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48:死神さんの文化祭のお昼休み

「いらっしゃいませー」


 クラス全員が、声をあげて、挨拶をする。そして、一人が注文を受け取りに行き、客の注文を受け、裏の厨房へ伝える。


 客のテーブルにはアンケートがあって、クラスの人気ナンバーワンを決める企画をしていた。


 当店の一番の人気は――――何故か俺。女子にも、男子にも人気らしかった。嬉しくない。女装だし。2位はアイリス。まあ、アイリスは入るということは予想していた。


「なあ、午後から回るの?」

「うむ。午後は交代だ」

「なら、俺らと一緒に回らない?」

「どこか、面白いところを知っているのか?」

「もちろん。どう?」

「ふむ……いいだ――――」

「だぁ――――――ッ! 藍! 午後からは俺と回る約束だろーが!」

「? そうだったか?」

「そうだった! おい、客共、ナンパしてんじゃねーよ!」

「……君、可愛いね」

「俺は男だぁ――――――――――――――――――――――――――――――ッ!」


 アイリスをほっといたら、何が起きるか分からないと、アイリスを守りながら、ナンパされる事、約二十数回。俺、そんなに女子に見えるのか?


 そんな事を繰り返し、いつの間にか、昼休みになった。


「じゃー、昼休みでーす」


 みんな、ほっと安堵の息を吐いた。ざわざわと盛り上がる。そう言えば、午後は俺は回れる時間帯

だったな。


「藍。回るか?」

「うむ。では、着替えて――――」

『ダメ!』


 何故か全員から、ダメだしを喰らった。みんな、目をギラギラさせて、俺たちを見てる。


「篠塚君と藍ちゃんは、そのままで回って。そうすれば、宣伝になるから! ううん、あんたら、回っちゃダメ!」

「ええっ」

「あんたらと、他の女子アンド男子で選抜されたものは、この後、隣の空いてる教室で写真撮影するから!」

「はぁっ!?」


 俺らの写真を撮ってどうするんだ。というか、休憩なしってひどい!

   

「文句言わない! じゃあ、名前呼ぶよ! 美紅! 玲奈! 湊くん! 爽太! 舞子!」


 呼ばれた人たちは、めんどくさがりながら、教室へ向かった。俺も、仕方なく向かうことにする。


『俺らは!?』


 もてない男子共が、悲痛の叫びをだす。ふん、お前らはその程度だったのさっ。


『俺たちは、篠塚より、絶対顔も性格も良いぞ!』


 それって、俺に対する宣戦布告ですか? ふざけんな。それに、性格、今関係ないし。


『篠塚君の方が可愛いわっ。他の男子なんて数ミリも可愛くないもの! あ、湊くんは別だけど』

「そーそー。分かってるじゃ―――――ちょ、ええっ。分かってない! それ、微塵も男にとって嬉しくない! カッコイイと言ってください!」

『なるほど……』

「男子軍納得するなぁ!」

「篠塚君は性格すっごく極悪だけど、そこが良いのよ!」

「俺、そんなに性格悪いのか!?」

『うん、悪い』

「声を合わせないでくれぇぇぇぇぇぇぇ!」


 なんで、俺、ミナルトみたいなイジメをうけてるの?


「俺もイジメ、うけてねぇ!」

「おお、以心伝心?」

「違う!」


 ミナルトが俺を威嚇するように睨み付ける。俺より小さいから、可愛い子犬みたい。


「お前となんて2センチしか、かわらねーよ!」

「またもや、以心伝心!」

「うるせぇぇぇぇ!」


 全く、そんな顔を赤らめちゃって。そんなに、俺と以心伝心するのが、嬉しいのかい?


「ほら、写真撮る人は移動して」


 実行委員が、俺らの背中を押す。


 っていうか、俺らの休憩は?

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