戦いと怒り
霧夜はデバイスを速攻開いて剣の姿にしたのを見ると飛鳥は嘲笑って
「そんな、弱そうな武器で大丈夫なのかい」
と言ってきた
「大丈夫ですよ、心配ありがとうございます」
霧夜は飛鳥の方に向かって剣を上げて走っている
「おいおい、そんな力を押して勝てるとでも思ってるのかな」
「無理だろうな、分かってるよ君が策士でこれを予測済みなのは」
「それじゃあ、それはなんだい」
「確かめてるだけさ、君が本気を出しているのか」
飛鳥は銀を盾の形状にして攻撃を防いでる
霧夜の攻撃は全て弾かれているのだ
「君は守ることしない、それはまるで俺の体力が切れるのを待っているようだな」
「ふーんよく分かったわね」
やっぱりか、これは面倒くさいことになるぞ
「仕方がない、見せてあげようじゃ無いか」
観客達がざわざわとしはじめた、それはまるでこの後何が起こるのかを知っているかのように
「私の能力 神殺しの財宝」
上空に亀裂が走ってそこから大量の槍が落ちてきた
「私がここで軍師と呼ばれるのはね、この後どうなるのか、そしてどう避けるかどう攻撃するかを能力も無く予測しているからなのよ」
「危ねーじゃねーか!」
「だって殺しに言ってるから当然よね」
「くっそ」
また槍が大量に飛んでくる、何本かは体に突き刺さってしまってる
「あら、痛々しいじゃないか可哀想ね」
可哀想か、こざかしいな
俺はまだデバイスを開いて、そのデバイスを剣の形状にして振りまわしただけ
この剣の本当の力はまだ見せてはいない!!!
学園長が試合会場にやってきて大声で宣言をした
「白銀霧夜、ここで勝たなきゃ君の学費免除をなしとして食費の免除もなしだ!そして地位を誰も見たことのないFにしよう、実質死人だ!!」
姉さん余計なことをやりやがって
仕方がない、ここは少しだけ実力を出すか
「ようやく、見せてくれるんだね霧夜」
深呼吸をして呼吸を整えた
「無銘流奥義 大蛇」
その剣はまるで龍のように気高くだが蛇のように早く圧がある 痛みは一瞬だが衝撃が残る
な、これはヤバいわ 避けなきゃ怪我だけじゃすまない!死んでしまう確率がある
ただ避けようとしても速すぎて追いつけない
どうしよう、1度銀に庇って貰うしか
「銀よ、盾となれ!!」
「そんなの!予測済みだぜ!!」
踏み込んだ足を軸として盾を出してる逆方向に回り後ろから背中を切った
「これで良いだろうか」
「なんで、私から後ろを取ろうなんて考えたのよ」
「あんたの能力がわかったお陰だ、あんたの能力が未来視でなければ死角のことを把握しきれることはないだろう、お前も人間だからな」
「そんな、単純な事だなんて」
「単純で簡単なことでも時には重要なんだよ」
「そうなのね」
そうやって話してるがまだ終了の合図がなってないことに気づいたその時飛鳥は霧夜の足をナイフで斬ってきた
「くっそ、そういうことか」
「すごい痛いけど死んでないからまだ続けるわよ」
「なんだ、死ぬまでやろうってことか?」
「死ぬ事なんてこの世界じゃ当たり前じゃない死ぬ事なんて怖くないからね」
「死ぬ事が怖くないか」
ふざけたことを抜かしてやがる
その時霧夜は苛立ちを覚え始めた
「だって死ぬときが一番自分の行動を認められるときじゃないの」
なにが死ぬときが一番自分の行動を認められるときだ、自分が何を理解して発言してるのか
「おい、お前」
「なによ、そんなに唐突に」
「学園長、ちょっと一瞬試合会場見えなくすることは出来るのか?」
「出来るわよ、どうして聞いたの?」
「使ってください」
「仕方ないわね」
学園長は試合会場の姿が見えないようにミラーを召喚した
「どうしたのかしら、負ける姿を人に見られるのが怖いの?」
「違うとも、鮮やかに綺麗に君を倒してる姿を見られると問題になるからさ」
「は?唐突に何をいってるの」
「俺はあんたに腹が立っている、だからお前を徹底的に倒す」
「やれるものならやってみなさいよ!!」
そういうと飛鳥は俺の体に鎖を巻き付けてきた
「動けないなら倒すもないでしょ」
「あーそうだな 《《動けない》》ならな」
飛鳥は霧夜の方に槍を持って向かってきた
「じゃあ、さようなら」
槍を持ち霧夜の心臓に刺そうとしてきた
一応疑似だから刺されたとて死ぬわけではない、1度意識が途切れるだけだ
「なにがさようならだよ」
「な、貴方はここに」
そこには俺の姿を知ったもう1人の姿があった
「それは俺の偽物だ、ただし能力の1つじゃ無くて魔術のだけどな」
「な、どういうことよ」
「俺の魔術の1つ アウトフェイク」
偽物を作り出す魔術 自らの偽物を作ることは可能だ ただし他の人の偽物をつくるのは例え血の繋がってる家族であっても不可能だ
「そんなのおかしいわよ!!」
俺に炎が飛んできた
「どうした、さっきまでの冷静さはどこにいったんだ」
「そんな意味不明なこと言うんじゃ無いわよ!」
今度は氷の槍が霧夜の方向に飛んできた
霧夜は氷の槍を全てデバイスで叩き落とした
「残念だったな、デバイスを舐めてるからこうなるんだ」
「そんな、オカシイ」
「オカシイ?しらねーな」
霧夜はデバイスの形状をハンドガンにした
そして飛鳥の回りを走り始めた
「な、なにがしたいのよ、あんたは」
「なにがしたいだ、策士様にわからねーのかい」
「どういうこと…なんで後ろに」
霧夜は走りながら飛鳥の後ろに行く方法を探っていたのだ
煽られてイラっときていて冷静な判断が出来ない飛鳥は隙が出来るのも当然だ
そんなときだった、ミラーが剥がれたのだ
ミラーが剥がれたその先には霧夜に銃口を突きつけられてる飛鳥の図があった
「じゃあな、策士様」
そういって銃を放った、放った銃弾は頭に当たった
飛鳥はその場に倒れ込んでしまった
そうしたら機械音が鳴り響き
「勝者!白銀霧夜!!」
場は物凄い盛りあがりようとなった
こうして俺の第一試合目が終わった
そしてその後俺は疲れてそのまま自分の部屋のベッドの上に向かった
そうしたらそこに飛鳥が来た
「その、さっきはごめんなさい」
「何に謝ってるんですか」
「誤解していたみたいだし、それと煽ってしまったことよ」
「まぁ良いよ、俺にも非があったしそれじゃあ帰ってくれ、俺はもう寝るんだ」
「分かったわお休みなさい」
「あー、お休み」
こうして俺の忙しい一日の幕が閉じた