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Magia ~楽園の魔法戦士~  作者: 紫苑
5/10

それはとっても嬉しいなって

マリンの紹介


誕生日:不明

誕生石:不明

星座:不明

血液型:不明

性別:女

属性:水

武器:スティック

身長:160cm

体重:47kg

スリーサイズ:80(C)・55・82

利き手:右

趣味:ガーデニング

特技:怪我の治療

得意な教科:国語、地理

苦手な教科:科学

好きな食べ物:ティラミス

苦手な食べ物:セロリ

好きな異性のタイプ:優しくて、愛嬌のある人

休日の過ごし方:カフェ巡り

家族構成:不明

イメージ曲:Pileの『Melody』

イメージキャラクター:電波女と青春男の藤和エリオ(外見)、ToLOVEるの西連寺春奈(大体の性格)、ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地と呪われし姫君のミーティア(姿を変えられてしまう姫&雰囲気)


概要


『Magia』のメインヒロイン。妖精達のれっきとした姫君であるが、ある日何者かによって姿をスライムに変えられてしまった上に故郷に帰れなくなってしまう。不況に見舞われながらも伝説として語られた"魔法戦士(マギア)"の存在を信じて、少年少女の姿を探し求める。


外見・性格


清楚ながらも浮世離れした雰囲気を身に纏う青髪碧眼(膝裏まで届く水色のロングヘア。目は縦長のタレ目で水色)が特徴の少女。スライムに姿を変えられているものの、呪いの解ける夜に正体を見た桜は「天使が降りてきたかと思った」と評される程の美少女で王女らしい気品に満ち溢れている。

基本的に上品でお淑やかな物腰である為におっとりしていて、表情の変化が少ない。

特に目立った奇行に走らず、人間界の世界に意外と順応しているが、時折大胆な行動に出る事もあり、肝の座った部分が見られる。音楽が好きで、美しい歌声で奇跡を起こした事もある。

一人称は「私(わたし・わたくし)」。二人称は「貴方」で統一されており、育ちの良さや礼儀正しさが滲み出ている。

雰囲気に違わず、心優しい穏やかな性格。お姫様にありがちなワガママさがなく、謙虚である。

やや怖がりで尻込みをする場面も見られるが、桜と共に敵に負けじと抵抗するなど、いざと言う時には引っ張る力がある。

「それでは、皆さん。転校生を紹介します。さぁ、春ヶ野さん。自己紹介をお願いします」

「は、はい!」


二十代後半程のレディースの黒いスーツを着て、淡い茶髪を後ろで一つ結びにした髪型の女性が桜に自己紹介をする様に、と促す。

そのやりとりに桜は慌てているのか、やや上擦った声で返事をする。

ありがちな展開だが、中々慣れないし性格上ちょっと無理がある。

今朝から心掛けてはいたものの、やはり皆の視線も相まってか緊張が解れない。

勿論、練習はした。

練習はしたが、かと言って緊張が解れるか?と言えばそれとこれとは話が違う。

特に目立ちたくない理由が無ければ、名前を言って宜しくお願いします、と済ませるのが無難なところだろうが、明るい社交的な性格の者はこの自己紹介と言う説明でクラスの笑いを取ったりするんだろうが、私にはそんな高度な真似など到底無理だ。

ここまで、色々と考える事により三秒の時間は経った気がする。


――とりあえず、何か言わなければ。


「ねぇねぇ、まだぁ~?」

「えっ……?」


こちらの応答を待っている様な女子の声に驚き、声が聞こえた方向を見ると金髪、或いは蜂蜜色の肩に付くぐらいのセミロングを側頭部の片側だけで結んだ髪型、サイドテールにした明るい雰囲気の少女が手を振りながら言った。

とても可愛らしい顔立ちをしていて、周囲の女子に比べると少し幼い印象を与える。


「自己紹介~!」

「は、はいっ! えっと、春ヶ野桜です! と、とにかく宜しくお願いしますっ!」


分かりやすい緊張の仕方だ。

今、自分が置かれた状況に着いていけずに何を言えば良いのか分からない為、簡素且つこれ以上無い程にシンプルに名前を言って、宜しくお願いします、と言った後に頭を下げる。

これでは、もう何も言い様がない。


「えっ? それで終わり?」


再び、あのサイドテールの女子及び生徒が喋る。

え?と思わず出た疑問の声を抑えられずにはいられなかった桜だが、彼女はサイドテールの女子の次の言葉でさらなる驚天動地の展開を味わう事になる。


「う~ん……。ちょっとアピールに欠けるね、転校生……」


この発言を聞いた桜は、きっと彼女は自己紹介に慣れていて、クラスで笑いを取るタイプの人間だろう、と痛感した。

そして、サイドテールの少女は机に両手を置いて席を立ちながらこう言い放つ。

顔に似合わない男らしい掛け声みたいなのを上げつつ、自分の顔を親指で指差しながら。


「よぅし! じゃあ、この蜜柑みかんちゃんが転校生の代わりに自己紹介をしよう!」

「……へ?」


この反応は桜だけでなく、一部の常識的な感性を持った生徒なら何も躊躇う事もおかしくもない正常な反応だ。

しかし、一部の蜜柑と名乗った少女を知っている者達は苦笑いをしたり、机に肘を付きながら面白おかしくその状況を見ていたり。

桜は言うまでもなく、突然の他者の介入に困惑していたが何時の間にか隣に蜜柑がいたので何も言う事は出来なかった。


「うーん、そうだなぁ。見た感じは大人しそうで小動物って感じかな? でも、芯はしっかりしてる。それで桜を見るのが大好きな弟がいたりして……? 名前は……春ヶ野三太郎!」


ベラベラと喋る金髪サイドテールの少女、蜜柑の狙ったかの様な発言に教室中がドッ、と笑いに包まれる。

笑う者もいれば、呆れて苦笑する者、頬杖を突きながら眠気を堪えようとしている者、はたまた宿題をやってこなかったのでこの賑やかな雰囲気に隠れて隣の席の者にノートを見せてもらっている不届き者もいたが。


「よしっ! ウケたウケた! それで次は~……」

「蜜柑!」

「ん?」


突如、この賑やかな笑いの渦を破り、盛り上がる蜜柑を制止するかの様な声が聞こえた。

机に頬杖を突きながら、呆れた様な声色で蜜柑に制止を掛けたのはまたしても少女であり、美の付く美少女でもあったが。


「止めなよ。春ヶ野さん、困ってるでしょ」


鮮やかな炎を連想させる様な赤い髪を後方で一つにオレンジ色のシュシュでまとめたポニーテールが特徴の美少女。

気の強そうな金色の目が蜜柑を見たかと思えば、透明感のある意志の強そうな声がする方に目をやる。


「そうですよ。それに挨拶は自分でしないといけませんよ」


優等生らしい雰囲気を纏う深い青色の髪を腰まで伸ばして前髪を切り揃えて、サイドの髪の部分を顎に当たる長さで切り揃えた姫カットの美少女が尤もらしい正論を述べる。


「は~い、分かってるって。あ、丁度良いからあの二人を紹介するね!」

「は、はい」


言われるがままに蜜柑の手が示す方向を見ると、視界に捉えたのは蜜柑を静止したポニーテールの少女だ。

まだやるのか、と示された本人は呆れていたが。


「まず、あっちがあかね。スポーツ万能! おまけに義理堅くって情に厚い! 女番長って感じだね!」

「ば、番長!?」


番長と紹介されて色々と言いたそうな火ヶ里茜だったが、ハァ、と溜め息を吐いて諦めた様にお好きにどうぞ、と蜜柑にヒラヒラと手を振る。

高い位置でまとめたポニーテールの髪型からして、強気な印象を与えるが何だかんだで付き合ってあげる辺り情に厚いスポーツ少女、と言う感じがした。


(番長……)


得意気に笑う蜜柑とは対照的に心の中で異様に長いスカートを穿いて右手に竹刀、左手にヨーヨー、口には鼻まで隠れるマスクを着用したやや目付きの鋭い昭和の不良の女子を思い浮かべる桜。

今時こんな女子高校生は絶対にいないだろうが、想像してしまった。


「それでもって、こっちのお嬢様がづきあおい


火ヶ里茜と共に暴走する蜜柑を制御しようとしたが、敵わずに失敗に終わった優等生を指す。

指された本人は、一瞬驚いて目を見開いたが特に気にせずに蜜柑の説明を黙って聞いていた。


「クラス委員で生徒会副会長! 勉強も出来て、おまけに男子にモッテモテ!」

「も、モテモテって……」


大袈裟ですよ、と言いたげに困りながら微笑む姿は日本人が古来より理想としてきた女性像である大和撫子を連想させる。

外見も清楚で涼しげな和風の美少女。

お嬢様、と蜜柑が紹介していたが、きっと間違いは無さそうだ。


「へぇー……!」

「そんでもって、あたしはほしみや蜜柑みかん!去年に引っ越してきたから、転校生の君の気持ちは非常によく分かるよ!」


そんな風にやや大袈裟に手を頭に乗せるポーズをして、困ったかの様な感じを出す蜜柑を見て桜は自然に微笑んだがパシッ、と手を叩く様な音が聞こえた。

これに少し驚いたのは、桜だけでなく蜜柑も同じで二人一緒に手が鳴る方を見るとこのクラスの担任の女教師だった。


「はい、そこまで! 星ノ宮さん、ありがとう。さぁ、席に戻って」

「はぁ~い、丁度キリが良いしね!」


教師に席に戻る様に言われて、自分の場所へと戻る最中に何人かのノリの良さそうな生徒が蜜柑に向かって笑いながら手を振って彼女がそれに応え、彼女の近くにいた生徒が彼女に向かってハイタッチをしたり、と星ノ宮蜜柑と言う女子生徒が中々人気のある者だと言う事を桜は察した。

あと、彼女は同年代の周囲の女子に比べて顔立ちが幼く、背も少し低めだが制服の上からでも分かる程に大きい。


――何が?


それは察しの良い読者様なら、分かる筈だ。

そんなアイドル気質な彼女を見送っていると、またしても自分に話しかける女子生徒の声が聞こえた。

そんな静かな声は自分のすぐ近くに聞こえたので、目を向ける。


「気にしないで下さいね。蜜柑ちゃんは春ヶ野さんの緊張を解そうと思って、ふざけただけだから」


そんな風ににこやかな笑みを浮かべながら、こちらに話しかけたのは教卓のすぐ近くに位置する真ん中の通りの一番前の席に座っている落ち着いた雰囲気の深緑色の束ねた髪を後頭部でまとめたお団子頭の少女が桜にそう説明した。

彼女も葵と同じく何処か和風の雰囲気を感じさせるが、葵とはまた違った美少女であり、何処か庶民らしさと物言いに活発さや積極性も感じる。

その様子を見ていた蜜柑が席に着くちょっと前に桜の方を向いて、また口を開く。


「その子は風林寺ふうりんじ伊吹いぶき。普段は穏やかで愛想も良くて、優しいけど怒らせるとかなり怖いよ~!」

「あらあら、余計な事を言わないで欲しいわね……」


少し声のトーンを変えて、蜜柑に対して元々落ち着いた声を更に低くすると何処か冷たい印象を与える。

と言うか、伊吹さん怒っていないだろうか? と気に掛けながら席を立つ彼女の表情を見ると目を細めながら、静かに微笑んでいた彼女の目が薄く開かれており、その目が何処か蜜柑を睨み付けている様に見えたので桜はこの人には逆らわない方が良い、と自分の中で特別なルールを作っていた。

蜜柑に目を向けると彼女は席に座っており、こちらの視線に気付いたのか手を振って笑っているが、何故かその動作が少しぎこちなく見えた。


「春ヶ野さん」

「あ、はい」


最初に声を掛けられた様な優しい声色で桜に話し掛ける風林寺伊吹。

彼女は桜に対して、重ねてこう言った。


「蜜柑ちゃんの事なんだけど、あの子別に悪い子じゃないのよ? 何て言うか時々おちゃらけててお調子者で冗談交じりの嘘とかも言うから、貴女の緊張を解した事と彼女の私に対する説明とかもそうなんだけど……」

「はい……」

「あんまり、深く気にしちゃ駄目よ?」

「はい」


こちらがはっきりと返事を返すと、伊吹はニコッと人の良さそうな或いは満足そうな笑みを浮かべて席に座る。

顔には、よく出来ました、と言う文字が書いてある。

何がよく出来たのかは、桜は知る由も無いが。

賑やかになっている雰囲気、個性的な女子生徒を紹介された桜は深呼吸をしながら言った。

その瞳には、強い意志が宿っていた。


「皆、ありがとう! 皆さんのおかげで緊張が解けました」


その声を聞いてか、クラス中の視線が一気に桜の元へと注がれる。

しかし、彼女は怯まずに続ける。

笑顔も崩しはしない。


「改めまして、春ヶ野桜です。私は小さい頃から人の助けになる事が好きで将来は人を助けられる様な仕事に就きたいなと思っています。暗くて、あんまり存在感も無い私ですが、人に感謝されて喜ばれるのは……それはとっても嬉しいなって。そんな幸せを探してます」

「それってどんなの?」

「え?」


もはや聞き慣れた蜜柑の声に疑問を浮かべながら、返事をすると蜜柑は続ける。


「桜ちゃんにとっての幸せってどんなのかな、って」

「地味に難しい事を聞くよね」


蜜柑の素朴だが、難しい疑問に茜はツッコミを入れる。


「え~っと、口では説明しにくいですが……。こう胸がワクワクする様な思わず舞い上がっちゃう様な出来事、とかそんな感じです。分かりにくくて、すみません……」


何処か、気弱になりながらも一生懸命に説明をする桜を見て、一番前の席にいる伊吹は微笑む。


「何か、よく分からないけど、まぁ、良いか!」

「でも、何となく分かります」


特に気にせずに笑う蜜柑に対し、さり気なく桜にフォローを入れる葵。

それを見ていた茜が息吹と同じ様に微笑んで見守っている。


「そんな訳で、宜しくお願いします!」


元気に言った後に深く頭を下げる。

すると、教室中が彼女を温かい拍手で出迎える。

この自己紹介は桜にとっても、クラス中にとっても印象深いものとなっただろう。

今、彼女の気分は朝とは比べ物にならない程、晴々としていた。


水色髪と言う時点で人間離れしている様な髪色ですが、緑髪に比べれば人気の出やすい色なのではないでしょうか?

この作品のメインヒロインですが、結構影が薄いと思われます。例えるなら、『ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地と呪われし姫君』のミーティアの様な感じかと。イメージキャラクターを見て頂ければ分かると思いますが、基本的に大人しい感じの面子なので濃い方に期待しない方が良いかと思われます。

基本的に私の作品でのメインヒロインは前線に出て、戦う事が少ないので女主人公やサブヒロインの方が人気が出やすいと思います。

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