言わんばかりに責める。


――ヤバい、本気で詰んだ気がするどうしようどうしよう助けて誰か助けて助けて助けて誰でも良いから助けて。


「……はぁ」


溜め息を吐きながら、深呼吸した。

慌てていても、意味は無い。

こんな時は一点の行動に集中しがちで周囲を見渡す事を忘れてしまいがちだ。

そうだ、広い視野を持ってさえすれば。

右へ左へ前へ後ろへと視線を万遍なく見渡す。

すると、太陽と思われる一筋の光がレーザービームの様な形状で密生している木々を構わずにこちらを照らしていく。

出られるかもしれないと思った桜は迷わずにそちらの方向へと体育祭の競技を思わせる様な瞬発力で全速で駆けていった。


「ハァ……はぁ! 出れた!」


出れた。

森の中からは出れたが、戻れたとは言っていない。

自分の目の前に聳えるのは地位や身分のある人が住んでいそうな館を思わせる豪邸だった。

こんな森を抜けた所に家を建てるなど、相当な人間嫌いな家主に違いないが、背に腹は代えられない。

どうか、人が住んでいます様にと藁にも縋る様な思いで祈りながら、扉の前へと立った。

すると、ギィと妙に耳に響く音を立てて、扉がひとりでに開いた。

既に嫌な予感しかしないが、自分に残されている希望はこれしかない為、玄関へと足を踏み入れた。


「……お邪魔します」


相手の許可を得て、他人の家へと入る挨拶だが、許可は残念ながら貰えていないのでこの言葉は正解では無いのかもしれない。

しかし、最低限の礼儀として言っておいた。


「誰か、いますか……?」


階段の前で恐る恐る口にして、尋ねる。

返事が返ってくるのを期待しながらも、やはり不本意と言え、他人の家に勝手に入ってしまった後ろめたさに似た罪悪感と森の中から抜けた館と言う怪しさ満載の場所に対する恐怖で声が震えてしまっていた。


「占い館へようこそ」


突如、耳に入って来た涼しげだが、よく通る女性の声に反射的に顔を声のする方へ向けると、階段を数えて十段辺りの所へじっと佇む黒いローブを被った女性の姿を確認した。


「占い館? あの、ここってそういう所だったんですか……?」

「えぇ、そうよ。でも、貴女はそういう目的で此処に来た訳では無さそうね」


桜の目的を指摘する女性は淡々とした物言いもあってか、クールな雰囲気を漂わせていた。

魔女を思わせる黒いローブを目深に被るせいで顔が分かりづらいが、きっと凄い美人に違いない。

頭の中で素顔を想像していると、女性は硬質的な足音を響かせながら階段を優雅に降りていくと、用件は? と尋ねる。


「えっと……道に迷っちゃって……」

「それであの森を抜けてきた結果、ここに辿り着いたと言いたいのね?」

「は、はいっ! そうです! 今、頼る所がここしか無くて……」


自分の目的をピタリと引き当てる女性に話が早い、と思いつつ、どうか助けてくださいと言わんばかりに頼む桜に対して、女性はかすかに微笑みを浮かべる。


「事情は分かったわ、ついてきて」

「はい、ありがとうございます」


女性の後をついていく桜は何気なくに下を見ると、女性がマゼンタ色のハイヒールを履いている事が分かった。

シャンデリアで照らされた床へと移るシルエットはスリムだが、何処となく妖美で色気があり、桜は初対面の女性なのにも関わらず、憧れを抱いていた。


(かなり、履くのに慣れてるんだろうなぁ~……)


歩き辛く、慣れが必要であろうハイヒールでいとも簡単に歩いている姿はファッション誌で目にするモデルを連想させた。

そんな桜の想像も知らずに一室の部屋があるドアノブへと手を掛けて、カチャッと開けた。


「暗いから、転ばない様に気を付けてね」

「あ、はい」


わざわざ振り向いて、こちらを気遣ってくれた女性に反射的に返事をすると、女性が再び歩き出したので、桜も変わらず後を付いていく。

その刹那、冷徹で嗜虐的な魔女の顔に化けた女性は、魔性の笑みで紫色に静かに煌めく紅紫の瞳を歪ませる。

その事を桜は知る由も無かった。


"緑は不人気"と言う風潮がネットでは語られていますが、一体どうなのでしょうか?

まぁ、一言で言わせて頂くと非常に地味な印象が強いですね。女性キャラクターだと、大人しい性格の方が多いので余計にそう感じるのかもしれませんし、男性の緑髪は女性に比べて数が少ないですしね。

そういう訳なので、伊吹さんは大人しい様に見えて、気が強いと言う性格にしました。

気配り上手でさっぱりした性格ですが、案外現実的ではっきりと物を言う性格でもあるので、男性より女性の支持の方が高そうだなと思っています。ちなみに変身した際の衣装は和風ですが、肩、胸、脚など露出度高めです。

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