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第7話 不運ちゃんと球技祭。その1

ぢゅらおです。

皆さん今更ですが、あけましておめでとうございます。

どうか今年もいい一年となりますよう…

「えーじゃあということで、入学してから1ヶ月経ったが…ついにやって来たな! この行事の日が!」


僕達1年2組は、この1ヶ月の間大きな事件も起こすことなく穏やかな日常を送っていた。


もう1ヶ月。まだ1ヶ月。人によって捉え方は違うが、担任である大坂おおさか先生がデカデカと書く字を見て、僕達は高校最初の行事に体をそわそわさせる。


「お気づきの奴もいるだろうが──────」

「せんせーい。俺ら誰もわかってないでーす」

「お前は何を思ってこの学校に入ったんだ…」


男子生徒と大坂先生のやり取りに周囲からは笑いがあふれる。


「・・・まぁいいけどよ。まぁずばり...「球技祭」だ!」


バーンッと黒板の一面に「球技祭」の文字。その周りには体育の先生らしからぬ色んなスポーツをしてる可愛らしい動物のイラストも。


実はうちの先生、結構女子力高め系・・・?


「みんなに一応言っておくが、うちの学校の行事は基本的にエブリバディーウェルカムだからなっ!」

「・・・エブリーボディーウェルカァム?」

「んんん!? おい色々おかしい解釈だなおい!」


大坂先生はよっぽど体育が好きなんだろう。さっきからやけにハイテンションな様子にクラスも自然にゆるーい感じの空気が漂う。


「慣れねぇ英語使うべきじゃねぇなぁ...要するに地元住民誰でも自由に観戦できるってことだ」

「ほぉ...」

「球技祭は普通の競技の他にも昼休憩にはボディービル大会など結構「祭」って付いてるだけあって楽しいぞ」

「俺の出番だな!」


そう言いつつ瑚白こはくはその場で立ち上がると、一丁前にポージングをとって見せる。


「ちなみに先生も参加おっけーだ」

「え?・・・」


すると大坂先生は瑚白に対抗するように身体中の筋肉を膨張させた。


その対照にその姿を見た瑚白は空気が抜けていく風船のようにどんどんちっちゃくなっていって・・・気付くとその姿はボーズをとる前よりも小さくなっていた。


「となると先生。屋台とかもあったりします?」

「あ...? あぁ毎年バラバラだが、何かしらはあると思うぞ」


その返答にクラスの女子達は「クレープあるかな!?」などとキャピキャピと小声で騒ぎ合う。


今の教室の雰囲気をまとめると、男子は球技祭本来の球技に向けて燃えていて、女子はどちらかと言うとそれ以外のことに目が向いているようだ。


まぁなんというか・・・高校生だな。

あまりにも典型的な分かれ方に僕は少し感心さえした。


そのざわついた空気を大坂先生は特に咎めることもなく、それに負けじと大きな声で伝える。


「ちなみにだな。この球技祭がなんで盛り上がるかと言うと──────」


と先生は黒板に書いてあった字をけして球技祭のルールらしき文を書き始めた。


「──────てな訳でクラス対抗でおこなわれるんだが、各種目の順位ポイントの他に、応援ポイントなど色んな得点があって、見事総合1位に輝くと・・・」


そしていつから準備していたのか。それに今となって気付いたが普通の教室に理科の実験室のような二枚黒板って珍しいな。


その二枚黒板の隠れていた面が先生が黒板を叩いた衝撃でガッと現れる。


「ドリームランドの1日入場券がクラス全員分にプレゼントされるんだ!!」

「「「おぉぉぉ──────!!」」」


男子も女子も目の色が変わり、僕達2組の生徒は目標を1つに統一していた。


「目指すは1位のみ。球技は任せろ。全種目俺が面倒見る」


瑚白が今までにないくらい真剣な眼差しでなおかつ真面目に語り。


「応援は任せて。私たちの魅力で救急車呼ばせるわ」


クラスの女子の中心的存在である片川瑞帆かたかわみずほさんが胸をポンッと叩き。


2人は肘と肘をぶつけ合って協力することを誓い合った。


教室の窓が割れんばかりの声をあげている中、僕はみんなが集まっているところから少し離れたところで脂汗を滲ませる神見しんみさんの姿を見つけた。


「神見さん。具合悪いの?」

「あ、森成もりなりくん…いえそういうことではなくてですね」


言いずらそうに片手の人差し指の周りをもう片方の手の人差し指でくるくると動かす神見さん。


「私…その運動が──────」

「あ、なるほど。苦手なのか」


言い方は悪いかもしれないが、神見さんは確かにあまりに運動が得意って感じの人ではない。


「そ、それよりも数段下...」

「え?」

「もはや運動をしようとしたら、身体の動かし方を忘れてしまうのです...」


おっと。思ったよりも状況は深刻らしい。


ここで僕はさっき片川さんが言っていた言葉を思い出した。


「けど運動はどうやら僕ら男子が頑張るらしいから神見さんは応援が出来れば迷惑はかかんないと思うよ!」

「そうですかっ! それは確かにそうかもです!」


神見さんの顔に元気が戻った。よかったこれでやっと全員で──────


「じゃあ女子は明日からチアダンスの練習開始!」


聞こえた言葉に僕は今度こそ身を震わせた。

応援ってチアダンス・・・? 下手したら球技より難しいんじゃ・・・


その心配を胸に神見さんの方に再度顔を向けると、さっきの元気を体で表現しようと拳を天高く突き上げ・・・ようとして固まっている姿が。


「も、もりなりくん・・・・」


今にも泣きそうな顔で訴える神見さんを僕は「グッドラック」と幸運を祈るほかなかった…





ぢゅらおです。

皆さん新年が始まりいかがお過ごしでしょうか?

年始は色んなことがありましたね。今大変な人の苦労はとても僕では分かりきることは出来ませんが、それでもその先にある楽しいことが皆様に訪れるように願っております。

さてさて…更新が3週間近く空いたこと、まずは年始そうそうにあげようと思って実は内容がどうなるか決まっていたのですが、僕の意見として僕の小説の更新は控えようと思い、間を開けることを決意しました。

しかしその決意が思ったよりも長く続きました。

反省は以上です。

・・・・・・・・・・・・・

はい...すいませんでした....

最後にこれからの事を少しだけ。皆さんサブタイトルを見てもらう通り、「その1」が付きました。つまりしばらく彼らの球技祭の練習や本番、またその後のことをお送りしていくことになります。

ちなみに球技は僕も出来ません!よろしくお願いします!

では次の話で会いましょう!

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