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黒い神  作者: 小春日和
兄妹の邂逅
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シャーマンの能力 3

 「でもなあ……」

あまりにも突飛な考えだと、反対側の思考で諌めて、少年は頭を振り払った。

「そもそも、鬼道いうんは『超能力』とは違うもんな」

現代でいう『超次的な能力』は、SFや流言に出てくる、手を使わずに物を動かす念動力(テレキネシス)、とか、他人の心を読み取る読心術(テレパス)、とかである。だが古代のそれの定義はだいぶ違う。自然の息吹を感じ取って作柄を予報したり、暗示によって治癒力を高めて病気を治したりする技能のことだ。

 鬼道という言い方は卑弥呼に限定された名称で、他の多くのシャーマンの場合は『呪術』という名を使った。『呪う』などと書かれた字面だけ見ると、非常にインモラルな印象を受けるが、『呪い』は『まじない』と読む。現代の『おまじない』とほぼ一緒の意味だ。

(まじな)いでは人に危害は与えられない……」

そもそもの目的が違う。

「でも、危害を与える目的の術もあったとしたら……」

後年の奈良時代になれば、中国から渡ってきた陰陽の思想などの影響で、呪いは一気に暗黒色を帯びる。だから、持衰の活躍した古代にその一端がなかったとは言い切れない。

「持衰が崇志兄を攻撃したのは、持衰の意志なんだろうか。それとも美耶ちゃんの……」

とにかく原因をはっきりさせて、『次回』がないようにしなければならない。


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